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家族が準強姦(準強制性交等罪)で訴えられそう!? 不起訴や執行猶予になるケースは?

2019年07月03日
  • 性・風俗事件
  • 準強姦
家族が準強姦(準強制性交等罪)で訴えられそう!? 不起訴や執行猶予になるケースは?

お酒に酔って抵抗できない相手の状況を利用し、強制的に性交等を行ってしまったら、れっきとした性犯罪に該当し、被害者に訴えられる可能性があります。もしも身内が事件を起こしてしまったのであれば、ご家族としては速やかにしかるべき行動を起こさなくてはなりません。相手が抵抗できない状況に乗じて性交等を行う犯罪を準強姦罪(準強制性交等罪)といい、非常に厳しい罰が待ち受けているからです。
そこで今回の記事では、身内が準強姦事件を起こしてしまった際にとるべき対策や注意点について解説します。

1、準強姦(準強制性交)とは? 強姦(強制性交)との違いについて

準強姦罪は性犯罪の一種で、主に抵抗ができない状態の人に対して無理やり性交等をする罪のことです。ここでは、準強姦罪の犯罪の内容や強姦罪との違いについて解説します。

  1. (1)準強姦とはどのような犯罪?

    準強姦罪は、心神喪失や抗拒不能状態の人に対し、姦淫や肛門性交、口腔性交を行った場合に成立する犯罪です。心神喪失とは正常な判断能力を失っている状態を、抗拒不能とは心理的、物理的に抵抗できない状態を指します。

  2. (2)強姦との違いについて

    準強姦罪と類似している犯罪に「強姦罪」があります。強姦罪は、平成29年の刑法改正により、強制性交等罪へ名称および内容、罰則が変更となりました。あわせて準強姦罪も準強制性交等罪となり、同様に変更されています。
    両者の違いは、強制性交等罪が暴行や脅迫を用いて性交等を行った場合に成立するのに対し、準強制性交等罪は暴行や脅迫を手段とせず、心神喪失や抗拒不能の状態の人に対して性交等を行った場合に成立します。

2、準強姦(準強制性交等)にあたるケースとは!?

準強姦罪(準強制性交等罪)に該当するかどうかは個別のケースによりますが、具体的に被害者がどのような状況であったのかが争点となります。
準強姦罪は、被害者が心神喪失または抗拒不能のどちらかの状態にある場合に性交等が行われると成立することになります。そこで問題になるのは、心神喪失と抗拒不能とはどのような状態であるかという点です。
ここでは、具体例を用いながら準強姦罪にあたるケースを解説します。

  1. (1)心神喪失の具体例

    心神喪失は、熟睡、泥酔、高度の精神病などにより、正常な判断能力をなくしている状態です。たとえば酒に酔い、意識がはっきりせず、自分で起きあがれないような状態は心神喪失とみなされる可能性があります。飲み会で朝方まで飲酒させ、アルコールの影響で意識が正常でない状態となったことに乗じ、性交等におよんだ場合が典型例です。
    あるいは、ひそかに睡眠薬を飲ませ、熟睡させた状態で性交等におよんだ場合もこれに当たります。

  2. (2)抗拒不能の具体例

    抗拒(こうきょ)とは、相手の行為を逃れようとすることです。つまり、相手が行おうとする性交等を逃れられる状態ではないのが抗拒不能です。抗拒不能には、手足の緊縛などの物理的な抗拒不能と、錯誤(さくご)や欺罔(ぎもう)などの心理的な抗拒不能があります。
    具体的な例としては、麻酔薬を注射され身動きできない状態や、治療のために必要と誤信している状態は、抗拒不能であると思われます。

  3. (3)個別具体的に判断される

    心神喪失や抗拒不能状態にあったかどうかは、酒や睡眠薬の量などによって一概に判断できるものではありません。加害者および被害者の状況、行為にいたった経緯など、個別具体的な内容に応じて総合的に判断されます。たとえば、泥酔するまでに被害者が自発的に酒を飲んでいたのか、事件前後の居場所や自身の行動を的確に把握していたのか、といった点も参考にされます。

3、準強姦(準強制性交等)の量刑について

準強姦罪は、性犯罪の中でも特に重い犯罪であるとされています。準強姦罪を犯してしまったらどのような罰を受けるのでしょうか。準強姦罪の量刑について解説します。

  1. (1)準強姦(準強制性交等)の量刑

    準強姦(準強制性交等)は、平成29年の刑法改正に伴い、従来の罰則規定も見直され、より厳しい罰則規定が設けられました。さらに犯罪の対象になる行為の定義も広がりました。
    準強制性交等罪の法定刑は懲役5年~20年です。旧準強姦罪では懲役3年~20年だったので、懲役の下限が引き上げられ、厳罰化されていることが分かります。具体的な量刑は、事件の様態によって大きく変わります。

  2. (2)執行猶予はつくか

    準強制性交等罪は、たとえ初犯であっても起訴され有罪となる可能性が相当にあります。そこで気になるのは、執行猶予の有無です。
    刑法25条では、執行猶予の対象になるのは「3年以下の懲役もしくは禁錮または50万円以下の罰金」にあたる犯罪であることを条件としています。ところが、準強制性交等は懲役の下限が5年です。つまり、原則的には、準強制性交等として有罪になると執行猶予はつかないことになります。

  3. (3)刑期が短くなる可能性は?

    逮捕されてしまった場合、少しでも刑期を短くしたいと考えるのが通常でしょう。刑期が短くなるメリットとして、刑期の短縮により懲役期間が3年以下になれば、執行猶予がつく可能性が生じます。

    刑期が短くなるケースとしては、次の3つのパターンがあります。

    • 酌量減刑

      法律で明確に定められているものではないものの、裁判官の判断で事件の状況を考慮したうえで刑を軽くすることです。

    • 未遂減刑

      犯罪行為への着手はあったものの、外的要因や自己の意思により行為が完成しなかった場合に刑が軽くなることです。

    • 自首減刑

      犯罪が行われたもの、犯人がいち早く反省し自主的に警察に出頭した場合などに、刑が軽くなることです。

4、情状酌量を認められるポイントは示談の成立

準強姦罪(準強制性交等)は、被害者が存在する犯罪です。そのため、少しでも早い段階で被害者に謝罪し、示談を成立させることが情状酌量の鍵を握ります。

  1. (1)示談の成立が酌量減刑の鍵を握る

    謝罪をしても示談が成立していない場合は、裁判においても酌量の余地が認められず重い判決を受ける場合があります。しかし示談交渉が成立し、被害者から宥恕(許してもらうこと)の嘆願書を得られれば、不起訴処分の獲得や減刑に期待できます。

  2. (2)示談の重要性

    被害者との間で示談を成立させることは、刑事上、民事上ともに非常に重要なポイントです。刑事上は、不起訴処分や減刑、執行猶予がつく余地が生まれることになります。民事上は、不法行為に対する損害賠償金について清算する意味があります。

  3. (3)示談は弁護士に依頼するのが効果的

    性犯罪の場合、被害者が受けた身体的、精神的被害が大きく、示談の成立は容易ではありません。本人やご家族が示談を申し込んでも成立する可能性はごくわずかでしょう。
    そのような場合は、弁護士に示談交渉を進めてもらうのが効果的です。守秘義務があり第三者である弁護士に論理的に説明されることで、被害者は冷静な気持ちになり、示談に応じてくれる可能性が生じます。

5、まとめ

長い人生を考えると、誰しも過ちを犯すことは1度や2度はあるはずですが、準強制性交等罪に該当する事件の場合はそのような過ちでは済まず、今後の人生をも左右する大きな出来事になってしまいます。
万が一、身内が準強制性交等罪の加害者として訴えられそうな状況であれば、まずは被害者へ謝罪し、示談を成立させるために最善を尽くすことです。示談成立の可否により、不起訴処分や減刑の可能性が生じるでしょう。
とはいえ、性犯罪における被害者感情を考慮すると、本人やご家族が直接交渉をするのではなく、弁護士に一任するのが最適です。準強制性交等罪を犯してしまった場合は、ベリーベスト法律事務所に一刻も早くご相談ください。

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