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盗撮で懲役刑になる可能性は?初犯のケースや懲役の年数について解説

2020年01月30日
  • 性・風俗事件
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盗撮で懲役刑になる可能性は?初犯のケースや懲役の年数について解説

誰もがカメラ付きのスマートフォンや携帯電話を持ち歩く世の中になり、盗み撮りや隠し撮りも行われやすくなりました。平成27年版の犯罪白書では、迷惑防止条例違反の盗撮事犯の検挙件数は3265件(平成26年)となっており、多数の盗撮犯人が捕まっていることがわかります。

ここでは盗撮の罪について確認した上で、家族が盗撮して逮捕された場合に刑務所へ行くことになるのか、また刑罰を軽くする方法はないのかといった点について解説します。

1、盗撮は何の罪になる? 法律と定義について解説

  1. (1)盗撮の定義とは

    盗撮が犯罪だとしても、そもそもどのような行為が盗撮に該当するのか、気になる方も多いでしょう。

    一般に盗撮とは、被写体となる本人や被写体の権利者や管理者に断りなく撮影をする行為を指します。
    映画など、撮影が禁じられているものの撮影を行うことも盗撮に当たる行為です。裁判上では、ひそかに撮影する目的でカメラを設置し、撮影することも、実際に撮影に至らなかったとしても盗撮行為の一部として罪が問われることがあるでしょう。

    詳細な定義については、次項より解説するとおり、盗撮に対して罰則を科す法律や条例ごとに規定されています。

  2. (2)都道府県の迷惑防止条例

    迷惑防止条例は各都道府県や市町村ごとに定められています。
    たとえば東京都の迷惑防止条例で禁じられているのは、以下の場所で行われる盗撮です。

    • 住居、便所、浴場、更衣室、人が通常衣服を着けない状態でいるような場所
    • 公共の場所・乗物、学校、事務所、タクシー、不特定多数者が利用・出入りする場所、乗物

    基本的に私的な空間や公共の場での盗撮が迷惑防止条例の規制対象と考えてよいでしょう。ただし、各都道府県で異なるため、居住地の都道府県や市町村の条例を確認することをおすすめします。

  3. (3)軽犯罪法

    軽犯罪法の第1条第23号で処罰される「のぞき見」が、盗撮行為にも適用されると解されています。処罰対象となるのは、公共の場所以外(私的空間)で行われた盗撮です。
    主に更衣室や脱衣所などで人の裸を撮影したようなケースが考えられるでしょう。

  4. (4)その他の法律

    迷惑防止条例や軽犯罪法のほかにも、盗撮目的で私有地などへ侵入した場合は刑法の住居侵入罪に問われる可能性がありますし、映画や博物館の展示品の盗撮は著作権法の著作権侵害、知財財産権侵害などに該当することがあります。

    また、盗撮の対象が18歳未満の子どもであれば、児童ポルノ規制法違反となる可能性も考えられるでしょう。

2、盗撮で懲役になることはあるのか

盗撮で逮捕され、懲役刑が科されることがあります。どのようなケースで懲役となるのか、また刑期はどの程度なのかを解説します。

  1. (1)条例と法律の罰則

    迷惑防止条例の場合、各都道府県によって刑罰は異なります。

    1. ①迷惑防止条例違反

      東京都や神奈川県で、迷惑防止条例違反に該当する盗撮行為で有罪になれば、1年以下の懲役か100万円以下の罰金が科されることが定められています。
      他方、埼玉県では6か月以下の懲役か50万円以下の罰金と、処罰に違いがあるのです。

    2. ②軽犯罪法

      軽犯罪法では懲役ではなく拘留として、1日以上30日未満の身柄拘束が行われます。
      盗撮のために他人の住居に侵入していた場合は、刑法の住居侵入罪や建造物侵入罪が成立する可能性があります。その場合は、3年以下の懲役か10万円以下の罰金と定められています。

    3. ③児童ポルノ法違反

      児童ポルノ法違反に該当する盗撮行為であれば、3年以下の懲役または300万円以下の罰金が科される可能性があります。撮影した児童ポルノ動画や画像を販売したり、公開したりすればさらに重い罪に問われることになります。

    4. ④映画の盗撮の防止に関する法律(通称:映画盗撮防止法)

      映画を盗撮した場合は、10年以下の懲役または1000万円の罰金が科される可能性があるでしょう。

    どこで、どのような態様でなにを盗撮したのかによって、懲役や拘留の期間は変わってくるのです。

  2. (2)懲役・拘留になるケース

    盗撮行為は、態様によっては罪に問われたとしても罰金刑が科されるだけで済むケースがあります。しかし、悪質性や常習性の高い盗撮行為の場合、懲役となることもあります。

    たとえば、公衆トイレや更衣室に小型カメラを設置したり、ひとりの相手に対して複数箇所での執拗な盗撮をしたりする場合のほか、盗撮を繰り返し行っている場合や被害者が複数いる場合などは、罰金刑では足りないとして懲役刑が科される可能性も考えられます。

    また、個人的な趣味を超えて盗撮画像を販売する目的があったり、インターネット上に公開したりするケースでは、悪質性は高いとみなされるでしょう。

3、初犯でも盗撮によって懲役になることはある?

前述のとおり、盗撮行為によって懲役刑が下される可能性はゼロではありません。

  1. (1)盗撮の初犯と懲役

    一般に初犯、つまり検挙されたのが初めてだった場合には罪や刑罰が軽くなると思われがちです。
    しかし、盗撮の場合、初犯であれば懲役刑とはならない、というわけではありません。

    たとえば以下のようなケースでは、初犯でも懲役刑が科される可能性があるでしょう。

    初犯でも懲役刑が科される可能性があるケースの一例

    • 学生を狙って通学路や公衆トイレにカメラを多数仕掛けていた
    • たまたま露見しなかっただけで、何か月、何年にもわたって特定の相手を盗み撮りしていた

    上記に限らず、悪質性が高いと判断された場合には、たとえ初犯だったとしても懲役刑が科される可能性があるといえます。

  2. (2)累犯と刑罰の重さ

    懲役刑が科されるかどうかの判断とは別に、盗撮の前科がある場合や累犯、つまり5年以内に罪を犯している場合には、刑罰は重くなります(刑法第56条~第59条)。
    そのため、懲役刑に処される可能性が高くなります。

    懲役に処せられた者が、刑の執行が終わった日又は執行の免除を得た日から5年以内に罪を犯し、有期懲役刑が科された場合には、再犯と呼ばれます。
    そして再犯の刑は、その罪で定められている懲役の長期を2倍した長さ以下の刑期とされています。

    再犯を含め、三犯、四犯と罪を繰り返し犯した場合もそれらはすべて再犯と同様に刑が加重されます。この再犯(累犯)については、同一の罪名である必要はないので、たとえば盗撮と窃盗のように異なる罪でも、5年以内なら刑は重くなります。

    なお、あくまでも懲役刑の執行後または免除を得た日から5年以内であって、前の犯罪から5年ではないことに注意が必要です。

4、懲役刑を回避するためにすべき「示談交渉」

たとえ懲役刑を免れて罰金刑が科されたとしても、同じ有罪判決が下ったという事実にかわりはありません。いずれの場合も前科がつくことになります。
前科がついてしまうと、日常生活に大きな影響を及ぼしてしまう可能性があるでしょう。

そのような事態を回避できる方法として、示談を行うことが知られています。
本項では示談について解説します。

  1. (1)刑事事件における示談の意味

    刑事事件において示談とは、被害者に反省の意思を示し、許してもらうために行う話し合いを意味します。
    多くの場合、謝罪するとともに示談金と呼ばれる慰謝料や損害賠償金を支払います。そして同時に、被害者から「罪は問わない」「処罰を望まない」などの宥恕文言(ゆうじょもんごん)をもらうことを目指します。

    もし宥恕されなかったとしても、一般的に、示談金を支払えば、被害者に対する不法行為による損害賠償を行ったとみなされます。刑事裁判などが終わったあとになってから、民事裁判などを通じて損害賠償請求が行われる事態を回避することができます。

  2. (2)示談の成立と懲役の回避

    盗撮で逮捕される前に示談が成立しているか、もしくは逮捕されたとしても起訴される前に示談をまとめられれば、不起訴処分となる可能性を高めることができます。
    警察や検察は、被害者本人の被害回復と処罰感情を非常に重視するためです。

    つまり、示談成立が起訴されたあとだとしても、示談が成立して被害者への賠償が済んでいるという理由で、予定されていた求刑内容が軽減されるケースがありうるということです。

  3. (3)示談交渉の方法とは

    1. ①無理に直接示談交渉を行わない

      示談交渉そのものは加害者本人やその家族などでも行えますが、被害者側は加害者本人や加害者家族との接触を避けたがる傾向にあります。
      そもそも、警察や検察が加害者側に対して被害者の情報を伝えることは通常ありません。被害者が誰なのか知らなければ、示談を始めることもできないでしょう。被害者が顔見知りだったとしても、無理に会おうとするのはやめたほうがよいでしょう。

    2. ②弁護士経由で示談すると、応じてもらいやすい

      示談交渉は弁護士に依頼したほうが応じてもらいやすい傾向があります。
      もし、被害者に交渉自体を断られたとしても、弁護士であれば示談交渉ができるケースは少なくありません。それでも示談を拒まれた場合には、弁護士を通じて寄付などを行うことで情状酌量してもらうことを目指すなどの対応方法があります。

5、まとめ

盗撮の罪と懲役刑の可能性について説明しました。
悪質性や常習性によっては、盗撮の罪で懲役になることが十分に考えられます。盗撮の場合は初犯かどうかという点の他、悪質性や常習性が量刑の判断基準とされます。懲役刑を避けたいのであれば、弁護士に依頼することをおすすめします。

逮捕前や起訴前までに示談交渉を成立させることにより、不起訴になる可能性も出てきます。
盗撮で検挙される可能性がある場合には、ベリーベスト法律事務所へご相談ください。

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