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窃盗罪は初犯で起訴される? 実刑を回避する示談の進め方

2019年02月26日
  • 財産事件
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窃盗罪は初犯で起訴される? 実刑を回避する示談の進め方

バイト先でレジからお金を盗むなど、他人の物を盗むと窃盗罪になります。金銭のみならず、バイクなど物を盗んでも窃盗です。人の物を盗むと窃盗罪が成立しますが、初犯でも有罪となり前科が付くのでしょうか? 窃盗罪の初犯の量刑や示談の進め方、過去の裁判例など、弁護士が解説します。

1、窃盗罪の初犯で実刑はあり得る?

窃盗罪の初犯で捕まった場合は、執行猶予が付く場合も多い傾向にあります。ただし、初犯でも犯行が悪質であれば実刑判決を下される可能性はあります。初犯だから刑が減刑されるとは限りません。

窃盗罪の場合は、刑の重さが判断される際に被害金額がひとつの要素となります。盗んだもの、奪ったものの価値が100円なのか100万円なのかでは、処分内容や刑の重さが変わるということです。

2、窃盗罪初犯での懲役は? 刑罰、実刑、執行猶予について

窃盗罪の刑罰は、10年以下の懲役または50万円以下の罰金と定められています。初犯であっても実刑判決になるケース、執行猶予がつくケースがあり、被害額や犯罪の悪質性を考慮して刑罰が決められます。
初犯だと執行猶予がつく可能性もあるものの、被害額が大きい、あるいは悪質であると判断されれば執行猶予無しの実刑になります。

たとえば万引きを行い逮捕されたとしても、前科がなく被害が少額であり、なおかつ万引きを行ってしまったことに対して十分反省していると警察に判断されれば、微罪処分という扱いになるかもしれません。
微罪処分であれば前歴はつきますが身柄を検察に引き渡されず刑事手続きが終了します。身柄もその場で釈放されますので、日常生活への影響も軽微と言えるでしょう。
しかし、計画的に数百万円のブランド品を大量に盗んだといったような場合には、初犯であっても起訴され、裁判へと進み、実刑判決を受ける可能性が高いと言えるでしょう。

3、窃盗罪の初犯は示談交渉で不起訴になる可能性も

窃盗で逮捕されて起訴されると、日本では99%有罪判決を受けます。有罪となると前科がつくので、その後の社会生活に大きな影響を及ぼします。一部の職業に就けない、勤めていた会社を解雇される、他人から白い目で見られるなど、日常を送る上でさまざまな制約を受ける可能性があります。

不起訴となれば前科はつきません。そのためのひとつの方法が示談の成立です。紛争を当事者の話し合いと合意で解決する方法が示談です。加害者が被害者に対して誠意をもって謝罪し、示談金や解決金などの名目で金銭を支払い、被害者が許してくれることで示談は成立します。

  1. (1)示談交渉を当事者同士で行った場合に考えられる展開

    示談を行うには、直接会って話す、電話で話す、書面で交渉するなどのやり方がありますが、どの方法がよいかはケース・バイ・ケースです。手紙は見直すことで自分の反省の意を正確に伝えられることができますが、文章として内容が残ります。電話や対面での話し合いでは相手の様子に応じて臨機応変に対応できる一方、緊張してしまい自分の意思を正しく伝えられないといったことも考えられます。また金額に折り合いがつかず、話し合いが進むどころか逆に相手の怒りを買ってしまい、交渉が不成立になることも考えられます。

  2. (2)弁護士が示談交渉を行うメリット

    示談はやり方を間違えると、事態をさらに悪化させます。一方で起訴される前に示談を成立させることが重要なため、スピード感のある対応が求められます。
    示談交渉を丁寧かつ速やかに行っていくためにも、交渉は弁護士に依頼することが良いでしょう。
    窃盗を受けた被害者はときに怒りが大きく、加害者に会うことすら嫌悪感を抱いていることもあります。そのようなケースでは当事者同士で話し合いを進めることは事実上困難です。
    弁護士は加害者の代理人として被害者にコンタクトをとります。そうすると被害者も話し合いに応じてくれやすくなり、その後も冷静に話し合いを進めていくことができ、示談の成立の可能性が高まります。
    また、弁護士は示談交渉を数多く手がけており、経験に基づき細心の注意を払って交渉を進められるほか、過去の事例から示談金の適正な金額も示しつつ、場合によっては減額してもらう交渉も行います。
    起訴される前に被害者側と一刻も早く示談を成立させるためには、弁護士への早期の依頼が大切なのです。

4、初犯の窃盗罪の判例

最後に、初犯の窃盗罪の裁判例をいくつかご紹介します。

  • 事件内容 : 被告人の長女と共謀し、福岡市のA店においてランドセル1個(販売価格3万556円)を未精算のまま持ち出した。
  • 量刑 : 懲役2年、執行猶予4年
  • 量刑の理由 : 被告人には前科がなく弁済が済んでいるなどのために執行猶予とする
  • 裁判所:福岡地方裁判所
  • 事件番号 : 平成29(わ)629


  • 事件内容 : 被告人は北海道松前郡の共同宿舎ほか4カ所において、発電機等30点(時価合計約77万1300円相当)を窃取した。また、同郡の灯台総合管制舎において、太陽電池モジュール等9点(時価合計約486万8900円相当)を窃取した。
  • 量刑 : 懲役2年6ヶ月、執行猶予4年
  • 量刑の理由 : 被害総額も約564万200円相当と高額でありながらも、前科がないこと、そして盗んだ物のうち原動機付自転車以外の返還が済んでいるなどのために執行猶予とする
  • 裁判所:函館地方裁判所
  • 事件番号 : 平成29(わ)159


  • 事件内容 : 被告人は、預かり保管中のキャッシュカードを使用して、5回にわたり現金合計18万5000円を引き出してそれぞれ窃取した。
  • 量刑 : 懲役1年、執行猶予3年
  • 量刑の理由 : 被害の全額を弁償していること、前科前歴がないことなどにより執行猶予とする
  • 裁判所:仙台高等裁判所
  • 事件番号 : 平成28(う)5


  • 事件内容 : 北海道釧路市の株式会社AB工場において、工場建物に設置された金属部品を盗もうとした窃盗未遂
  • 量刑 : 無罪
  • 量刑の理由 : 故意に盗もうとした意思があるのか不明なため無罪とした
  • 裁判所:仙台高等裁判所
  • 事件番号 : 平成21(う)108


  • 事件内容 : 被告人は、神戸市の公園内駐車場において、設置されている自動販売機内から千円札紙幣を窃取しようと企て、網戸バールやフスマバールで紙幣挿入口をこじ開けるが、通報により駆けつけた警察官に逮捕された窃盗未遂
  • 量刑 : 懲役1年、執行猶予3年
  • 量刑の理由 : 被告人は本件当時F交番で勤務する警察官であり懲戒免職を受けていること、損壊した部品等の修理費用を支払っていることなどの事情により執行猶予とする
  • 裁判所:釧路簡易裁判所
  • 事件番号 : 平成19(わ)952


  • 事件内容 : 被告人は神戸市所在のブランド品輸入販売店Aにおいて、香水等3点在中ポーチ1個(価格1万8000円相当)を盗んだ。
  • 量刑 : 懲役1年、執行猶予3年
  • 量刑の理由 : 弁済は済んでいないが、自己の軽率な行動を反省し、被害弁償の意思も有していること、前科が見あたらず未だ若年であることなどにより執行猶予とする
  • 裁判所:神戸地方裁判所
  • 事件番号 : 平成15(わ)440


  • 事件内容 : 被告人は、栃木県内のパチンコ店において設置されている回胴式遊技機から電子回路を内蔵する電子機器を使用することによって、同遊技機が予定している確率よりも極めて高い確率で当選を意図的に出現させ、メダル2615枚(貸出価格合計5万2300円相当)を窃取した。
  • 量刑 : 懲役1年6ヶ月、執行猶予4年
  • 量刑の理由 : 被告人は不明瞭な供述をしており真摯に反省しているかは疑問が残る。パチンコ店にメダルが返還されて財産的損害は生じずに済んだこと、被告人が本件を認めていること、前科がないことなどの事情により執行猶予とする。
  • 裁判所:神戸地方裁判所
  • 事件番号 : 平成15(わ)30

5、まとめ

窃盗罪では初犯であり、なおかつ被害額が少ないと執行猶予がつく可能性があります。また、被害の弁済が済んでいるような場合には不起訴となるケースもあります。
不起訴を獲得する場合には、被害者と速やかに示談交渉を進めることが大切です。
「初めて窃盗を行ってしまったが、いつ逮捕されるだろうか」「被害者側と何とか示談交渉をしたいがどうしたら良いのかわからない」と不安を抱えている方は、ベリーベスト法律事務所までご相談ください。弁護士が一人ひとりの事情に合わせて力になります。

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