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窃盗罪の刑罰を知りたい! 家族が窃盗事件を起こした場合の対処法とは?

2019年08月29日
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窃盗罪の刑罰を知りたい! 家族が窃盗事件を起こした場合の対処法とは?

窃盗罪は数ある刑法犯の中でもっとも発生件数が多く、フランクな言い方をしてしまえば「よくある犯罪」です。平成29年の犯罪統計をまとめた「犯罪白書」によると、刑法犯の認知件数の総数が91万5042件であるのに対して、窃盗罪の認知件数は65万5498件でした。なんと71.6%を窃盗罪が占めているのです。
犯罪といえば「悪い人がすること」や「裁かれて当然の悪事」というイメージがありますが、窃盗事件はごく一般的な人でも、魔がさしたりちょっとした出来心がはたらいたりすれば犯してしまうおそれがあります。
もし、あなたのご家族から「盗みを犯してしまった」と白状されたとしたら、落ち着いて適切な対応をとり、前科がついてしまうような事態を回避しましょう。ここでは、窃盗罪を犯してしまった場合に前科をつけないための対策をご紹介します。

1、窃盗の刑罰は? 実刑になるの?

窃盗罪とは、つまりは「泥棒」の罪のことです。
他人の持ち物を盗む行為だと考えれば理解はしやすいですが、その手口は多岐にわたります。

  • 留守宅に侵入して盗めば「空き巣」
  • 家人が在宅中に目を盗んで侵入して盗めば「居空き」
  • 他人が置き去りにしたものを盗めば「置き引き」
  • 店舗に陳列されている商品を盗めば「万引き」
  • 車内から金品を盗めば「車上ねらい」
  • 自動販売機から金銭を盗めば「自販機ねらい」

などと呼ばれています。
これらは、数ある窃盗の手口の一部です。盗みをはたらいた状況や方法によって手口が細かく分類されていますが、すべて同じく窃盗罪に該当します。

窃盗罪は刑法第235条に規定されています。

【刑法第235条】
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役または50万円以下の罰金に処する。

条文にあるとおり、窃盗の罪を犯せば、10年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられます。ただし、これは窃盗罪における刑罰の上限なので、実際に10年もの長い懲役刑や50万円という多額の罰金刑が科せられることはまれです。

窃盗罪の量刑は、被害金品の多寡、余罪の有無、共犯者の有無などを総合的に判断して決定されます。
たとえば、コンビニで万引きをして初犯として捕まったケースなどでは、被害金額が僅少で弁済がなされており、被害店舗側が処罰を望まなければ、微罪処分という警察署限りの処分で済む場合があります。
一方で、たとえ万引きでも数万円を超える高額商品で弁済が不能であったり、複数人による常習的な犯行であったり、声をかけられて逃走を図ったりした場合は、現行犯逮捕されたうえで実刑を下されるおそれがあります。

2、逮捕から起訴(不起訴)の流れ

窃盗罪で逮捕されるケースは主に2つのパターンに分類されます。

  • 現場において逮捕される「現行犯逮捕」
  • 逮捕状によって逮捕される「通常逮捕」

犯行の現場を目撃されて、警察官や一般人に身柄を押さえられた場合は、現行犯逮捕されたことになります。
現行犯逮捕はその場において犯罪行為が明らかであるため、一般人でも逮捕が可能となり、逮捕後に警察官に引き渡すことになります。また、現場から逃走しても、犯行に使用した道具や盗んだ金品を持っていた、現場から「待て、泥棒!」などと追呼された場合などでは、現場から離れても現行犯逮捕の対象になります。

犯行現場では周囲にばれずに逃走できた場合でも、現場に残された指紋などの鑑識資料や現場付近の防犯ビデオカメラ画像の解析などによって、犯人として特定される場合があります。この場合は、捜査のうえで「犯人は誰々だ」と特定した理由を裁判官が認めれば逮捕状が発布されます。
ドラマのように突然警察官が自宅を訪ねてきて逮捕が執行されるケースもあれば、いったんは任意同行という形で警察署における取り調べを受け、事実を確認して逮捕が執行されるケースもあります。

窃盗罪で警察に逮捕されると、48時間を上限に取り調べなどの捜査を受け、検察庁に身柄が引き継がれます。この手続きを「送致」といいます。
送致を受けた検察官は、24時間以内に起訴または釈放を判断します。限られた時間内の捜査では判断できない場合、検察官は裁判所に対して「勾留」を請求して身柄拘束の延長を求めます。勾留は原則10日が上限ですが、延長請求によってさらに10日が追加されることがあります。
勾留が満期になるまでに、検察官は起訴または不起訴を決定します。不起訴になれば釈放されますが、起訴された場合は刑事裁判を受けることになります。なお、略式起訴された場合は、公開の刑事裁判を受けることはなく、罰金刑が言い渡されます。
起訴された場合、公判を維持するためにさらに被告人としての勾留が続きます。

刑事裁判の最終回で判決が下され、処罰の内容が決定します。実刑判決を受ければそのまま刑務所に収監されますが、懲役刑でも執行猶予がつけば釈放され通常の生活に戻ることが可能です。

3、前科を付けないために、不起訴を目指す

懲役刑判決を受けて刑務所に収監されれば社会生活から隔離されて会社や学校を辞めることになり、大きな不利益を受けます。実刑判決を回避して執行猶予付き判決や罰金刑で済まされたとしても「前科」がついたことに変わりはなく、実名報道を受けていれば就職や結婚などについて大きな障害となるおそれがあります。

窃盗罪が発覚して、その後の社会生活における悪影響を避けるのであれば、検察官による起訴の回避を目指すべきでしょう。しかし、初犯でない場合や余罪がある場合など、不起訴を勝ち取ることが困難なケースがあります。
起訴を回避するためにもっとも有効な手段となるのが「示談」です。被害者に対して真摯に謝罪し、被害額相当の弁済をしたうえで犯罪に巻き込んだ精神的苦痛に対する慰謝料を加えて支払うことで、被害者の許しを請います。
被害者が示談に応じれば、起訴の回避が期待できるでしょう。より確実に起訴を回避するためには、被害者に「示談が成立したので、厳罰は控えてもらいたい」という趣旨の嘆願書を書いてもらうのも有効です。

不起訴処分を得るには「刑罰を下すまでもない」と評価してもらう必要があります。これまでの社会生活を真面目に過ごしてきた状況や指導・監視を強化するといった趣旨を伝える嘆願書を家族が提出する、窃盗癖を克服するためのカウンセリングを受けるといった姿勢は好評価につながります。
窃盗事件の解決実績が豊富な弁護士に依頼して、嘆願書の作成や検察官の心証を良くする対策の講じ方などのアドバイスを受けて実践しましょう。

4、自首による減刑

刑事手続きの中に「自首」があります。
自首とは、いまだ捜査機関が認知していない、または犯罪の発生を認知していても犯人の特定に至っていない場合に自らが犯人であると申告することです。たとえば、犯人として特定されて指名手配されているようなケースでは、自首は認められません。

自首は厳格な刑事手続きのひとつで、警察官の階級でいえば巡査部長以上にあたる司法警察員でなければ受理できません。
なぜ厳格な手続きを踏むのか、その理由は自首によって「刑罰の減免」が見込めるからです。
刑法第42条には「罪を犯した者が捜査機関に発覚する前に自首したときは、その刑を軽減することができる」と規定されています。実刑を科されるようなケースでも執行猶予となる場合があります。
ただし、必ずしも刑罰が減免されるわけではありません。自首による減刑は裁判官の心証によって決定される裁量的なものです。

自首が有効な事案なのか、本当に現時点で自首が成立するのかなどを判断するのは非常に難しいので、自首を検討する場合は弁護士のアドバイスを受けることをおすすめします。
警察に自首するよりも、弁護士を伴って被害者に謝罪し、示談を申し出るほうが有効なケースも多々あります。また、警察に自首する場合でも、正しく自首の手続きがおこなわれるのかを確認するために、弁護士に同行を求めることも可能です。

自首には「逃走の意思はなく、捜査には全面的に協力する」という意思表示が含まれていると解釈されます。自首することで在宅事件として扱われ、任意捜査の対象となれば、日常生活を送りながら取り調べなどの捜査を受けるといった対応になることも期待できます。

5、まとめ

窃盗事件は被害金額が明らかである場合が多いですが、「被害額を弁償すれば罪に問われない」というわけではありません。逮捕や起訴を避けるには、被害者と適切な示談を行い、被害回復を目指すのが最良の手段となります。
窃盗事件を起こしてしまい、逮捕や刑罰が心配だという場合は、早急に弁護士に相談しましょう。
ベリーベスト法律事務所では、窃盗事件の解決実績が豊富な弁護士が、お悩みを抱えているみなさまからのご相談をお受けしております。時間が経過してしまうと、事態は良くない方向に進むおそれがあります。
ご自身やご家族が窃盗事件を起こしてしまったので解決したいと望むのであれば、すぐにご相談ください。

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