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強盗事件は不起訴にできる? 窃盗罪との違いや強盗罪が成立するケースを解説

2019年09月05日
強盗事件は不起訴にできる? 窃盗罪との違いや強盗罪が成立するケースを解説
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強盗事件は不起訴にできる? 窃盗罪との違いや強盗罪が成立するケースを解説

「強盗」と聞くと、覆面を被った暴漢が銀行やコンビニエンスストアに押し入って金品を奪うものをイメージしがちですが、実はそういった手口の犯行だけを指すわけではありません。
平成30年の犯罪白書をみると、平成29年中に認知した強盗事件の件数は1852件にものぼり、1日に換算すると約5件も発生していることになります。
どんなに全国のニュースに関心をもっていても、1日に5件もそんな事件が起きているようには感じないでしょう。
強盗罪とは一体どんな犯罪なのでしょうか。また、もし強盗罪の容疑をかけられてしまったら、どのような刑罰を受ける可能性があるのでしょうか。
強盗罪の概要や量刑が考慮される要素などについて弁護士が解説します。

1、強盗とは? 窃盗と強盗の違い

強盗罪と窃盗罪は「金品を盗む」という点が共通する犯罪です。
それぞれの条文をチェックしてみましょう。

強盗罪(刑法第236条)

暴行または脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。

窃盗罪(刑法第235条)

他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役または50万円以下の罰金に処する。

言い換えれば同じく「盗む」という行為に変わりはありませんが、強盗罪では「強取」であり、窃盗罪では「窃取」と表現されています。
強取とは、暴行・脅迫を用いて相手の抵抗を抑圧して金品を盗むことをいい、窃取とはもともとは「密かに盗み取る」といった意味ですが,公然と行われても窃盗罪が成立します。
強盗罪は、窃盗行為に付随して「暴行または脅迫」という危害行為が加わっている点で悪質性が高いため、窃盗罪よりも重い刑罰が科せられています。

窃盗罪の刑罰は10年以下の懲役または50万円以下の罰金ですから、どんなに重くても最高で懲役10年となります。
ところが、強盗罪は「5年以上の懲役」ですから、最低でも5年の懲役刑が科せられることになります。
懲役刑が3年を超えてしまうと、刑法第25条の規定によって執行猶予の対象外となってしまいます。執行猶予の対象外になるということは、つまり、有罪判決を受けた場合は確実に刑務所に収監されてしまうのです。
強盗罪の容疑者となってしまった場合は、情状酌量による減刑がない限り刑務所に収監される実刑判決を受けるおそれが極めて高くなると心得ておく必要があります。

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2、どのようなケースが強盗罪となるのか

強盗罪は、冒頭で例示したような典型的なものだけが該当するわけではありません。たとえば、スーパーや書店などで万引きをした結果、これが強盗罪へと発展してしまうケースもあるのです。

まず強盗罪の条文をそのままに解釈して典型的に考えるとすれば、次のような例が挙げられます

  • コンビニエンスストアに押し入り、店員に包丁を突きつけて「金を出せ」と要求し現金を奪う
  • 銀行でお金を引き出した客を狙い、人通りが少ない場所で殴り倒して現金を奪う

など

こういった事例は凶悪性が非常に高い典型的な強盗事件だといえます。
一方で、次のような例も実は強盗罪が適用されます。

  • 万引きをして店員に呼び止められたが、店員を突き飛ばして逃走した
  • 空き巣に入ったが帰宅してきた家人に発見されてしまい、もみ合いになって相手を殴った
  • 歩行者が持っていた手提げかばんを後ろからひったくったが、気がついた相手が必死にしがみついてきたので押し倒した

これらのケースでは、先に挙げた事例のイメージとは異なり「逃走するため」や「盗んだ金品を取り戻させないため」といった目的で暴行・脅迫行為が生じています。金品を盗むために暴行・脅迫を用いたのではなく、逃走や盗んだ金品を取り戻させないために暴行・脅迫を用いた場合は、刑法第238条に規定されている「事後強盗罪」が成立します。
冒頭で紹介した平成29年中の強盗罪の認知件数には、事後強盗罪も包括されているため、想像以上の件数にのぼっているわけです。
事後強盗罪は強盗として論じるため、強盗罪と同じく5年以上の懲役刑が科せられる重罪となります。

また、逃走や抵抗のために暴行・脅迫を加えた結果、相手が負傷した、または相手が死亡した場合は刑法第240条の強盗致死傷罪となります。
強盗致傷の場合は無期または6年以上の懲役、強盗致死の場合は死刑または無期懲役という非常に重たい刑罰が用意されています。
ほかにも、窃盗の現場を見られたが開き直り、暴行や脅迫を加えて盗みを続けるような行為も、窃盗罪ではなく、刑法第236条の強盗罪にあたります。
ものを窃取する意思に加え、あらためて財物強取の目的で暴行・脅迫を行っているため、強盗罪が成立するのです。

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3、強盗罪の刑罰の重さの基準

強盗罪の罰則は5年以上の懲役です。
有期懲役の上限は20年ですから、強盗罪で有罪判決を受けた場合は5~20年の範囲で懲役刑が下されることになり、量刑には最大で15年の差があります。
では、この「15年の差」はどのような事項を基準にして決まるのでしょうか?強盗罪の刑罰の重さを決める基準について、それぞれ解説いたします。

初犯であるか?

刑事裁判では、これまでに犯罪行為によって刑罰を受けたことがあるか、それとも今回が初犯であるかが大きく影響します。
特に同種の前科、前歴があれば重きに処断されるほか、暴行・傷害といった粗暴犯罪の経歴があれば「身勝手な犯行である」と判断される傾向があります。

悪質性が高いか?

計画的な犯行であるか、高齢者などの弱者を狙った犯行ではないか、凶器を使用していないかなどの点から、犯行の悪質性を判断します。
悪質性が高い犯行は被害者に心的外傷を与えることが多く、被害者感情と併せて悪質性が問われます。
当然、悪質性が高ければ刑罰が重くなるおそれが高まると考えるべきでしょう。

被害金額が高額か?

強盗罪は窃盗罪と密接に関係している犯罪であり、被害の対象となった金品の額が高額であれば悪質性はより高まると判断されます。
ただし、少額であったとしても「金銭被害が軽度なので刑罰も軽くなる」というわけではありません。よほどの下調べがない限り、強盗に及んだ先にどのくらいの金品があるのかを予見できないケースのほうが多いでしょう。
結果として金額の多寡も問われますが、さらに「高額な金品を狙っての犯行」となるとより悪質性が高まると考えるべきです。

被害者との示談は成立しているか?

加害者が真摯に反省し、被害者がこれに応じて示談が成立している場合は、被害者の心理的負担の軽減や被害金品の回復がなされていると評価され、量刑が軽くなる期待が高まります。
ただし、強盗罪の被害者は強度の心理的負担を被っているため、慰謝料を含めた示談金は高額になる傾向があります。

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4、強盗罪における示談の重要性

強盗罪で検察官から不起訴処分を得るためには、被害者との示談の成立が必須です。
たとえ強盗の事実が明らかであっても、被害金品の弁済がなされており、精神的な負担を強いたことに対する慰謝料や、被害によって被った損害に対する支払いを含めた示談金の支払いが済んでいれば、検察官は「起訴猶予処分」を下すことがあります。
起訴猶予処分とは、犯罪の事実が明白であっても、被害の程度や犯行後に示談が成立しているなどの状況に応じて「刑罰を与える必要はない」と判断した場合に下す、不起訴処分のひとつです。
起訴されないということは、つまり刑事裁判が提起されないという意味なので、刑罰を受けることも前科が付くこともありません。

また、検察官が起訴した場合でも、示談が成立していることを考慮すれば減刑の材料となることがあります。
強盗罪は、窃盗罪と異なり、原則として執行猶予が付かず、実刑を免れることはできません。
しかし、量刑を3年以下にまで引き下げることができれば、執行猶予付き判決にも期待できるため、示談の成立がその後の生活を大きく左右することは間違いありません。

もし、いまだ警察が強盗事件の犯人を特定できていない段階であれば、自首するのも有効です。
自首が成立したうえで示談も成立していれば起訴猶予処分が下される期待が高まるだけでなく、たとえ起訴されても減刑が認められる可能性があります。

つまり、強盗事件を起こした場合は、どんな状況下でもただちに被害者との示談のテーブルを設けるべきなのです。

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5、まとめ

強盗罪は重たい刑罰が科せられている犯罪です。
もしかすると、万引きが見つかって警備員の手を振りほどいて逃走できたとしても、後の警察の捜査では強盗事件として取り扱われている可能性もあるので、心当たりがあれば早急に対策を講じる必要があります。
また、事件の悪質性が低く、被害弁済の負担も軽度であれば、早急に示談を成立させて事態を解決に向かわせるべきです。
ご自身やご家族が強盗事件を起こしてしまいお悩みの方は、ベリーベスト法律事務所にご相談ください。強盗事件を含めた刑事事件の解決実績が豊富な弁護士が、減刑や身柄釈放に向けて全力でサポートさせていただきます。まずはお気軽にご相談ください。

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監修者

  • 萩原 達也
    弁護士萩原 達也

※本コラムは公開日当時の内容です。
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