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盗撮による迷惑防止条例違反で逮捕されたら? 弁護士に相談すべき理由

2020年06月30日
盗撮による迷惑防止条例違反で逮捕されたら? 弁護士に相談すべき理由
  • 性・風俗事件
  • 盗撮
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盗撮による迷惑防止条例違反で逮捕されたら? 弁護士に相談すべき理由

令和元年3月、徳島地裁において、盗撮の常習犯だった男が迷惑防止条例違反として懲役6か月、執行猶予3年の判決を言い渡されました。男は少なくとも500回以上の盗撮を繰り返したことが明らかになっています。

この事例のように盗撮は迷惑防止条例違反として罪に問われることがある犯罪です。逮捕された場合にはさまざまな社会的影響が想定されます。本コラムでは、盗撮がどのような法律で裁かれるのか、どんな社会的影響を受けるのかについて解説します。逮捕後の流れや弁護士へ相談するべき理由もあわせて確認しましょう。

1、迷惑防止条例違反に該当する盗撮行為

盗撮はれっきとした犯罪ですが、刑法で盗撮罪として規定されているわけではありません。しかし、盗撮や痴漢のような性犯罪は、迷惑防止条例によって取り締まりの対象となっていることが多くあります。

  1. (1)迷惑防止条例は自治体によって違いがある

    迷惑防止条例は人びとの生活の平穏を保持するために、すべての都道府県と一部の市区町村で制定されている条例です。目的や内容全体としてはおおむね共通していますが、名称や規制の基準、刑罰の重さなど細かい部分は自治体によって差があります。各地の特徴に応じて、対応できるようにするためです。

    たとえば東京都での名称は「公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例」ですが、神奈川県での名称は「神奈川県迷惑行為防止条例」です。また、盗撮の規制場所について、迷惑防止条例では基本的に公共の場所や乗り物での盗撮を規制しています。しかし、東京都のように学校や事務所、タクシーなど公共の場所以外での盗撮も規制している自治体があるのです。

    近年は全国的に学校や職場などの盗撮が立件できないケースが問題視されており、盗撮の規制範囲を拡大する内容の改正を行う自治体が増えています。

  2. (2)盗撮の刑罰

    迷惑防止条例違反となる盗撮の刑罰は、都道府県によって多少異なるものの、大体「6か月以下の懲役または50万円以下の罰金」~「1年以下の懲役または100万円以下の罰金」になります。繰り返し盗撮を行った常習の場合の刑罰は、「1年以下の懲役または100万円以下の罰金」~「2年以下の懲役または100万円以下の罰金」となっています。

    どの地域で盗撮をしたのかによって、下される処罰の程度が変わる可能性があるわけです。

  3. (3)盗撮の時効

    公訴時効の年数は刑事訴訟法で、犯罪の内容と刑罰の重さごとに定められています。

    迷惑防止条例違反となる盗撮の刑罰はおよそ最長で2年です。したがって、刑事訴訟法第250条2項6号に定められた「長期5年未満の懲役もしくは禁錮または罰金にあたる罪については3年」に該当します。つまり公訴時効は3年となるため、3年以内に起訴されなければ、公判請求されたとしても、免訴判決(刑事訴訟法337条第4号)が言い渡されることになります。

    他方、刑事事件化して刑事責任を問われる事態にならなくとも、被害者から不法行為に基づく損害賠償請求(民法第709条・724条各号)が行われ、民事責任を問われることがあります。この場合の時効は、被害者(またはその法定代理人)が損害を受け加害者を知ったときから3年、または、被害者に対して盗撮した日から20年です。したがって、刑事事件化しなかった場合でも、民事の損害賠償請求がされる可能性はあるといえるでしょう。

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2、迷惑防止条例以外の罪を問われるケース

盗撮は迷惑防止条例違反だけでなく、刑法など異なる法律に基づいて罪に問われることがあります。

  1. (1)軽犯罪法違反

    軽犯罪法1条23号では、住居や浴場、更衣場、便所などの場所をひそかにのぞき見る行為を禁止しています。盗撮が「のぞき見る行為」に該当すると判断されると、「拘留または科料」に処され、または、併科されることがあります。

    なお、迷惑防止条例違反に該当しなかったような事案でも、軽犯罪法違反には該当する場合もあると考えられます。

  2. (2)住居侵入罪・建造物侵入罪

    住居・建造物侵入罪(刑法第130条)は、他人の住居や駅のビルなど人が管理する場所に管理者の承諾なく侵入する犯罪です。罰則は「3年以下の懲役または10万円以下の罰金」です。

    盗撮をするために住居に侵入したなど、ある罪を犯す手段が別の犯罪にもあたる場合を、刑法では牽連犯(けんれんぱん)といいます。牽連犯にあたる場合は重いほうの罪の刑罰が適用されるため、盗撮ではなく住居侵入罪の刑罰が適用されることになります。

  3. (3)児童ポルノ禁止法違反

    18歳未満の児童が衣服の全部または一部を着けない状態で、尻や性器などが露出されている様子を撮影したものなどを児童ポルノといいます(児童ポルノ禁止法第2条3項3号)。
    児童の上記状態を盗撮すると児童ポルノの製造にあたり、処罰される可能性があります(同法第7条5項)。罰則は「3年以下の懲役または300万円以下の罰金」です。特定かつ少数のものに提供する目的で製造、保管、所持などを行うと、上記罰が科されますが、不特定または多数のものに提供する目的があって製造等を行うと、5年以下の懲役または500万円の罰金、またはその併科に該当する可能性があります。

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3、逮捕から起訴までの流れ

盗撮の疑いで逮捕されると、身柄の拘束を受けたまま警察の取り調べを受け、48時間以内に検察官へ身柄と捜査書類などが送られます(送致)。送致を受けた検察官は、取り調べを通じ、24時間以内に、検察官は起訴・不起訴を決定するか、さらに身柄拘束を続ける「勾留」を行う必要があるかどうかについて判断します。

ここまでの最長72時間は、たとえご家族であっても逮捕された本人と面会をしたり、電話で直接話をしたりすることはできません。接見と呼ばれる面会したうえで話ができる者は、弁護人または弁護人となろうとする弁護士だけに限られます。

罪を認めていて、余罪の疑いもなく、明らかな証拠もあるような単純な事件であれば72時間以内に起訴・不起訴の決定がされることもあるでしょう。しかし、否認している、仲間が存在する、組織的な犯罪であるなど、証拠隠滅・逃亡のおそれがある場合には勾留請求される可能性があります。

裁判官が勾留を認めると原則10日間、身柄を拘束されますが、引き続き捜査の必要があるなどやむを得ない事情があると、さらに10日間の勾留延長が認められます。したがって、逮捕から起訴か不起訴化が決定するまでだけで、最長23日間もの間、帰宅できない可能性が出てくるのです。

なお、検察官は、勾留されていればその期間中に、勾留されず在宅事件扱いになったときは捜査が終わり次第、起訴・不起訴の判断を行います。不起訴となればすぐに身柄の拘束を解かれます。刑事裁判が行われることもありませんし、前科がつくこともありません。

他方、盗撮で起訴された場合には、保釈が認められなければ、病気にかかる等の事由が存在しなければ原則として刑事裁判で判決の言い渡しを受けるまで引き続き身柄を拘束されます。ただし100万円以下の罰金または科料を科す事件では略式手続が選択され、罰金を支払って釈放される場合もあります。略式手続は罪を認めることが前提となるため、否認する場合には利用できません。

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4、盗撮で逮捕されたら受ける可能性がある社会的影響

逮捕は刑事手続のひとつなので、これをもって有罪となり前科がつくわけではありません。

しかし、前述のとおり逮捕から起訴までは最長で23日にもおよぶため、最終的には不起訴となった場合でも、長い間身柄を拘束されることで逮捕の事実が周囲に知られることになります。会社を解雇される、離婚や離縁など家族関係が崩壊するといった事態に発展する可能性もあるでしょう。

また盗撮事件は性犯罪でもあるため社会的な関心が高い問題です。メディアで取り上げられるリスクもあります。実名報道の法的な規制について、少年事件では少年法第61条に規定が存在しますが、それ以外は報道機関の判断に委ねられています。報道の自由は憲法上の保護が及びますから、報道機関を規制するのではなく、自主的判断に委ねている趣旨だといえるでしょう。

万が一、実名がインターネット上に掲載されれば、長期にわたって情報が残ることになりかねません。デジタルタトゥとも呼ばれるものですが、今後の人生において何らかの不利益をもたらす可能性は否定できないといえます。早期に、弁護士に対して削除依頼を行うなどの対応を検討すべきです。

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5、盗撮で逮捕されたら弁護士に相談

刑事事件の加害者となった場合には、弁護士へ相談して適切な対応をするのと、自分や家族だけで対応するのでは、結果に違いが生じる可能性があります。

  1. (1)被害者との示談交渉

    盗撮の被害者との示談交渉は、事件の解決につながる有効な方法です。検察官や裁判官は処分を決定する際に被害者感情を考慮しますので、不起訴あるいは刑の減軽の可能性が出てきます。また、示談が成立すれば損害賠償責任を果たすことができるため、後日になって民事訴訟を起こされるリスクを回避することもできます。民事訴訟で損害賠償請求をすることは、時間と労力がかかるので、被害回復までに時間がかかってしまいます。示談で解決が図れるということは、被害回復の手間や時間を短縮することができますので、被害者にとってもメリットがないわけではありません。

    ただし、盗撮をした相手がどこの誰か、つまり示談の相手方と連絡先を知らないケースも多いでしょう。捜査機関は被害者の氏名や連絡先を知っていますが、加害者に教えるはずもありません。仮に被害者の連絡先を知っていても、被害者の心情からして加害者側からの交渉は拒否される可能性が高いでしょう。法外な示談金を請求されるなど、話し合いが決裂する場合もあり得ます。

    弁護士であれば、被害者も加害者本人ではないので、捜査機関を通じて被害者の連絡先を伝えることを承諾してくれる場合もありますし、被害者の心情に配慮しながら慎重に交渉を進めることができます。過去の事件や判例などの知識・経験をもとにした示談金の増減に関する考慮事情も把握しているため、適切な額の示談金で示談を締結させられる可能性を高めることができます。

  2. (2)早期釈放を目指せる

    社会的な悪影響が生じるのを避けるためには、早期に身柄を釈放されることが非常に大切です。しかし逮捕された本人が否認するほど身柄拘束のリスクは高まりますし、家族が捜査機関に懇願したところで聞き入れられるものではありません。

    弁護人として選任された弁護士は検察官に対して、本人の深い反省や家族の監督体制などの根拠とともに意見書の提出や交渉を行い、勾留請求を回避するようはたらきかけます。勾留請求をされた場合は裁判官に対する意見書の提出や交渉を通じ、勾留請求の却下を求めることも可能です。

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6、まとめ

盗撮は、迷惑防止条例違反や軽犯罪法違反などに該当する犯罪です。逮捕されると解雇や離婚、実名報道などの危険が生じるおそれがあり、有罪になった場合には、日常生活により大きな影響を受ける可能性が高いでしょう。さらには、実際にやっていない犯罪行為を、やったことにさせられてしまうこともないわけではありません。

このような事態を回避するためにも、盗撮で逮捕され、あるいは在宅のまま捜査が進められている場合には弁護士へ相談してください。ベリーベスト法律事務所の弁護士が状況をお伺いしたうえで取り得る最善の方法を提案し、全面的にサポートします。

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監修者

  • 萩原 達也
    弁護士萩原 達也

※本コラムは公開日当時の内容です。
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