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脅迫罪とは? 構成要件や示談金と逮捕後について解説

2019年03月04日
  • 暴力事件
  • 脅迫罪
脅迫罪とは? 構成要件や示談金と逮捕後について解説

「殴るぞ」、「子どもに危害を加えるぞ」などと、他人を脅かしてしまうと、脅迫罪が成立する場合があります。
脅迫罪は具体的にどのようなケースで成立するのか、正確に理解している方は少ないでしょう。
本コラムでは、どのような発言や行為が脅迫罪にあたるのか、脅迫罪の構成要件、示談金の相場や逮捕された後の対処法などについて、弁護士が詳しく解説します。

1、脅迫罪とは?

刑法における脅迫とは、人に対して、「生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知」することをいいます。
脅迫罪の法定刑は、「2年以下の懲役または30万円以下の罰金」と定められています(刑法第222条)。

たとえば、下記のようなケースでは脅迫罪となる可能性があります。

・生命への害悪の告知
「殺すぞ」「子どもを殺すぞ」

・身体への害悪告知
「痛い目を見せるぞ、覚悟しとけ」

・自由への害悪の告知
「良いと言うまで外に出さないぞ」

・名誉への害悪の告知
「あのことをネットでばらすぞ」「あのことをいいふらすぞ」

・財産への害悪の告知
「おまえの財産をすべて奪ってやる」「家を燃やしてやる」


脅迫罪の対象は本人と親族になります。つまり本人又は親族以外の人に対して害悪を告知しても、脅迫罪にはならないのです。たとえば「あなたの友人に危害を加える」では脅迫罪にはなりません。

脅迫罪における害悪の告知とは、一般に人を恐れさせるようなことを告知することをいいます。脅迫を受けた人が畏怖させないと脅迫罪は成立しないと考えている方がいるかもしれませんが、その必要はないので、脅迫を受けた人が実際に畏怖しなくても、脅迫罪が成立する場合があります。

また、脅迫罪に未遂罪は存在しません。脅迫座で逮捕される場合は、被害者が被害届を提出することによって逮捕されるケースが多いと考えられます。しかし、脅迫罪は親告罪ではありません。そのため相手に対して害悪の告知が認められると、相手が刑事告訴を行わなくても、警察によって逮捕され、刑事裁判にかけられる可能性があります。

2、脅迫罪の証拠になるものは?

脅迫罪が成立するは口頭による害悪の告知の場合だけではありません。メールやインターネット上への書き込みで害悪を告知した場合も含みます。したがって、脅迫罪の証拠として、以下のようなものが考えられます。

  • 被害者を脅迫しているところの録音・録画データ
  • 被害者を脅迫しているところを目撃した人証言
  • 被害者に送った脅迫文や脅迫メール
  • 被害者に送ったLINE
  • ブログや掲示板などのネットの書き込み


など

インターネットでの書き込みは、匿名性が高く、相手に対して軽い気持ちで害を及ぼすような書き込みをしてしまうケースは少なくありません。しかし、加害者にそのつもりはなくても、客観的にみて「害悪の告知」だと判断される場合は、脅迫罪が成立する可能性があります。

脅迫罪が適用される範囲は非常に広く、特にインターネットが普及し誰もがスマホを持っている時代であるため、その時々のSNSや掲示板などの書き込みが、知らず知らずのうちに脅迫を行ってしまっている可能性がありますので注意が必要です。

3、脅迫罪、強要罪、恐喝罪との違いは?

脅迫罪と似た犯罪に、強要罪や恐喝罪がありますので、それぞれの罪についてご説明します。

  1. (1)強要罪

    強要罪とは、人に対して、「相手やその親族の生命・身体・自由・名誉・財産に害悪を与えることを告知して脅迫し、相手に義務のないことを行わせたり、権利行使を妨害したりする犯罪」のことをいいます。
    具体的にいうと、人に対し、暴行または脅迫を手段として、一定の行為を強制した場合や、一定の行為をさせないようにした場合に成立します。
    強要罪の法定刑は、「3年以下の懲役」です(刑法第223条)。

    脅迫罪が相手を脅しただけで成立する犯罪に対して、強要罪は相手を脅迫して義務のない言動をさせたり権利行使の妨害をしたりすると強要罪にあたる、という点が異なります。
    たとえば、相手を脅して土下座させたり、無理やり契約書などの書類の署名捺印をさせたりすることで強要罪が成立します。

  2. (2)恐喝罪

    恐喝罪は、暴行・脅迫により、他人の物を交付させたり、財産上の利益を得させたりした場合に成立します。
    恐喝罪の法定刑は、「10年以下の懲役」です。(刑法第249条)。

    恐喝罪は、脅迫するというだけではなく、脅迫して無理やり金品等を支払わせようとしている点で脅迫罪と異なります。たとえば、「金を出さないとお前を殺す」などと言って、相手に無理やりお金を支払わせると恐喝罪が成立します。
    また、恐喝罪は相手を「脅迫」するだけではなく、「暴行」を加えて無理やり金銭や財物を支払わせたり、自身の債務を免除させたりしても成立します。
    なお、恐喝罪は、未遂罪の処罰規定があります(刑法第250条)。

4、慰謝料や示談金の相場について

慰謝料とは、その事件によって被害者に生じた精神的な苦痛を金銭に換算したもので、被害者が被った精神的な苦痛が大きければ大きいほどその金額が高くなります。

示談金は、示談によって加害者が被害者に支払うことを合意したお金のことをいいます。
示談とは、その事件で生じたトラブルを加害者と被害者が話し合いをし、和解することをいいます。示談を成立させる加害者側のメリットとしては、「不起訴処分となる可能性が高まる」、「起訴されたとしても執行猶予が付きやすくなる」などのメリットがあるため、加害者になってしまった場合は、是非とも示談を成立させ、被害者と和解する必要があります。

示談金は、一般に、その紛争における被害者のすべての損害を賠償する目的で支払いを合意するものであり、多くの場合、示談金にはその紛争における慰謝料全てが含まれているものとして示談することになります。

慰謝料や示談金の相場についてですが、事件の内容によって異なりますので、相場という考えに余りなじみません。
事案ごとに適切な示談金の額は異なりますので、ご自身の場合はいくら程度の示談金となるのか気になる方は、一度弁護士にご相談されることをおすすめいたします。

5、逮捕されてしまった場合の対処法

脅迫罪でご自身もしくはご家族が逮捕されてしまった場合の対処方法についてご説明いたします。

  1. (1)なるべく早く弁護士に相談する

    ご家族が逮捕されてしまったという場合は、できるだけ速やかに弁護士に相談してください。

    「脅迫した」と言っても、脅迫罪なのか恐喝罪なのか強要罪なのか、ご自身やご家族では判断がつきにくい場合があります。
    いずれの刑罰があてはまるかで量刑が大きく異なりますので、適切に判断して対応するためにも、まずは弁護士に相談されることをおすすめいたします。

    また、逮捕後72時間はご家族でも被疑者と面会することはできません。弁護士であればすぐに面会することができ、速やかに話を伺い、適切なアドバイスをすることが可能です。

  2. (2)被害者との早期示談が重要

    脅迫罪で逮捕された後、多くの事案で勾留が認められることになりますので、10日又は20日の勾留期間が満了するまでの間に、検察官は起訴するか、不起訴とするかを判断します。
    起訴された場合は、有罪判決を受ける可能性が高まります。有罪判決を受けると、前科がつくことになります。
    この逮捕・勾留の最大23日の期間中に被害者との示談が成立すれば、不起訴処分となる可能性が高くなります。

    しかし、加害者が直接被害者と示談をしたくても、被害者の感情を考えると連絡先を教えてもらうことは非常に難しいです。警察や検察に問い合わせも教えてもらえることは、通常ありません。弁護士であれば、加害者に連絡先を伝えないことを条件に、警察や検察を通じて被害者の連絡先を教えてもらえる可能性があります。

    被害者の連絡先が分からず、示談交渉が進まないと、その間に起訴されてしまう可能性がありますので、弁護士を通じて被害者とコンタクトを取り、早期に示談交渉を行うことが非常に重要となります。

6、まとめ

脅迫罪は適用範囲がとても広い犯罪です。本人にその自覚や意識がなくても、軽い気持ちでネットに書き込みを行うと、脅迫罪に問われることもあります。
脅迫罪で逮捕されてしまった場合は、まずは弁護士に相談してください。本人に罪の意識がなくても刑事罰として問われる場合もあります。その場合は慰謝料の支払いなど示談交渉に向けた迅速な対応が必要です。脅迫罪でお悩みの方は、お気軽にベリーベスト法律事務所へご相談ください。

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