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止められない万引き! 自力で万引き依存をやめることは可能?

2019年07月03日
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止められない万引き! 自力で万引き依存をやめることは可能?

万引きが悪いことだと分かっているのに、やめられず苦しんでいないでしょうか。あるいは、家族が以前に万引きで逮捕されたのに何度も万引きを繰り返してしてしまい、途方に暮れている方がいるかもしれません。万引きは窃盗罪などにあたり、れっきとした犯罪です。被害者の立場を考えれば、罰を受けてしかるべき行為でしょう。
しかし、万引き依存が原因であれば、罰を受けて終わる問題ではなく、治療を進めていくことが重要な鍵を握ります。今回は、万引き依存をテーマに、依存の理由や対処法を解説します。

1、何度も繰り返し万引き! 依存してしまう理由とは

万引きをした理由は、「どうしても欲しかった」「転売して金儲けしようと思った」「生活に困窮していた」など人によりさまざまです。
一方で、傍からみれば「万引きをする理由が分からない」と感じられるような状況で罪を犯し、何度も繰り返してしまう人がいます。

  1. (1)万引きを繰り返す原因

    繰り返し万引きをしてしまう原因として、主には次の3つがあると指摘されています。

    • 摂食障害やうつ病などの周辺症状
    • 高齢者の認知症
    • 万引きそのものへの依存

    万引きは、摂食障害やうつ病、アルコール依存症などと併存しやすい犯罪です。特に摂食障害の周辺症状としてよくみられ、自身の行動を制御できない点で似通っているとされています。常に食べ物のことを考え、気づけば食べたい物を盗んでいたといったケースです。

    高齢者の認知症では、衝動の制御機能や倫理観の低下、人間性の変化などが起きることがあります。認知症高齢者の万引き防止につなげるための取り組みを実施している自治体もあります。

    万引きそのものへ依存する原因として、本質的な問題が隠れていることが多くあります。たとえば、職場で過度な負担を押し付けられていたり、家族問題を抱えていたりするケースです。慢性的なストレスが積み重なり万引きしてしまうわけです。

  2. (2)悪いと思ってもやめられない理由

    万引きを繰り返す人は、個人利得や貧困を除き、悪いことをしている認識があり、犯行後には後悔の念に苛まれまる方もいます。つまり、やめたくてもやめられない状態に陥ることもあるわけです。「本人の意思が弱いからだ」と言われがちですが、万引き依存になる人は真面目で責任感が強い傾向にある人もいます。
    依存症は環境へ適応するための行動だとされており、万引きの場合はストレス発散や対処行動だと考えられています。
    また、「大したものは盗んでいない」「運悪く捕まった」など、自身の行動を正当化することで罪悪感がなくなり、認知が歪んでいくものともみられています。

2、お金を持っていても万引きしてしまう「クレプトマニア」について

万引きは窃盗罪などにあたりますので、起訴されれば罰を受けることがほとんどです。法定刑は「10年以下の懲役または50万円以下の罰金」と、決して軽くはない犯罪であるにもかかわらず、窃盗罪は再犯率が高い犯罪のひとつです。再犯者の中には、衝動がどうしても抑えられず、「やめたくてもやめられない」と苦しむ方がいます。そういう方を「クレプトマニア」と言うことが多いです。

  1. (1)クレプトマニアの特徴

    クレプトマニアとは窃盗症や窃盗癖と呼ばれる精神疾患のひとつです。平成30年12月には窃盗罪の執行猶予中に万引きをした元マラソン選手が、クレプトマニアの治療を受けていたと報道されました。記憶に新しいかもしれませんが、日本ではまだまだ認知度が低く、周囲の理解を得られないケースが大半です。

    特徴としては、次のような点が挙げられることが多いです。

    • 特に欲しい物ではないのに盗む
    • お金があるのに盗む
    • 盗んだ物を自分のために使わず捨てたりあげたりすることがある
    • 盗む前に緊張する
    • 盗んだ後には満足感や解放感を得る
  2. (2)クレプトマニアになる原因と判断の難しさ

    クレプトマニアは、職業的窃盗や貧困のような動機を明確に解明することが困難です。必ずしも、誰かを困らせてやろうと思って盗むわけでもありませんし、悪いことをしている認識があっても衝動を制御することができません。
    万引きをした当初のきっかけとして精神不安やストレスなどがあり、衝動欲求への充足感、開放感といった感情を経験し、次第に依存していくことで、万引きそのものが目的になっていると考えられています。

    クレプトマニアであっても、個人利得の目的が少しもないケースばかりではありません。欲しいと思った物を盗むこともありますが、必要以上の量や不要な物まで盗み、後になって自分でなぜ盗んだのか分からなくなるケースもあるのです。
    しかし、逮捕されると「欲しい物を盗んだのならクレプトマニアではないだろう」と主張され、厳しい罰を受けることがあります。やめたくてもやめられないので、罰を受けても再犯してしまいます。こうした難しさも指摘されています。

3、万引き依存を治療することで減刑される可能性もある

クレプトマニアのような万引き依存は、しっかりと治療することが大切です。
依存症の場合、罰を与えることで必ずしも更生につながるわけではなく、むしろ社会から孤立することで再犯リスクを高めることがあります。それよりも、治療を通じて社会とのつながりを保ち、周囲のサポートを受けながら生活していくことが更生への第一歩です。

  1. (1)どのような治療をするのか

    まずは心療内科医や精神科医などの診断を受け、依存症を克服するクリニックや施設への通所、自助グループへの参加などを実行します。
    治療の一例としては、専門職によるカウンセリングやセッション、グループミーティングへの参加などを通じ、思考や行動、万引きの要因などを探りながら適した対処法を見つけていく方法があります。
    1人で買い物に行かない、盗んだ物を隠せる大きめのバッグを持ち歩かない、人目につきやすい服装をするなどの対応策も実施しながら、自身の行動コントロールを目指すこともあります。

  2. (2)治療への積極的な姿勢が不起訴や減刑につながることも

    昨今では万引き被害額が年間で数千億単位との推計もあり、万引き被害によって経営難に陥る店が少なくないと言われています。どのような事情があるにせよ、一律に厳しい処罰を望む店もあります。こうした背景もあり、厳しく追及されることはあるでしょう。それでも、治療への積極的な姿勢を見せることにはメリットがあります。
    具体的には、治療への姿勢から再犯リスクが低いと判断され、不起訴処分となる可能性が一応あります。起訴されてしまったとしても、量刑上考慮(減刑)される可能性が残り、罰金刑や執行猶予つき判決になれば、ただちに刑務所に行かずに済み、日常生活を送りながら更生を目指すことができます。
    いずれにせよ、検察官への説得や裁判における主張は弁護士に任せた方が良いでしょう。特に窃盗事件に詳しい弁護士であれば、医師と連携し、治療のための環境づくり、医学的根拠や法的根拠をもとにした意見書の提出・主張が期待できます。

4、悩んだときは弁護士に相談へ

今回は、万引き依存の原因と対処法を解説しました。
万引きそのものに依存している場合、本人の意思ではどうしようもならないケースがあります。クレプトマニアという疾患もありますので、なぜか万引きを繰り返してしまうという方は専門医の診断を受け、治療していくことが大切です。窃盗罪などに問われたとしても、治療の姿勢を見せることで不起訴処分の獲得や減刑につながる可能性もあります。
とはいえ、ご自身やご家族が自力で何とかすることには限界があるでしょう。窃盗事件に詳しいベリーベスト法律事務所の弁護士であれば力になれます。万引き依存から立ち直るための手助けもいたしますので、一度ご相談ください。

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