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違法アップロードをしてしまったら? 逮捕の可能性や罰則などを解説

2020年04月27日
違法アップロードをしてしまったら? 逮捕の可能性や罰則などを解説
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違法アップロードをしてしまったら? 逮捕の可能性や罰則などを解説

令和元年9月、人気漫画を出版社に無断でインターネットサイトにアップロードしていた罪で主犯格の男性が逮捕されたとの報道がありました。

誰でも気軽にインターネットへアクセスできるようになった昨今では、著作物を権利者に無断で公開する、いわゆる「違法アップロード」が大きな問題になっています。ブログへの掲載でも、違法アップロードに該当することがあるため、注意が必要です。

今回は、違法アップロードの罪と責任、そしてその解決方法についてベリーベスト法律事務所・水戸オフィスの弁護士が解説します。

1、著作権法とその量刑

映画館や動画サービスの冒頭などで「違法アップロードはやめましょう」といった広報CMを目にしたことがある方もいるでしょう。違法アップロードに対しては、「著作権法」が規制を設けています。
著作権法とはどのような法律なのか、また、もしも違反するとどのような罪に問われるのか、見ていきましょう。

  1. (1)著作権法とは

    著作権法は、著作物に関係する著作権者の権利を保護する法律です。

    この法律でいう「著作物」とは、「思想または感情を創作的に表現したもの」であり、小説・や美術、音楽、映画などが著作物に該当します。そして、これらの著作物には、さまざまな権利が発生しており、その権利を有する人が「著作権者」です。

    音楽を例に挙げると、作曲家には「著作権」や「著作者人格権」、歌手や演奏家には「著作隣接権」という権利が認められています。このように、「著作物」は、さまざまな権利が存在し、著作物を使用するときは、著作権者や権利を管理する団体などに、許可をもらう必要があるのです。

    もしも、許可をとらずに無断で使用するなどして著作権者の権利を侵害すると、刑事罰を受けたり、その行為によって生じた損害について賠償を求められたりするおそれがあります。

    なお、著作権者の許可を得ずに著作物を利用できるケースもあります。たとえば、個人や家庭内で楽しむためにTVで放送されている番組を録画する場合は、著作物をプライベートで利用する「私的利用」にあたるため、著作権者への申請は不要です。

  2. (2)刑事上の量刑

    著作権法違反をすると、刑事上と民事上、どちらの罪にも問われることがあります。

    刑事上は、どのような行為をどの程度行ったのかによって、懲役や罰金などの量刑が左右されます。著作権法の場合は、侵害された権利とその行為によって刑事罰が定められています。

    基本的な刑罰は以下の通りです。

    • 著作権・出版権・著作隣接権の侵害……10年以下の懲役または1000万円以下の罰金、もしくは両方
    • 著作者人格権・実演家人格権の侵害……5年以下の懲役または500万円以下の罰金、もしくは両方

    違法アップロードの場合、著作権侵害により「10年以下の懲役または1000万円以下の罰金、もしくは両方」を科せられることがほとんどでしょう。

    ただし、これらの罰則は個人に対して科せられるもので、違反行為が法人によるものであれば罰金の上限が3億円以下まで増額されます。

  3. (3)民事上の責任追及

    民事上において、著作権の侵害をされると、著作権者から違反者に対して、配信停止や損害賠償を求めることが一般的です。

    そのため、違法アップロードを行うと、以下のような請求がくる可能性があります。

    • 差止請求……著作物が無断で使用された商品の回収や使用中止の請求
    • 損害賠償請求……侵害行為によって生じた損害に対する賠償請求
    • 不当利得返還請求……侵害行為によって侵害者に生じた利益の返還請求
    • 名誉回復などの措置請求……名誉や信用が侵害された場合、その回復措置として謝罪広告の掲載などを請求
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2、著作権法違反にあたる行為とは

それでは、具体的にどのような行為が著作権法に違反するのでしょうか。

  1. (1)無断でアップロードすると著作権法違反になる

    先ほどからお伝えしている通り、インターネットなどの電子媒体に、著作物を無断で掲載する「違法アップロード」は、著作権者の権利を侵害する違反行為です。

    そもそも、著作物を使用するときは、著作権者や権利の管理団体などに直接連絡して使用の許可を得る必要があります。この申請の際に、使用される対象が著作物のイメージを壊すおそれがあると判断されれば、使用を認めてもらえません。

    また、許可が出たとしても、著作権者に対して、ある程度の使用料の支払いを求められることがあります。

  2. (2)著作権法違反あたるアップロード行為の具体例

    それでは、どのような行為が著作権法違反にあたるのか、チェックしていきましょう。

    • 録画したテレビ番組を動画投稿サイトにアップロードする
    • 漫画をスキャニングして画像データをアップロードする
    • 有料配信されている音楽データを購入し、そのデータをアップロードする
    • 正しい引用の手順を経ることなく楽曲の歌詞をブログに掲載する

    上記のように著作物を不特定多数の人の目に触れるような状態にすれば著作権法違反に問われるおそれがあります。個人が運営しているブログやSNSへの投稿も対象になるので要注意です。

    なかには、自分で見るためにファイル共有ソフトへ漫画の全ページをアップロードするようなケースもあるかもしれません。「あとで自分が見る」場合は基本的に私的使用とされますが、ファイル共有ソフトへアップロードすると、不特定多数の人がダウンロードできるため、違法となります。

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3、違法アップロードで逮捕される可能性は?

著作権法違反は基本的に、被害者が告訴を行わないと、検察が起訴できない「親告罪」が適用されています。
「告訴」とは、検察官等に対して、犯罪事実を申告し、加害者の処罰を求める意思表示のことです。この告訴がなければ、警察が仮に加害者を逮捕したとしても、その後の検察による起訴ができないため、そもそも警察は捜査を行いません。

「それなら、著作権者にバレないように、こっそりやればいいのではないか」と思う方もいるかもしれませんが、平成30年12月30日の法改正により、一部の違反は、被害者が告訴を行わずとも、検察が起訴を行うことができる「非親告罪」となりました。
以下の条件に当てはまっていると、「非親告罪」となります。

  • 対価を得る、もしくは権利者の利益を害するなどの目的があること
  • 本来有償の著作物を、原作のまま複製したり公開したりすること
  • 本来であれば権利者が得られるはずの利益が、その行為により不当に害されること

これらの条件を考慮すると、映画のアップロードや漫画の全ページ転載などは、非親告罪となり、被害者の告訴がなくても、警察が捜査を行うと思われます。当然、捜査の末に、逮捕されることもあるでしょう。また、被害者が告訴を行えば警察も捜査を行うため、いずれにせよ、逮捕される可能性は十分にあると考えられます。

逮捕されると、取り調べや起訴、刑事裁判が行われ、その行為や手口によっては懲役刑(実刑)が出ることもあります。

たとえば、埼玉県警察をはじめ、9府県の警察が合同で捜査し摘発した海賊版サイトの事件では、運営の中心メンバー3人に対して、懲役3年6か月、懲役3年、懲役2年4か月の実刑が言い渡されました。(大阪地裁平成31年1月17日)

これらはあくまで刑事罰の部分であり、さらに著作権者から損害賠償請求を受けることも少なくありません。

実際、先述の事件では、大手出版社が実刑判決を受けた3人に対して損害賠償を求める民事訴訟を起こし、約1億6000万円の支払いを命じる判決が出されています。(大阪地裁判令和元年11月18日)

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4、示談で解決できるのか?

示談とは、もめ事が起きている当事者間で、話し合いによる解決を行うことです。
違法アップロードを行った場合、基本的には、著作権者や権利の管理団体から文書やメールなどで「あなたの行為は私の著作権を侵害している」という趣旨の警告を受けることになります。
この段階での対応を誤らなければ、示談で解決できる可能性は十分残されています。

まずは、自身の行為が法に違反しているのかを確認したり、相手との交渉役を依頼したりするために、弁護士に相談してみましょう。
なかには、そもそも著作権者ではない人が示談金目当てで連絡してくるケースや、著作権が発生していないものに対して、権利を主張しているケースなどもあるため、事実関係の確認は必須です。

もしも、実際に著作権法違反にあたるケースであっても、示談交渉がまとまれば、刑事事件の容疑者として逮捕・起訴されるリスクを軽減できるほか、損害賠償請求のような強硬手段をとられる可能性は低くなります。
事態の悪化を防ぐためにも、まずは弁護士へ相談してみてください。

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5、まとめ

「違法アップロード」は、年々規制が強化されています。スクリーンショット(スクショ)などに関する著作権法の改正についても議論されており、気軽に行ったことが、法律違反となってしまうかもしれません。
また、損害額が大きくなれば多額の損害賠償請求を受けるリスクもあるため「みんなやっている」「たかがこれくらい」と軽視することはやめましょう。
違法アップロードに関して、不安がある方は、著作権法に関するトラブル対応の知見が豊富なベリーベスト法律事務所へご相談ください。

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監修者

  • 萩原 達也
    弁護士萩原 達也

※本コラムは公開日当時の内容です。
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