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脅迫罪と強要罪、関連犯罪との違いを解説。思いがけない言動が犯罪に?

2019年12月11日
脅迫罪と強要罪、関連犯罪との違いを解説。思いがけない言動が犯罪に?
  • 暴力事件
  • 脅迫
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脅迫罪と強要罪、関連犯罪との違いを解説。思いがけない言動が犯罪に?

法律で「脅迫罪」という犯罪が規定されていることは、多くの方がご存じでしょう。平成29年に脅迫罪で検挙された人員は2808人となっており、決して珍しい犯罪ではないこともわかります。
一方、「強要罪」という犯罪の存在までは知らないという方もいるのではないでしょうか。人に何らかの行為を無理強いする犯罪ですが、軽い気持ちでした行為が強要罪にあたるかもしれません。
どちらも、ごく身近な場所で起こりえる犯罪です。ご自身の行為が、脅迫罪や強要罪、あるいは別の犯罪にあたる場合がありますので、身に覚えのある方は気をつけなければいけません。
この記事では、脅迫罪と強要罪の違いや、罪に問われる可能性のある具体的な行為をご説明します。

1、脅迫罪と強要罪の違いを解説

脅迫罪とは、生命、身体、自由、名誉または財産に対し、害を加える旨を告知して人を脅迫する犯罪です(刑法222条)。
強要罪とは、生命、身体、自由、名誉または財産に対し、害を加える旨を告知して脅迫し、または暴行を用いて、人に義務のないことを行わせ、あるいは権利の行使を妨害する犯罪です。(刑法223条)。
いずれも、害を加える旨を告知する対象となるのは、本人だけでなくその親族も含まれます。
公訴時効についても、犯行から3年と共通しています。犯罪が終わってから3年が経過すると、検察官が起訴できなくなるということです。

2つの罪はよく似ているように見えますが、大きな違いがあります。

まずは犯罪が成立するための要件が違います。脅迫罪が相手を脅す行為にとどまるのに対し、強要罪では相手に義務のないことをさせています。
次に、未遂罪の有無が異なります。脅迫罪は害を加える旨を告知した時点で既遂となるため、未遂罪はありません。一方の強要罪は未遂の規定があります。
たとえば、「痛い目にあわせるぞ」と言っただけなら脅迫罪、「○○をしないと痛い目にあわせるぞ」と言い、実際に義務のないことをさせれば強要罪、相手が従わなかったら強要の未遂罪です。

さらに刑罰にも違いがあります。脅迫罪の刑罰は「2年以下の懲役または30万円以下の罰金」です。強要罪の刑罰は「3年以下の懲役」です。罰金刑はありませんので、その意味でも、より重い犯罪だといえるでしょう。
たとえばついカッとなり、店員を罵倒して土下座をさせてしまうと、強要罪にあたる可能性があります。

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2、脅迫罪・強要罪と恐喝罪の違いを解説

相手を脅すという点で、恐喝罪もよく似た犯罪です。
恐喝罪は、暴行や脅迫を用いて、人に財産を交付させる犯罪です(刑法249条)。
たとえば、拳を振り上げる様子を見せ、「金を出せ」と言いながら現金を奪い取る行為が該当します。いわゆるカツアゲやタカリと呼ばれる行為をイメージするとわかりやすいでしょう。
また金銭を奪うだけでなく、財産上の利益を不法に得ることも該当します。
たとえばある店でサービスを受けたとき、店員に対して大声で怒鳴りつけ脅すなどして、クレームを言いながら料金の支払いを免れさせる行為も恐喝になる可能性があります。

脅迫罪・強要罪との大きな違いは、目的が財産の交付に向けられている点です。
単に脅しただけなら脅迫罪が、金銭や財産上の利益を得る目的以外で義務のないことをさせると強要罪が成立します。
また、恐喝罪にも未遂の規定があります。脅して金品を奪おうとしたが相手が応じなかった場合は、恐喝の未遂罪になります。
刑罰の重さも大きく異なります。恐喝罪は「10年以下の懲役」で罰金刑はありません。3年を上限とする強要罪より、さらに重い刑罰が予定されています。

なお、脅迫罪、強要罪、恐喝罪は、いずれも「非親告罪」です。親告罪とは、裁判を起こすために被害者の告訴を必要とする犯罪を指します。
つまり非親告罪であるこれらの犯罪は、被害者の告訴がなくても捜査が開始され、逮捕、起訴される恐れがあるわけです。
たとえば、もし仮に被害者に対して告訴の取下げを求め、告訴が取り下げられたとしても、事件が発覚している以上は捜査の手がおよぶ可能性あります。また、もし告訴の取下げを求めるあまり、新たな脅迫行為をすれば事態を悪化させてしまうため、被害者との不用意な接触は避けなければなりません。

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3、脅迫罪・強要罪に関連する犯罪

脅迫および強要罪には、ほかにも関連する犯罪がいくつかあります。

  1. (1)強盗罪

    脅迫や暴行を用いて金品を奪ったり財産上の利益を受け取ったりすると、強盗罪にあたる可能性があります。
    脅迫行為にとどまる脅迫罪や、財産以外に目的が向けられた強要罪とは明確に違いますが、わかりにくいのは恐喝罪との境界線です。
    恐喝は少なくとも相手の意思で財物を交付させるのに対し、強盗は相手の意思とは関係なく財産を奪っているため、脅迫や暴行の程度はいっそう強いものとなります。
    刑罰も「5年以上20年以下の懲役」と、懲役の上限を10年とした恐喝罪より重くなっています。

  2. (2)名誉毀損罪

    人の名誉に対して害を加える旨を告知すると脅迫罪に該当しますが、人の社会的評価を害するような内容が相手方に限らず、不特定または多数人に対して発信されたものであれば、名誉毀損罪となる可能性もあります。
    たとえば、インターネット上で人の社会的地位を低下させるような書き込みをしたケースです。
    罰則は「3年以下の懲役もしくは禁錮または50万円以下の罰金」です。

  3. (3)威力業務妨害罪

    威力を用い、企業の営業活動やそのほかの事業を妨害するような行為をすると、威力業務妨害罪が成立する場合があります。
    威力とは、暴行や脅迫に限らず、人の意思を制圧する一切の行為です。
    たとえば、店内で大声を出しながらクレームを言う、設備を蹴る、叩くなどの行為が該当する可能性があります。
    罰則は「3年以下の懲役または50万円以下の罰金」です。

  4. (4)人質による強要行為等罪

    人を逮捕あるいは監禁し、人質にとったうえで、第三者に対して義務のないことをさせると、特別刑法の「人質による強要行為等の処罰に関する法律」による規制の対象となります。
    目的が財産の交付かそれ以外なのかは関係ありません。
    罰則は「6か月以上10年以下の懲役」です。
    未遂も罰せられますので、結果として目的となる行為をさせられなかった場合も罪になります。

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4、脅迫罪・強要罪に問われる可能性がある場合は弁護士に相談を

脅迫罪や強要罪は、日常生活の中においても、行き過ぎた言動をすると問われる可能性があります。
昨今ではインターネット上の書き込みサイトやSNSを利用して誹謗中傷を繰り返す人もいますが、場合によっては犯罪になりますので、決して他人事ではありません。

脅迫罪の場合、たとえばお店の店員へクレームを伝えること自体は正当な行為でも、伝え方によっては脅迫とみなされる恐れがあります。
具体的な言葉を用いなくても、相手の家族の写真を見せたり、出口をふさいだりといった行動によっても成立する場合があるため注意を要します。
金銭やサービスの提供、値引きなどを求めれば恐喝罪になる可能性もあります。
相手の不備をどうしても伝えたい場合でも、自身の言動には慎重になることが大切です。

強要罪の場合、財産の交付をさせる以外の幅広い行為が考えられます。
たとえば謝罪や土下座を要求する、書類にサインを書かせる、引っ越しをさせるなどの行為は強要罪となりかねません。

いずれの言動も、相手を思いやる気持ちや冷静さがあれば避けられるはずですが、感情をコントロールできず、ついカッとなって事件を起こしてしまう人は少なくありません。
「たかがその程度の言動で」と思っていても、実は犯罪にあたることがあります。逮捕されると会社や学校、家庭生活などへの影響が生じますし、有罪になれば前科もついてしまいます。

犯罪を疑われた際、ご自身で対応できることには限界もありますので、弁護士へ相談したほうがよいでしょう。
まずは今後の見通しやどのような罪になるのかをアドバイスしてもらい、被害者への謝罪や示談を含めて対応を依頼してください。

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5、まとめ

今回は、脅迫罪や強要罪の違いを中心に解説しました。いずれも、お店へのクレームやネット上の発言など、日常的に利用する場所で生じることがある、比較的身近な犯罪です。
一見すると同じような犯罪に見えますが、大きな違いがあり、また関連する犯罪の種類が多いため、場合によってはより重い罪に問われる可能性も覚えておきたいところです。
しかし、自分のした行為がどの犯罪にあたり、どれほどの罰を受けるのかの判断は、弁護士でなければ難しい部分もあります。そのような方は弁護士に相談してみられるのもよいでしょう。
思い当たる言動がある方は、ベリーベスト法律事務所でご相談をお受けしますので、ぜひご連絡ください。できるだけ早いタイミングで対処することで、事件化や逮捕を免れる可能性が高まります。

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監修者

  • 萩原 達也
    弁護士萩原 達也

※本コラムは公開日当時の内容です。
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