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窃盗事件の冤罪で逮捕されたら? 起訴を防ぐために家族がすべきこと

2019年11月05日
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窃盗事件の冤罪で逮捕されたら? 起訴を防ぐために家族がすべきこと

ある日突然、身に覚えのない犯罪容疑で逮捕される場合があります。たまたま犯行現場の近くにいた、似顔絵や目撃証言と似ていた、アリバイがなかったなど、原因はさまざまに考えられるでしょう。ただ、こうした冤罪について適切な対処をするには、あらかじめ対応方法を知っておく必要があります。

ここでは、窃盗事件による家族の冤罪逮捕を例として、避けるべきことや虚偽自白をしてしまったケース、家族にできること、そして主張すべきポイントについて解説します。

1、無実の窃盗容疑がかけられたときに絶対的にしてはいけないこと

  1. (1)「自分がやりました」は絶対にNG!

    窃盗の冤罪で逮捕され、取り調べを受けているときにしてはならないのは、自白です。誰に何を言われようと、やっていないのであれば「自分が盗みました」と言ってはいけません。

    取り調べでは、警察や検察は捕まえてきた人間が犯人であることを明かそうとして、自白を得ようとします。そのためには、非常に厳しい尋問を行うこともあります。「とにかく、やったと自白さえすれば帰宅できる」と促されることもあるでしょう。しかし、それに屈してはなりません。

  2. (2)どうして自白をしてはいけないのか?

    まず、自白を基に証拠が固められ、刑事裁判で有罪になってしまうおそれがあります。後から「実はウソの自白だった。本当はやっていない」と主張しても、覆すのが困難となってしまうのです。余罪を疑われて取り調べを受けている場合は、自白による冤罪で罪が重くなることもあります。

    次に、自白してしまうと新聞やインターネット上のメディアなどに逮捕や自白の事実が書かれ、周囲の方々から犯人として見られてしまうおそれもあります。実名報道をされてしまい犯人だと思われてしまうと、その印象をひっくり返すのもやはり困難です。

    さらには、無実なのに自白をする行為は虚偽自白、つまりウソの自白に当たります。それにより真犯人が逃げおおせてしまうこともあるでしょう。一種の捜査かく乱行為といえます。

  3. (3)自白せずに弁護士との接見を待つ

    取り調べで自白をさせられそうになっても、犯人でなければぐっと我慢です。罪を犯したと疑われている被疑者の立場であっても、黙秘の権利があります。なにより本来、取り調べを行う側は、取り調べの際、「あなたには黙秘権がある」ということを被疑者に対して知らせなければならないと規定されています(刑事訴訟法第198条第2項)。

    冤罪で逮捕されてしまいそうなときや、逮捕されてしまったとき、まずは弁護士を呼んでもらうように依頼しましょう。弁護士との接見では、応対方法のアドバイスを受けられます。弁護士に真実を語り、ベストな対応方法についてアドバイスを得られるときを待つほうが確実な対応ができます。

2、万が一、ウソの自白をしてしまった場合の刑罰は?

  1. (1)ウソの自白と有罪の関係

    法律上、容疑者の自白のみで有罪とすることはできません。これは補強法則といい、かつて拷問まがいの取り調べが横行したことへの反省も含めて定められたルールです。

    しかし、いまだに容疑者本人の自白が強力な証拠となることは変わらず、自白があればそれらしい間接的な証拠を積み重ねられ、有罪とされてしまうおそれは否定できません。窃盗罪の容疑がかけられて自白した場合、窃盗罪で有罪となってしまう可能性があるのです。したがって、前述の通り、たとえその場しのぎのウソであっても、やっていないことをやったと供述しないように注意してください。

  2. (2)窃盗罪で有罪となってしまったら

    窃盗罪は、刑法第235条に定められています。その刑罰内容は、「10年以下の懲役」か「50万円以下の罰金」です。数年間にわたって刑務所に入ることや、数十万円もの罰金を支払うことを考えてみてください。取り調べの際の圧力に屈して自白してしまうことが決して得策ではないとわかるはずです。

    窃盗罪で有罪となった場合、執行猶予がつかない限り,懲役刑や罰金刑が科されてしまいます。また、有罪になった事実がニュースなどに掲載されれば、これまで通りの日常を送ること自体が非常に困難となるでしょう。

  3. (3)前科がつくという問題も

    有罪判決が下ったとしても、窃盗罪では執行猶予がつくことはあります。この場合、一定期間内に再度禁固以上の刑に処せられる等がない限り、刑務所に入らなくて済みます。

    しかし、たとえ執行猶予がついたとしても、有罪判決が出た以上は前科がつくため、就職などの際に不利となるおそれはあります。有罪判決を覆す働きかけには多大な労苦が伴います。繰り返しになりますが、虚偽の自白は絶対に避けるべきです。

3、身内が冤罪で起訴されないよう、早急に家族がすべきこと

  1. (1)とにかく起訴を防ぐ

    冤罪事件では、何はともあれ起訴されるのを防ぐのが最優先です。日本では起訴されてしまうと、その有罪率は99%以上におよぶともいわれています。つまり、起訴されればほぼ有罪になり、前科がついてしまうということです。
    このことから、刑事裁判で無罪主張が認められることは、ごく少ないといわざるを得ません。したがって、起訴や不起訴を判断する取り調べの時点で無罪主張を貫いておく必要があります。

  2. (2)家族や友人ができること

    警察および検察による合計72時間の取り調べ期間中は、家族でも面会ができません。そのため、被疑者はひとりで応対することになり、孤独な戦いを強いられます。これでは取り調べへの対処の仕方もわかりません。

    しかし、弁護士であれば、法律上「接見交通権」と呼ばれる面会の権利が認められています。逮捕されたという連絡を受けた時点で弁護士に依頼することで、家族や友人は間接的に被疑者の精神的なフォローや法的なサポートを行えます。

    さらに、たとえ起訴に至らなくとも、勾留されれば逮捕から最長23日間の身柄拘束を受けることになります。長期にわたる身柄拘束を受ければ、社会的影響が大きいものとなってしまうでしょう。

    弁護士に早期の依頼をすることで、長期にわたる身柄拘束を回避し、無罪獲得を目指した弁護活動を速やかに開始できます。家族や友人の立場としては、弁護士に相談して任せるのがベストといえるでしょう。

4、冤罪で窃盗罪が疑われているときに主張すべきポイント

  1. (1)「疑わしい」状態へ持っていく

    刑事事件においては、「疑わしきは罰せず」「疑わしきは被告人の利益に」という原則があります。

    これは、犯人かどうかが疑われる程度の立証しかなされない場合には、無罪としましょうという原則です。なぜなら、「犯人かどうかがわからない」というのは、「無実の可能性もある」ということだからです。10人の真犯人を逃すリスクよりも、無実の人物をひとりでも有罪としないことを重視する、というのが刑事法のスタンスなのです。

    したがって、法律的にいうなら「嫌疑不十分」でありさえすれば、不起訴となります。

  2. (2)有利な証拠の主張と不利な証拠への攻撃

    犯人かどうかが疑わしい状態へ持っていくには、たとえばアリバイや窃盗が不可能だった事実などの、無実を裏付ける証拠を立証していく方法が考えられます。これに加えて、目撃者による情報が勘違いである、監視カメラが不鮮明であるなどのように、不利な証拠を攻撃(弾劾)していく方法もあります。

    また、内容的に不利な証拠が、自白の強要といった違法捜査に基づく手続的問題を秘めている場合、そちらの方向から証拠の効力を否定する道も存在します。これらの方法を駆使して、容疑者が犯人だとの確信を揺らがせていくのが、いわゆる弁護活動と呼ばれるものです。

  3. (3)不起訴を勝ち取るために

    ただ、こうした主張や立証を積み重ねて不起訴を勝ち取るためには、法律や制度についての知識が不可欠です。何が有利な証拠で何が不利な証拠なのか、どのような捜査が違法捜査に当たるのか、といった点を理解しておかなければ、適切な主張はできないからです。さらに、説得力がある主張ができないまま犯行を否認し続けていると、「逃亡の危険性がある」「証拠隠滅のおそれがある」とみなされ、長期にわたる身柄拘束につながりやすくなります。

    そのため、個人で冤罪に対応することは難しいものです。できるだけ早期に、刑事事件に対応した経験が豊富な弁護士に対処を依頼してください。

5、まとめ

今回は、無実にもかかわらず窃盗罪の容疑で逮捕されたケースを例に、冤罪被害への対処方法や注意すべきポイントについて説明しました。

警察や検察では、犯人と疑った場合には何としても自白を引き出そうとします。たとえ真犯人だったとしても犯行を否認することはあるので、取り調べをする側にとっては被疑者が無実なのかどうかはわかりません。しかし、仮に虚偽の自白をしてしまい、そのまま起訴されて有罪となってしまえば、真犯人が捕まらないまま事件が収束することになります。しかも、有罪になってしまえばなおさら、犯罪者としてのレッテルをはがすことは非常に困難です。そこで、適切な対処が重要となります。

無実の窃盗罪で冤罪の容疑をかけられそうになったら、刑事事件の対応実績が豊富なベリーベスト法律事務所にご相談ください。親身になって対応いたします。

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