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弁護士コラム

2022年01月13日
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家族が現行犯逮捕されたときの対応は? 逮捕の要件と流れを解説

家族が現行犯逮捕されたときの対応は? 逮捕の要件と流れを解説
家族が現行犯逮捕されたときの対応は? 逮捕の要件と流れを解説

現行犯逮捕は、逮捕状を必要としない点や警察官など捜査機関以外の私人でも可能という点で、通常逮捕とは異なります。ただし、現行犯逮捕が無条件にできるわけではなく、法律で要件が定められています。

家族が現行犯逮捕されたときには、早期の釈放や不起訴になる可能性を高めるために、速やかに弁護士に相談することが大切です。

本記事では、どのような場合に現行犯逮捕が可能となるのか、ベリーベスト法律事務所の弁護士が具体例を交えつつ解説します。また、逮捕後にどういった刑事手続きが行われるかについても解説します。

1、現行犯と現行犯逮捕

まず、「現行犯」の定義や、現行犯逮捕の特徴や種類に関して解説します。

  1. (1)現行犯逮捕とは

    「現行犯」については、刑事訴訟法212条にて「現に罪を行い、または現に罪を行い終わった者」と定義されています。

    こうした現行犯を逮捕することを、「現行犯逮捕」といいます
    現行犯逮捕には、他の逮捕形式である「通常逮捕」などとは異なる特徴があります。

  2. (2)現行犯逮捕の特徴

    現行犯逮捕の特徴のひとつ目は、逮捕状を必要としないという点です。

    日本国憲法33条は「何人も現行犯として逮捕される場合を除いては、権限を有する司法官憲が発し、かつ理由となっている犯罪を明示する令状によらなければ、逮捕されない」と規定しており、逮捕状に基づく逮捕を原則としています。

    現行犯逮捕は憲法が示す原則の例外的な措置であり、逮捕状がいらない唯一の逮捕形式といえます。現行犯逮捕に限り逮捕状を必要とされないのは、現行犯であれば被疑者を取り違えるおそれが極めて低いためです。

    特徴のふたつ目は、現行犯逮捕を行うのに警察官などの特別な資格が必要とされない点です。現行犯だけは、犯行の目撃者や被害者など私人が逮捕することも認められています

    逮捕状が必要な通常逮捕では、裁判官に逮捕状の発付を請求して、その逮捕状を執行できるのは警察などの捜査機関に限られています。

    なお、現行犯では私人逮捕が可能とはいえ、実際に私人が現行犯を逮捕したときには、すぐに警察などの捜査機関に身柄を引き渡さすことが義務付けられています。

  3. (3)現行犯逮捕と準現行犯逮捕の違い

    刑事訴訟法212条には現行犯についての定義が示されていますが、加えて「罪を行い終わってから間がないと明らかに認められるときは、現行犯とみなす」という規定もあります。

    「現に罪を行い、または現に罪を行い終わった者」を逮捕することを現行犯逮捕、「罪を行い終わってから間がないと認められる者」を逮捕することを準現行犯逮捕と呼び、ふたつを区別することもあります。

    準現行犯逮捕を行うには、同条が定めている要件を満たしている必要があります。その要件に関しては、次章で詳しく説明します。

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2、現行犯逮捕の要件

次に、現行犯逮捕の要件について解説します。

  1. (1)現行犯逮捕の要件

    刑事訴訟法は現行犯を「現に罪を行う者」、または「現に罪を行い終わった者」と規定しています。「現に罪を行う者」とは、犯行におよんでいる最中の被疑者を意味します。「現に罪を行い終わった者」とは、犯行直後の被疑者のことです。

    どこまでが犯行直後といえるかについては、「犯行後、何分の間」や「犯行現場から何メートルの距離まで」といった数字で示せる基準があるわけではありません。時間的・場所的に接着していると認められる必要があります。

    また、現行犯のうち、科せられる罰が30万円以下の罰金、拘留、科料にあたるような「軽微な犯罪」の場合には、犯人の住居、氏名が明らかでないこと、又は犯人が逃亡するおそれがあることが現行犯逮捕の要件となります。

    たとえば、法定刑が拘留または科料の侮辱罪(刑法231条)の場合、現行犯であっても被疑者の氏名や住居を知っていれば、現行犯逮捕はできないのです

  2. (2)準現行犯逮捕の要件

    準現行犯逮捕については、以下に示すよっつのうち、いずれかひとつが該当していなければ準現行犯逮捕はできません。

    • ① 犯人として呼びかけられ、または犯人として追いかけられているとき
    • ② 盗んだ物や犯行に使ったと思われる凶器などを所持しているとき
    • ③ 身体や服に返り血が付着しているなど、顕著な犯罪の痕跡があるとき
    • ④ 呼びとめられて、逃走しようとするとき
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3、現行犯逮捕の具体例

痴漢、万引き、覚醒剤所持を例として、どのような場合に現行犯逮捕されるかについて解説します。

  1. (1)痴漢

    女性の身体を触るなどの痴漢行為をした場合、迷惑防止条例違反の罪や強制わいせつ罪に問われるおそれがあります。迷惑防止条例違反の罰則は6か月以下の懲役または50万円以下の罰金(東京都迷惑防止条例8条1項)、強制わいせつ罪は6か月以上10年以下の懲役です(刑法176条)。

    痴漢は現行犯逮捕されるケースが多く、被害者や目撃者が現行犯逮捕するケースもあります。電車の中で隣に座っていた女性の身体を触り、被害女性から「次の駅で降りて」と警察に引き渡された事件や、路上で女性の身体を触ってそれを目撃した男性が被疑者を交番まで連れて行った事件などがあります。

  2. (2)万引き

    スーパーなどで商品を盗む万引きも現行犯逮捕されやすい犯罪です。万引きは刑法235条の窃盗罪に該当し、10年以下の懲役または50万円以下の罰金を科せられるおそれがあります。

    テレビなどで、「万引きGメン」をとり上げた番組を視聴されたこともあるでしょう。
    万引きGメンは通常、警備会社などに所属している民間人です。民間人の万引きGメンが万引き犯を逮捕できるのは、現行犯で逮捕しているためです

    また、万引き犯を現行犯逮捕しているのは万引きGメンだけでなく、万引きに気付いた店員などが現行犯逮捕している事例もあります。

  3. (3)覚醒剤所持

    覚醒剤事件に関しても、現行犯逮捕されるケースが多くあります。繁華街などで警察官に職務質問され、所持品検査で覚醒剤が見つかるケースや、警察の家宅捜索を受け家の中から覚醒剤が見つかり現行犯逮捕されるケースなどがあります。

    覚醒剤をみだりに所持した場合の罰則は10年以下の懲役です(覚醒剤取締法41条の2)。

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4、現行犯逮捕されたあとの流れ

現行犯逮捕されたあとはどのような手続きが行われるのでしょうか。

  1. (1)逮捕から送致まで

    現行犯逮捕されたあとの刑事手続きとしては、検察官への送致があります。
    刑事訴訟法では、警察官などが被疑者を逮捕した場合、逮捕から48時間以内に被疑者を検察官に送致しなければならないと規定されています。

    これに対し、私人が被疑者を現行犯逮捕したときは、すぐに警察などに身柄を引き渡さなければなりません。そして、警察は期限内に送致の手続きをとらない場合には、被疑者をただちに釈放しなければならないのです。

    また、逮捕から送致までの48時間は、原則として、弁護士以外の人は被疑者に面会できません。

  2. (2)送致から勾留まで

    被疑者を送致された検察官は、被疑者の身体拘束をさらに続ける必要があると判断した場合、送致から24時間以内に裁判官に勾留を請求しなければなりません。

    請求を受けた裁判官は、被疑者が逃亡や証拠を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるかなどを考慮し、勾留の可否を判断します。勾留請求が却下されれば被疑者は釈放され、請求が認められれば原則として10日間、勾留されます

    勾留請求以外に、検察官が送致から24時間以内に被疑者を起訴する場合もあります。起訴した場合、検察官は勾留の請求をする必要はありません。また、検察官が勾留を請求する期限については、逮捕から72時間を超えてはならないとされています。

    逮捕から送致までの48時間と同様、送致から勾留請求までの24時間も原則、弁護士以外の面会は認められていません。

  3. (3)勾留から起訴・不起訴まで

    刑事訴訟法は被疑者の勾留が認められた事件について、検察官が勾留を請求した日から10日以内に起訴しないとき、被疑者を釈放しなければならないと定めています。

    また、やむを得ない理由があると裁判官が認める場合に限り、10日を超えない範囲で勾留の延長が可能とも規定しています。つまり、勾留の延長が認められると、勾留期間は最長で20日間に及ぶ可能性があるのす。

    検察官は最長で20日間の勾留中に被疑者を起訴するか、不起訴にするかを判断します。勾留が決まって以降は、「接見禁止」とならない限り、家族や友人との面会が可能になります

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5、家族が現行犯逮捕されたときにできること

最後に、家族が現行犯逮捕されたときにできることについて説明します。

家族による面会が可能になるのは、勾留が決まって以降になります。面会ができるようになったとしても、面会時間や会話の内容は制限されます。また、勾留が決まるまでの間は原則として弁護士しか被疑者に面会できず、適切なアドバイスなどがなければ自身に不利な供述をしてしまうおそれも否定はできません。

そうした事態を避けるためにも、家族が現行犯逮捕されたときは速やかに弁護士に相談することをおすすめします
弁護士は取調べ時のアドバイスができるだけでなく、被害者との示談交渉を試みることも可能です。示談によって被害者が加害者を許す「宥恕(ゆうじょ)」の意思を示せば、不起訴になる可能性は上がります。

また、事件後の社会復帰という観点からは、事件がどのように報道されるかも重要です。実名や顔写真などが報道されると、事件後の社会復帰に影響します。弁護士は警察などに報道抑制のための意見を申し入れるなど、可能な限り社会復帰がしやすくなるようサポートできます

加えて、検察官に勾留請求すべきでないと働きかけたり、裁判官に勾留請求を却下すべきであると主張したりして、早期の釈放を求めることも可能です。

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6、まとめ

日本国憲法が逮捕状に基づく逮捕を原則としているなかで、現行犯逮捕は逮捕状を必要としない点で、令状主義の例外といえます。しかし、逮捕状がいらないとはいえ、無条件に現行犯逮捕ができるわけではなく、一定の要件を満たしている必要があるのです。
逮捕後は通常逮捕などと同様の刑事手続きが待っており、早期の釈放や不起訴になる可能性を高めるためにも、速やかに弁護士に相談することが大切です
現行犯逮捕をめぐり、お悩みのことがあればベリーベスト法律事務所にご相談ください。

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監修者
萩原 達也
弁護士会:
第一東京弁護士会
登録番号:
29985

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※本コラムは公開日当時の内容です。
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