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児童虐待で逮捕されたら? 初犯の量刑や一連の流れについて解説

2020年04月28日
児童虐待で逮捕されたら? 初犯の量刑や一連の流れについて解説
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児童虐待で逮捕されたら? 初犯の量刑や一連の流れについて解説

厚生労働省が公表したデータによると、児童相談所における児童虐待の相談件数は増加傾向にあり、平成30年には過去最多を記録しました。児童虐待の社会問題化を受け、令和2年4月には親による体罰禁止を盛り込んだ改正児童虐待防止法と改正児童福祉法が施行されることにもなっています。

このような中で、自分の子どもへの接し方が虐待にあたるのではないか、何をすると児童虐待になってしまうのかと、悩みを抱えている方は少なくないのではないでしょうか。
また、すでに児童虐待が疑われ、通報されたり出頭を求められたりして、今後どうすればよいのか不安に駆られている方もいらっしゃるかもしれません。

そこで本コラムでは、児童虐待とはどんな行為を指すのか、科される量刑や逮捕後の流れ、初犯の場合などについて弁護士が解説します。

1、児童虐待にあたる行為と量刑

どのような行為が児童虐待にあたるのかは、児童虐待防止法(児童虐待の防止等に関する法律)の第2条に規定されています。
以下、代表的な4つを見ていきましょう。

  1. (1)身体的な虐待

    児童に対する身体的な暴行です。外傷を生じさせる暴行はもとより、生じさせるおそれがある暴行も含まれます。具体的には、殴る、蹴る、のしかかる、頭を揺らす、物を投げつけるなどの行為です。

    これらの行為は暴行罪や傷害罪(刑法第208条、204条)にあたる可能性があります。暴行罪の量刑は「2年以下の懲役もしくは30万円以下の罰金または拘留もしくは科料」です。さらに暴行の結果として傷害をあたえてしまった場合は「15年以下の懲役または50万円以下の罰金」を科されます。

  2. (2)性的な虐待

    児童に対してわいせつな行為をすること、児童にわいせつな行為をさせることは性的虐待です。児童と性交する、自分の性器をさわらせる、性交の様子を見せるといった行為が挙げられます。

    該当しうる犯罪には、強制わいせつ罪や監護者わいせつ罪(刑法第176条、179条)があります。量刑は「6か月以上10年以下の懲役」です。
    性交・口腔性交・肛門性交をした場合には刑法の強制性交等罪(刑法第177条)に問われます。量刑は「5年以上の有期懲役」です。

    ほかにも児童福祉法違反の児童に淫(いん)行をさせる行為(第34条第1項第6号)として、「10年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金または併科」となる可能性もあります。

  3. (3)ネグレクト(育児放棄)

    保護者として適切な行動をとらず、児童の心身の正常な発達を妨げることをネグレクトといいます。十分な食事をあたえない、長時間放置する、病気なのに病院へ行かせないなど、児童の世話をしないこと自体が虐待です。また、保護者ではない同居人が児童虐待をしているにもかかわらず見て見ぬふりをすることもネグレクトにあたります。

    ネグレクトは保護責任者遺棄(刑法第218条)に該当し「3か月以上5年以下の懲役」に処せられる可能性があります。

  4. (4)心理的な虐待

    暴言を浴びせる、無視をする、外部と交流させないなどし、児童の心に著しい傷を負わせるのも虐待です。
    心理的虐待は、脅迫罪や強要罪(刑法第222条、223条)にあたる可能性があります。脅迫罪の量刑は「2年以下の懲役または30万円以下の罰金」、強要罪は「3年以下の懲役」です。また、児童の心身に異常をきたせば傷害罪にあたる可能性もあります。

    このほか、同居する配偶者(児童にとってのもうひとりの親)に対して危険な暴力をふるうことは、暴力行為が暴行罪や傷害罪などに問われるだけでなく、児童への心理的な虐待にもあたります。

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2、児童虐待で逮捕された後の流れ

もし児童虐待で逮捕されてしまったら、どのような流れで刑事手続きが進められるのでしょうか。

  1. (1)逮捕から起訴・不起訴まで

    逮捕後は警察から取り調べを受け、48時間以内に検察庁への送致か釈放かが決定します。もし送致された場合、さらに検察官から取り調べを受け、24時間以内に勾留(最長20日間)か釈放かの判断が下されます。この勾留期間満了までに、検察官は起訴・不起訴を決定します。

    逮捕されてから最長23日もの身柄拘束は、会社に通えない、周囲の人に逮捕の事実が知られるなど、さまざまなリスクが生じ、社会復帰へ大きな影響が出る可能性が否めません。

    また、否認すると身柄拘束の期間が長引くため、虐待の事実があれば素直に認めて取り調べに応じるのが賢明です。他方、まったく身に覚えがないのであればしっかりと否認する必要があります。

    突然の逮捕であれば動揺して思わぬ発言をしてしまう可能性はあるものです。しかし、取り調べの際に、何をどのように伝えるのかは非常に重要です。逮捕の可能性がある場合、もしくは逮捕されてしまったら、早期に弁護士に依頼し適切なアドバイスを受けて慎重に対応しましょう。不要な勾留を防げる可能性が高まります。

  2. (2)起訴から刑事裁判まで

    起訴された後は、被告人として刑事裁判まで引き続き身柄を拘束され、判決がでるまで勾留が続きます。社会生活への影響は免れず、心身の負担もいっそう大きくなるでしょう。

    負担を軽減するために保釈制度を利用する方法があります。裁判官が保釈を認め、保釈金を支払うと一時的に自宅に帰されます。保釈の請求権は被告人本人やご家族などにもありますが、法律にもとづく適切な請求が必要となるため、弁護士を通じて請求するのがよいでしょう。

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3、初犯の場合、実刑はあるのか?

初犯であることは量刑判断で考慮される事情のひとつではありますが、必ず不起訴になったり刑が軽減されたりするわけではありません。非常に悪質な児童虐待であると判断されれば、初犯でも起訴され、懲役の実刑判決がくだる可能性は十分にあります。

一方、不起訴処分となる場合や、起訴されても執行猶予がつく場合があります。不起訴処分になれば身柄拘束を解かれて前科はつきません。執行猶予がつけば猶予期間中に罪を犯さない限り刑の執行が免除されます。

裁判官が量刑を判断する際には、動機や行為様態の悪質さ、常習性、結果の重さ、反省の有無などさまざまな点が考慮されます。ほかの裁判結果との公平性を保持する観点から、過去の量刑判断も一定の基準とされます。
実刑判決を受ければ、原則として保釈は認められません。刑期を終えるまで刑務所で過ごすことになります。

児童虐待の背景は、核家族やひとり親、親自身も虐待を受けて育ったなど、複雑な背景を抱えているケースが少なくありません。
しかし本来であれば自分を守ってくれるはずの保護者から虐待を受け、家庭という閉ざされた空間の中で周囲の助けを呼ぶことも困難な児童にとって、大変悪質な行為であることには違いありません。児童にあたえる心身への影響を考えれば結果は重大です。初犯であっても量刑が軽減される可能性があるとは断言できません。

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4、被害者である子どもはどうなるのか

児童虐待をした親が逮捕されると、ほかに適した親族がいればそこで子どもは養育されますが、そうでない場合には児童相談所に一時保護されます。

一時保護は原則2か月以内ですが、事情によっては2か月を超えて保護される場合があります。また、児童養護施設に預けられたり里親に委託されたりする場合もあります。

また、通報をきっかけに児童虐待が発覚した場合、保護者が逮捕にはいたらずとも一時保護されるケースがあります。児童の生命に危険がある場合や、保護者のもとに帰されることで明らかによくない影響がある場合などです。

一時保護がおこなわれると、児童との面会や通信が制限されます(児童虐待防止法第12条第1項)。自分の子どもと自由に会うことや、電話やメール、手紙などを送ることができなくなる可能性があるわけです。
また、連れ戻して再び児童虐待がおこなわれるおそれがある場合には、児童がどこにいるのかも明らかにされません(児童虐待防止法第12条第3項)。

施設入所などの措置がとられ、面会や通信が制限されている場合には、児童への接近が禁止されることもあります(児童虐待防止法第12条の4第1項)。児童の居所や学校などに行ってつきまとうことや、近くをはいかいすることが禁止されるため、自分の子どもと会うことはおろか、遠くから見ることもできません。

まだ逮捕されていないが、通報などによって子どもが一時保護された場合、児童相談所に対して虐待の疑いがないことを証明し、理解を求める必要があります。たとえば、カウンセリングに通い再犯防止に向けて努力している、夜遊びを断ち子どもをしっかり育てられる生活環境を整えているなど、具体的に示すことが大切です。

感情的になって児童相談所に抗議しても、さらなる虐待のおそれがあると判断されかねません。弁護士に代理人となってもらい、再犯防止策の構築も含め、誠意を見せながら時間をかけて働きかけることが大切です。

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5、まとめ

親は子どもを教育、監督する立場である以上、ついつい厳しくあたることがあっても不思議ではありません。しかし「しつけ」のつもりでも行き過ぎれば犯罪行為とみなされ、ご自身と子どもの将来へ多大な影響をおよぼすおそれがあります。

児童虐待をしてしまい逮捕されそう、近しい人の児童虐待を止められずに困っているといった方は、弁護士へ相談しましょう。児童虐待問題の実績が豊富なベリーベスト法律事務所がご相談をお受けします。おひとりで悩まず、ぜひ一度ご連絡ください。

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監修者

  • 萩原 達也
    弁護士萩原 達也

※本コラムは公開日当時の内容です。
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