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詐欺罪には懲役刑しかない? 執行猶予つき判決を得るための条件やポイントは?

2020年01月24日
詐欺罪には懲役刑しかない? 執行猶予つき判決を得るための条件やポイントは?
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詐欺罪には懲役刑しかない? 執行猶予つき判決を得るための条件やポイントは?

詐欺は手口が多様化すると同時に、未成年者が犯行に関わるなど深刻な社会問題となっています。警察庁のデータによれば、特殊詐欺に限ってみても平成30年の認知件数は1万6496件、被害総額は363.9億円と、その深刻さがうかがえます。身内が軽い気持ちで詐欺に関与する可能性はゼロではないでしょう。
もし身内が詐欺罪で逮捕されて有罪となった場合、ご家族としては何としても執行猶予を得るためにサポートしたいと感じるはずですが、実際に執行猶予を得られる可能性はどの程度あるのでしょうか。
今回は詐欺罪の執行猶予を得るための条件やポイント、ご家族ができる対処法を解説します。

1、詐欺罪とは? 量刑など解説

詐欺罪は、刑法第246条第1項で「人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する」と定められています。財産上不法の利益を得たり、他人にこれを得させたりしても同様の罪に問われます(同条第2項)。

「人を欺いて」とあるため、騙す対象は人です。しかし同条の2では、これを補完する規定として「電子計算機使用詐欺罪」が設けられています。したがって、パソコンなどの機械やシステムに不正な指令を与えて財産を騙しとった場合も詐欺にあたります。
たとえば他人のクレジットカード情報を利用して買い物をする行為が該当します。

ひとくちに詐欺といっても、実にさまざまな手口があります。
たとえば結婚詐欺や保険金詐欺といった財物詐欺から、本来支払うべき対価を支払わない無銭飲食や無賃乗車といった利益詐欺があります。近年は新しい手口の詐欺が増えており、特殊詐欺と呼ばれています。
代表的なのは「振り込め詐欺」ですが、これにも息子を装う「オレオレ詐欺」や、医療費の還付手続きをうたった「還付金等詐欺」、融資を受ける際の保証金の名目で現金を振り込ませる「融資保証金詐欺」など、複数の種類があります。

詐欺罪の法定刑は「10年以下の懲役」です。実際に言い渡される刑罰(量刑)は、この範囲で裁判官が決定します。行為の悪質性や被害の大きさ、犯行の動機、被害者との示談の有無など、さまざまな事情を鑑みて判断されるため、量刑に相場はありません。
ひとつ特徴を挙げるとすれば、有罪になると懲役刑しか予定されていないため、執行猶予がつかない限りは刑務所に収監されます。

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2、詐欺罪で執行猶予が得られる条件やケースは?

執行猶予とは、刑事事件において被告人に有罪の判決が言い渡された場合に、一定の要件のもとに様々な情状を鑑みてその刑の執行を猶予し、その猶予期間を無事に経過すれば刑の言い渡しの効力を失わせる制度です。社会生活を送りながら更生を目指すという趣旨で設けられています。
執行猶予が与えられると自宅で生活ができ、会社や学校へも通えます。

刑法第25条では執行猶予の条件が規定されています。
対象となるのは「3年以下の懲役もしくは禁錮、または50万円以下の罰金」が言い渡された判決です。詐欺罪の刑罰は10年以下の懲役なので、量刑判断で対象となる刑の範囲におさまらなければ、執行猶予はつかず実刑になります。

さらに人物の条件として、過去に禁錮以上の刑に処せられたことがないか、あった場合でも刑の執行が終わった日又はその執行の免除を得た日から5年以内に禁錮以上の刑を受けていないことが必要です。
いわゆる初犯であれば人物の条件は満たすわけですが、被害の程度が小さく、行為も悪質ではないなど、そのほかの事情も踏まえて判断されます。ひとつの有利な事情ではあるものの、初犯だから執行猶予がつくとは言い切れませんので、その点は理解しておきましょう。

また、これらはあくまでも執行猶予を付すことが「できる」条件なので、上記に該当したからといって必ず執行猶予がつくのではありません。特に、被害の程度が大きい、複数の詐欺をはたらいている、本人が全く反省していないケースなどは執行猶予がつきにくいでしょう。

振り込め詐欺に代表される組織的な犯行の場合も、悪質と判断されやすくなります。もっとも、組織的犯行であっても、首謀者ではなく下っ端的な立場で詐欺に加担させられたといった事情があれば、その点は一定の考慮がなされます。
未遂に終わったケースでも実際の被害が生じていないため、執行猶予となる可能性があります。

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3、執行猶予を得るためのポイント

執行猶予をつけるかどうかは裁判官が決めるため、確実に執行猶予を得る方法は存在しません。
しかし、複数の対策を講じることで執行猶予つき判決を得やすくなります。

まずは本人が深く反省することです。反省の色が見られないと再犯のリスクがあり悪質性も高いと判断されるからです。
罪を速やかに認めて捜査に協力したり、被害者への反省の言葉を何度も口にしたりすると、反省の意思表示になるでしょう。

上辺だけ反省すれば済む話ではないため、被害者への謝罪や被害額の弁済といった行動も求められます。
具体的には、示談の成立が重要な鍵となります。真摯に謝罪をし、示談で被害者からの宥恕意思(許すという意思)を得られると、執行猶予の可能性が高まるでしょう。複数の人を騙した場合は、全員と示談を成立させる必要があります。

なお、罰金の納付と被害額の弁済は全く別の話なので、詐欺罪には罰金刑がないからといって被害額の弁済が不要というわけではありません。騙しとったお金は1円でも多く返済しなくてはなりません。

また、示談金と被害額はイコールではないため、弁済したら必ず示談になるという性質でもありません。騙しとった金銭だけでなく、精神的な苦痛に対する慰謝料なども含めた示談金を支払ったうえで、ようやく許してもらえるかどうかという話です。
詐欺事件の場合は被害額が高額になるケースが多いため、示談の成立には被害額をどの程度返せるのかも重要になってきます。

ほかにも、身柄を解放した結果として再度罪を犯しては意味がないため、犯罪の再発防止策が用意されているか、身内が監護できるのかといった環境も非常に大切です。

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4、詐欺罪の執行猶予獲得のために家族ができること

執行猶予を得るためにはご家族の協力が不可欠です。
具体的には、本人の反省を促す、再犯防止策を考える、家庭で監護する環境を整える、示談交渉のサポートをするといった方法があります。被害回復に充てる金銭を用意するのもご家族ができるサポートのひとつです。

とはいえ、逮捕段階にあたる72時間は、ご家族であっても本人への面会ができません。
再犯防止策や監護体制といっても何をすればよいのか分からないケースが多いでしょう。
余罪が多い、被害額が大きすぎて全額の弁済ができないなど、事件によっては示談交渉が難航しそうな事情もあるはずです。

そこで弁護士に相談し、有効な対策を検討する必要があります。
弁護士であれば制限なく本人と接見し、反省の必要性や、取り調べの際の注意点などを説くことができます。逮捕後、早い段階で弁護士が対処することで、執行猶予どころか不起訴処分となり、裁判が開かれずに済むケースもあります。
家庭内での監護体制や再犯防止策についてもアドバイスを受けられるため、ご家族が今何をするべきかを整理できるでしょう。

示談交渉でも力を発揮するのが弁護士です。被害者の処罰感情が強く難しい状況の中でも、交渉に慣れた弁護士であれば、解決の糸口を見つけて示談交渉を進め、適切な示談金での決着に期待できるでしょう。

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5、まとめ

詐欺事件にもさまざまなケースがあるため、事件の内容によっては実刑も免れないと覚悟する必要があります。初犯だから、被害額が少ないからといって、必ずしも執行猶予がつくわけでもありません。
ただし、示談の成立や再犯防止策の用意、ご家族の監護体制など、今後の対策によっては執行猶予の可能性を高めることはできます。重要なのは、1日も早く行動に移すことです。ご家族はできるだけ早いタイミングで弁護士へ相談しましょう。
ベリーベスト法律事務所には、刑事事件の解決実績が豊富な弁護士が在籍しています。身内が詐欺事件を起こしてしまい、執行猶予を得たいとお考えであればぜひ一度ご連絡ください。

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監修者

  • 萩原 達也
    弁護士萩原 達也

※本コラムは公開日当時の内容です。
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