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覚醒剤で家族が逮捕! 保釈金を支払って被告人の身柄を解放するにはどうすれば良い?

2020年09月20日
覚醒剤で家族が逮捕! 保釈金を支払って被告人の身柄を解放するにはどうすれば良い?
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覚醒剤で家族が逮捕! 保釈金を支払って被告人の身柄を解放するにはどうすれば良い?

覚醒剤と聞くと、一般人の生活からは程遠い存在のように思えるかもしれません。しかし、覚醒剤は「スピード」「シャブ」「氷」などの俗称を用いて、案外身近な場所で取引されている薬物です。「ストレスを解消できる」「ダイエットに効く」などの甘い言葉で売りつけられることもあり、中には覚醒剤と知らずに所持・使用してしまうケースもあります。

万が一、家族が覚醒剤の所持や使用の疑いで逮捕されてしまったら、身内はどう対応すればよいでしょうか。本記事では、覚醒剤事件における刑の重さはどういった基準で判断されるのか、どの程度の保釈金を支払えば保釈されるのかといった疑問にお答えし、家族が覚醒剤事件で逮捕・起訴されてしまった場合の対応を解説します。

1、覚醒剤で逮捕されるケースと刑罰

覚醒剤は、使用だけでなく、所持や譲受なども犯罪行為となる薬物です。ここでは、覚醒剤で逮捕されるケースと、それぞれの行為に科せられる刑罰の内容、刑の重さを判断する基準について解説します。

  1. (1)覚醒剤で逮捕されるケース

    覚醒剤は身体や精神に悪影響を及ぼし、極めて依存性が高く、凶悪事件発生の引き金ともなりかねないものです。また、覚醒剤の売買は暴力団等の反社会的勢力の資金源にもなっています。したがって、医療や研究を目的とする、資格者以外の覚醒剤の取り扱いは、覚醒剤取締法によって厳しく取り締まられています。

    以下は、覚醒剤取締法違反となる主な犯罪行為です。

    • 覚醒剤の輸入・輸出(覚醒剤取締法第13条)
    • 覚醒剤の所持(同法第14条)
    • 覚醒剤の製造(同法第15条)
    • 覚醒剤の譲渡・譲受(同法第17条)
    • 覚醒剤の使用(同法第19条)
  2. (2)覚醒剤取締法違反の刑罰

    覚醒剤に関する犯罪行為の刑罰は、それぞれ以下のように定められています(覚醒剤取締法第41条~第41条の3)。

    • 覚醒剤の所持、譲渡・譲受、使用(非営利):10年以下の懲役
    • 覚醒剤の所持、譲渡・譲受、使用(営利):1年〜20年の懲役、情状によって500万円以下の罰金を併科

    • 覚醒剤の輸入・輸出、製造(非営利):1年~20年の懲役
    • 覚醒剤の輸入・輸出、製造(営利):3年~20年の懲役または無期懲役、情状によって1000万円以下の罰金を併科

    ご覧のとおり、営利目的の場合はより悪質であるとみなされて、重い処分が下されます。

  3. (3)量刑を判断する基準

    覚醒剤取締法違反の刑の重さは、ケースによってさまざまです。量刑は、主に以下のような基準で判断されます。

    • 営利目的はなかったか
    • 初犯であるか否か
    • 再犯の可能性があるか
    • 覚醒剤の使用量や頻度、期間はどのくらいか
    • 反省しているか、更生の可能性は認められるか
    • 再犯防止に向けて家族や周囲環境のサポートが見込めるか

2、保釈金を払って身柄を解放するにはどうすれば良いか

有名人が保釈金を支払って保釈されたというニュースを耳にする機会は多いですが、そもそも保釈や保釈金とは何なのかを正確に知っている方は少ないでしょう。

ここでは、保釈や保釈金の基本事項を解説したうえで、どのくらいの保釈金が必要なのか、保釈金を支払って、身柄を解放するにはどうすれば良いかなどの疑問にお答えします。

  1. (1)保釈の意味

    保釈とは、勾留(身体拘束)されている被告人が暫定的に釈放されることです。保釈が許可されると、日常生活を送りながら裁判に対応することが可能になり、早期の社会復帰も実現しやすくなります。

    保釈は、起訴されたあとにしか申請できません。早く身柄を解放してもらいたいからといって、起訴される前に保釈を申請することはできないのです。また、保釈を請求できるのは、被告人またはその弁護人、法定代理人、保佐人、配偶者、直系の親族もしくは兄弟姉妹に限られます(刑事訴訟法第88条第1項)。

    保釈が許された場合、担保として「保釈保証金(=保釈金)」を裁判所に預けることで、被告人の身柄が解放されます。
    保釈中には「事前に届け出た場所以外には居住しない」「特定の人物と接触を図らない」などの禁止事項を守る必要があります。これらの事項は、刑事訴訟法第96条第1項に定められた要件に沿いながら、事件の内容や被告人の置かれた状況などを考慮して決められます。

  2. (2)通常、保釈金は返還される

    保釈執行のために納付した保釈金は、被告人が保釈中に逃亡や証拠隠滅をすることなく、その他の禁止事項を破ることなく、求められたとおりに裁判に出頭すれば、判決後に返還されます。

    逆に、逃亡や証拠隠滅を図ったり、禁止事項を破ったり、正当な理由がないにもかかわらず裁判の期日に出頭しなかったりすると、保釈金の全部または一部が没収され、保釈も取り消しになる可能性があります。

  3. (3)どのくらいの保釈金が必要になるのか?

    保釈金の額は、被告人の出頭を確保するに足りる金額になります。犯罪の重大性や被告人の資力等を考慮して決められます。覚醒剤事件の場合、150万〜200万円程度の保釈金が必要となることもありますが、これはあくまでも例であり、ケースによってまちまちです。

    芸能人のように所得が多ければ金額が高くなる場合もありますし、逆に所得が少なければ金額が低くなることもあります。所持と使用など、複数の起訴事実が重なっている場合には高額になることもあり、所持していた覚醒剤の量によっても金額に差が出るでしょう。

    なお、保釈金がない場合には、日本保釈支援協会を通じて保釈金を立て替えてもらう制度もあります。この場合、一定の手数料や自己資金が必要になります。

  4. (4)保釈が認められないケースについて

    たとえ保釈金を用意できたとしても、保釈が認められないケースもあります。具体的には、下記のような要素に当てはまる場合、保釈が認められない可能性が高まるでしょう。

    • 重罪事件の場合(死刑、無期、短期1年以上の懲役若しくは禁錮刑にあたる犯罪を起こした場合)
    • 過去に重罪犯罪で有罪判決を受けたことがある場合
    • 証拠隠滅の可能性がある場合
    • 被害者等に危害を与えるおそれがある場合

    覚醒剤事件では、密売組織との関係が疑われる場合、保釈されると証人に圧力をかけたり逃亡したりするおそれがある場合、常習性が高い場合などで保釈が認められにくい傾向があります。

3、保釈までの流れ

覚醒剤事件で保釈が認められるまでの流れを解説します。

まず、弁護士が裁判官へ保釈請求書を提出し、保釈申請をおこないます。保釈申請は、起訴された時点からすぐにおこなうことができます。保釈申請を受け、裁判所が保釈の可否を判断します。保釈が認められる場合には、許可と同時に保釈金の金額が確定します。

保釈金の納付後、原則として、その日のうちに保釈が実現します。身柄解放の際には、家族などの身元引受人に迎えに来てもらうのが一般的です。

4、覚醒剤取締法違反で逮捕・起訴された場合、家族はどう対処すればいい?

もし、大切な家族が覚醒剤事件で逮捕・起訴されてしまったら、どのように対応すればよいでしょうか。万が一のときに慌てずに済むよう、対応の仕方を知っておきましょう。

  1. (1)逮捕されたらまずは早期に弁護士に相談する

    保釈はあくまで起訴されたあとに請求するものです。逮捕後は、最初から保釈を目標にするのではなく、まずは不起訴を目指すことが重要になります。

    そのためには、早いうちから弁護士からのサポートを受けることが必要です。家族が逮捕されたら、なるべく早期に弁護士へ相談しましょう。

  2. (2)起訴されてしまった場合、弁護士に保釈の手続きを依頼する

    起訴されたあと、速やかに保釈申請をおこなうことで、少しでも早い身柄解放が見込めます。早期に身柄を解放されれば、身体的・精神的な負担が軽減されるだけでなく、依存症治療など再犯防止のための活動を早くスタートすることも可能です。

    保釈は保釈金を用意すればかなうわけではなく、保釈申請の手続きも必要です。早期の保釈を実現させるために、ぜひ早めに弁護士に相談してください。

  3. (3)薬物治療を促す

    不当に重い処分を受けないためには、検察官や裁判官に再犯の可能性が低いことを示す必要があります。そのためには、再犯防止のために薬物治療の実施を進めることが重要です。薬物依存症の治療については心療内科に通院することも多く行われています。

    家族が覚醒剤事件を起こしてしまったら、再犯防止に全力で取り組み、検察官や裁判官に再犯の可能性が低いことを理解してもらえるように努めましょう。
    弁護士は、こうした再犯防止の活動もサポートします。

5、まとめ

覚醒剤に関わる犯罪行為は、非常に厳しく取り締まられています。少しでも早い事件の解決を目指す場合には、早期に弁護士へ相談することが鍵となります。また、結果的に起訴されてしまった場合、保釈金の手続きにも弁護士のサポートが必要不可欠です。

覚醒剤事件で家族が逮捕されてお困りの方は、おひとりで悩まず、刑事事件の経験が豊富なベリーベスト法律事務所にご相談ください。

監修者

  • 萩原 達也
    弁護士萩原 達也

※本コラムは公開日当時の内容です。
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