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盗撮事件における示談書の書き方を解説。示談成立までの流れは?

2019年10月31日
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盗撮事件における示談書の書き方を解説。示談成立までの流れは?

盗撮は、スマートフォンの普及などによっていまや身近な犯罪となっており、事件の報道を見聞きすることは少なくありません。
もし、ご自身やご家族が盗撮事件を起こした際には、なるべく起訴を免れたい、罪を軽くしてもらいたいと考えることでしょう。盗撮事件において、刑事上、民事上のいずれにおいても被害者との示談成立は非常に重要といえます。しかし、具体的にどのように示談交渉を進めればよいのか、示談書にはどんな効果があるのか、詳しくは分からない方もいらっしゃるでしょう。
本コラムでは、盗撮事件における示談書の意味や示談成立までの流れ、示談書の書き方を中心に解説します。

1、盗撮事件における示談書が意味すること

示談とは、当事者の間で生じた争いごとに関して話し合いをおこない、合意による解決を目指す手続きをいいます。そして、お互いが示談をしたことの証明になる書面が示談書です。
示談はあくまでも民事上の解決手段ですが、盗撮事件において示談書を取り交わすことは、刑事上の手続きにおいても大きな意味があります。

盗撮事件の被疑者は検察官に起訴されると、極めて高い確率で有罪判決を受け、前科がついてしまいます。
他方、示談が成立していると、検察官がおこなう起訴、不起訴の判断に際して考慮され、不起訴処分になる可能性が高まります。つまり盗撮事件を起こして逮捕されても前科がつきません。このとき、検察官に示談書の控えを提出することで証拠となるのです。

また、盗撮はその行為内容によってどの法律や条例に抵触するのかが異なりますが、場合によっては懲役刑や高額の罰金を科されることがあります。この点、仮に有罪になったとしても、裁判官に示談書を提出することで,量刑を有利に考慮される可能性にも期待できます。

2、盗撮で示談成立する方法

示談書は示談の内容を示す書面ですので、示談が成立しなければ作成することができません。したがって、まずは相手方と示談交渉を行う必要があります。

  1. (1)交渉を弁護士に依頼する

    弁護士を立てる理由として、ひとつには、加害者が被害者の連絡先を知らない場合、加害者が直接被害者の連絡先を知ることができないという点が挙げられます。捜査機関が被害者の連絡先を教えてくれることはありません。弁護士が捜査機関を通じて、被害者が許可した場合に限って連絡先を教えてくれることになります。
    また、仮に連絡先を把握している相手に対する盗撮だったとしても、弁護士を介さず直接被害者との面会を試みることはまず避けたほうがよい行為です。被害者の恐怖心や怒りの感情を増幅させ、本来であれば成立する余地があった示談でも拒否されるおそれが高まるからです。

    そのほかにも、弁護士は法律上の知識や相場観にもとづいて交渉するため、相手方が応じやすい、不当に高い示談金を請求されないといったメリットがあります。

  2. (2)示談交渉の流れ

    弁護士は被害者の連絡先を入手したら、まずは被害者へ連絡をとり、示談交渉をしたい旨を伝えます。ただ、いきなり示談交渉を申し込んでも、盗撮されて傷ついている方からすれば簡単には応じられないでしょう。そのため加害者からの謝罪の意を伝えるなどし、相手方の感情に十分な配慮をしながら慎重に交渉を依頼します。

    被害者が応じてくれることになったら、日程調整をおこないます。盗撮事件ですでに逮捕されている場合は、検察官が起訴、不起訴を判断するまでに時間がありませんので、弁護士は早期に交渉してもらうよう努めます。このとき示談金の提示をおこなうこともありますが、交渉の日になって初めて金額交渉を進める場合もあります。

    交渉当日には示談金やそのほかの条件について話し合い、交渉がまとまると示談書を作成し、双方が署名・押印します。
    その後、検察官へ示談書を提出し、不起訴処分となるようはたらきかけます。

3、盗撮における示談書の要点

盗撮事件で取り交わす示談書の書き方について、要点を解説します。

  1. (1)基本的な項目

    まずは基本的な項目として、当事者の表示(氏名および住所)、日付、事件の内容を記載し、当事者双方の手書きによるサインをします。これによって、誰と誰の間における、どの事件に対する示談が、いつ成立したのかを示します。

  2. (2)事件の具体的な内容

    盗撮事件の内容はできる限り具体的に記載します。これは、示談の対象となる範囲が不明確になり、トラブルが発生することを回避するためです。
    事件の起きた場所、時間、行為者のほか、どのような方法で盗撮したのか、被害者にどんな損害が発生したのかを詳しく記載しましょう。

  3. (3)示談金の額および支払い方法

    示談の成立には示談金の支払いが不可欠ですので、示談書においても重要な項目です。
    現金で支払った場合は金額と、被害者が受領した旨も記載します。銀行振り込みの場合は、金額と振込期限日を記載します。示談金の額については、事件の態様や被害者感情によって左右されるため一概にいえません。当該盗撮事件において想定される罪と罰則および類似事件と照らし、弁護士が適正な額を算出したうえで提示することになります。

  4. (4)宥恕条項

    宥恕(ゆうじょ)とは、被害者が加害者を許し、刑事処罰を望まないという意思表示です。宥恕条項を示談書に盛り込むことで検察官の判断に影響をおよぼしますので、不起訴処分を得るために確実に入れておきたい項目になります。

  5. (5)被害者が未成年だった場合の相手方について

    盗撮事件では未成年が被害に遭うケースが散見されます。
    未成年に対して盗撮をおこなってしまった場合、示談交渉の相手方は両親等の法定代理人になります。法律上,未成年は単独で法律行為をすることができず、法定代理人による取り消しの対象にもなるからです。つまり、未成年を相手に直接示談をしても、民事面、刑事面においてその効果が十分ではないということです。
    この場合,一般的には相手方の両親などの保護者が相手方になりますので、示談書にも法定代理人を相手方にする旨を記載します。

4、示談書の示談金以外に金銭を要求されたら?

万が一,示談書で取り決めた示談金以外の金銭を要求されたときの対応を解説します。

たとえば、「自分は被害者の代理人だから金銭を払え」といって代理権を主張してくるケースや、「盗撮事件を口外されたくなければ口止め料を払え」といって脅してくるケースです。
前者の場合、代理権がないのに金銭を要求する相手には詐欺罪や恐喝罪が成立する余地があり、後者の場合も恐喝罪が成立する可能性があります。

また、一度示談金を支払ったにもかかわらず、なお示談金を請求されることがあるかもしれません。しかし,原則として、示談書に記載した示談金以外を支払う義務はありません。示談はそれをもって、同じ件に関して当事者間の賠償問題が解決したことを示す意味があるからです。

こうしたトラブルに遭遇したら、直ちに金銭を払うことはせず、弁護士へ相談することが賢明です。少なくとも、相手方がどのような人物か、何を根拠に請求しているのかを確認することは必要でしょう。
たとえば風俗店で盗撮したケースですが、示談の相手方は被害者自身であり、風俗店は相手方にはなりませんので、店からの要求に応じる必要はないのです。

また、いらぬ要求をされないように示談書に清算条項を入れるなど書き方に留意することも大切です。示談書の作成段階から弁護士のアドバイスを受けたほうがよいでしょう。

5、まとめ

盗撮事件において、示談書は示談成立の証拠を残すために必要な書面です。刑事面においては不起訴処分の獲得や量刑の軽減が、民事面においては賠償トラブルを回避する効果がある重要な書面となりますので、必ず作成しておきましょう。
ただし、弁護士なしで示談交渉をすることは極めて困難ですし、示談書の作成についてもポイントや注意点が多数あります。不要なトラブルを避けるためにも、ご自身やご家族が盗撮事件を起こしたら早急に弁護士へ相談するべきです。ベリーベスト法律事務所には示談交渉の経験豊富な弁護士が在籍していますので、盗撮事件でお困りであればできるだけ早いタイミングでご相談ください。

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