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初犯の脅迫罪で量刑はどうなる? 脅迫罪で逮捕されたときの対処法も!

2019年11月05日
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初犯の脅迫罪で量刑はどうなる? 脅迫罪で逮捕されたときの対処法も!

「脅迫」は一般に知られている言葉ですが、何をしたら刑法の脅迫罪にあたるのでしょうか。人を脅迫してしまい、脅迫罪で訴えると言われた場合、逮捕されてしまうのか、刑罰はどの程度になるのか、執行猶予はつくのかといった疑問が生じるものです。初犯であることで量刑にどの程度の影響を与えるのかも気になる点でしょう。
今回は、脅迫罪で逮捕されるケースや初犯の場合の量刑などについて解説します。逮捕されてしまった後の対処法も知っておきましょう。

1、脅迫罪の罰則とは?

刑法第222条は脅迫罪について、「生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者は、二年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。」としています。

  1. (1)脅迫罪の概要

    脅迫罪は、生命、身体、自由、名誉、財産という5つのいずれかに対して、危害を加えることを伝える犯罪です。害悪の告知といいます。
    上記の5つの項目以外に対して害悪の告知をしても、脅迫罪にはあたりません。5つの項目に対するものであっても、害悪の告知がなければ、こちらも脅迫罪は不成立となります。
    害悪の告知は、一般人が畏怖する程度のものか客観的に判断されます。極端な例ですが、小さな子どもが筋肉隆々の成人に対して「殴ってやる」と伝えても、害悪の告知にはあたらないということです。
    また、害を受ける対象は本人と親族に限定されます。たとえば「お前の恋人を誘拐するぞ」と告知しても脅迫罪には問われません。

  2. (2)脅迫罪の刑罰、略式起訴について

    脅迫罪の刑罰は「2年以下の懲役」か「30万円以下の罰金」です。つい頭に血がのぼって発した言葉でも、懲役刑となり刑務所に収監されてしまうおそれがあるのです。
    もっとも、悪質性の低い脅迫事件については、略式起訴による罰金刑になることが少なくありません。
    略式起訴とは、公開裁判を受けることなく、書面で処分が言い渡される手続きです。100万円以下の罰金・科料に相当する事件で用いられます。
    罰金を払う必要はありますが、公開裁判による審理がなく、迅速に処分が決まる点が大きなメリットです。

2、脅迫罪で逮捕されるケース

脅迫行為により逮捕されるものとして、「現行犯逮捕」と「通常逮捕」があります。どのようなケースで逮捕の可能性があるのかを確認しましょう。

  1. (1)現行犯逮捕されるケース

    現行犯逮捕とは、今まさに犯行を行っているときや、行い終わったばかりになされる逮捕です。
    たとえば、店で客がクレームをつけ、店主に向かって「痛い目に遭わせるぞ」などと叫んでいる場合、店員が通報して警察官がかけつけ、その場で現行犯逮捕にいたるケースが考えられます。
    現行犯逮捕の権限は警察官だけでなく、目撃者や警備員といった一般市民にもありますので、脅迫している最中に周囲の人に取り押さえられるケースもあるでしょう。

  2. (2)通常逮捕されるケース

    通常逮捕とは、裁判官が発付する逮捕状にもとづく逮捕です。後になって逮捕されることから、後日逮捕と呼ばれることもあります。
    現行犯逮捕はされなかったが、被害者からの被害届等を発端として捜査が開始され、証拠や目撃証言がそろったところで逮捕されるような場合です。

    たとえば、次のようなケースが考えられます。

    • 脅迫しているところを録音したICレコーダーが被害者から提出された
    • 脅迫メールを送った履歴が確認された
    • ネットに脅迫文を書き込んだ人物であることをネットの履歴等から特定された

    事件から通常逮捕までの期限は特に定められていません。ある日突然、警察官が自宅にやってきて令状を示されたうえで、逮捕されることもありえるわけです。
    軽微な脅迫事件では、警察が逮捕状を請求してまで通常逮捕に踏み切るケースはそう多くありません。対して悪質な場合には、通常逮捕される可能性は十分にあるでしょう。

3、初犯で脅迫罪を犯したときの量刑・執行猶予

脅迫罪で逮捕、起訴され有罪となると、裁判官によって量刑が言い渡されます。初犯であることは、有利な量刑事情のひとつとして扱われますので、減刑の可能性があるでしょう。
しかし、初犯だからといって、必ず減刑となるのではありません。脅迫回数が多い、複数人で脅迫している、脅迫内容が悪質といった場合には初犯でも量刑が重く傾き、実刑となることがあります。
被害者が厳罰を望んでいる場合、示談が成立していない場合なども不利な量刑事情となります。

  1. (1)初犯だと罰金刑となることが多い

    初犯の脅迫罪で起訴されたときの傾向としては、罰金刑となるケースが多いといえます。
    たとえば、平成23年の大阪地裁では、任意の取調べで男性に対して「殴るぞ」などの暴言を吐いた警部補の男に対し、罰金30万円を言い渡しています。もっともこのケースでは、社会的制裁を受けていることなどを理由に罰金刑でとどまりましたが、警察捜査の信頼を損ねるという深刻さがあったため懲役刑の可能性もありました。

  2. (2)執行猶予つき判決となる場合もある

    罰金刑では済まず、懲役刑となる場合もあります。ただし初犯の場合は執行猶予つき判決となりやすい傾向にあります。
    たとえば、平成29年の京都地裁では、元妻の代理人である弁護士事務所へ「殺す」などと電話をかけたNHK職員の男に対し、懲役1年、執行猶予4年を言い渡しています。執行猶予は3年以下の懲役刑に適用することができ、執行猶予となれば猶予期間中に罪を犯さないという条件つきで刑の執行が免除されます。

  3. (3)罰金も執行猶予も前科がつく

    初犯の場合は、有罪となっても罰金刑や執行猶予となり、実刑判決を受けるよりは処分が軽くなる可能性があります。
    しかし、いずれの場合も前科がつくことに変わりはありません。前科がつくと、職業や特定の資格で制限を受けるなどのほか、社会的な制裁を受けるおそれもあります。

4、脅迫罪で逮捕されたとき、どうする?

脅迫罪で逮捕されると、警察で取調べを受け、その後検察庁へ送られます。この時点で釈放されなければ、引き続き捜査の必要があるとして勾留され、身体拘束が続きます。勾留も含めて、身体拘束の期間は最長23日間です。勾留期間満了までに、起訴・不起訴の判断がくだされます。
この一連の流れの中で、少しでも早く釈放され、不起訴処分や減刑につなげるには以下の点が特に重要です。

  1. (1)取調べで反省して正直に話す

    脅迫罪の取調べでは、十分に反省し、事実関係を正直に話すことが大切です。事実や証拠があるにもかかわらずむやみに否認すると、身体拘束期間が長引き、日常生活へ多大な影響を与えるからです。また反省の意思が見えないと判断されると処分が重くなるおそれもあるでしょう。
    処分や量刑の決定に際して更生の可能性も考慮されるため、二度と事件を起こさないための対策を検討することも重要です。
    たとえば、悪い仲間と付き合わないようにする、酔って暴言を吐くなら酒を断つ、家族と同居して監視体制をつくるといった対策があります。

    なお、弁護士に依頼することで、取調べの対応に関するアドバイスをもらうことが可能です。逮捕、または在宅捜査で取調べを受ける際は、うその証言ややっていないことまで認めたりしないように、弁護士に依頼して適切な対処の仕方を教えてもらいましょう。

  2. (2)被害者への対応

    被害者へ真摯に謝罪を行い、示談金を支払い、「処罰を望まない」という宥恕(ゆうじょ)文言をもらうことが大切です。被害者が加害者を許し、厳罰を望んでいないことの証明になります。
    初犯で示談が成立していれば、不起訴処分となる可能性も十分にあります。

    しかし、脅迫事件では被害者を怖がらせてしまっているため、加害者であるご自身やその家族が示談交渉をしようにも、拒否される可能性が高いでしょう。場合によっては、示談交渉の請求過程でさらなる脅迫とみなされてしまうおそれもあります。
    このような事態を避けるため、示談交渉は弁護士へ依頼するべきです。弁護士を介することで被害者の心理的ハードルが下がり、示談の成立に期待できます。また、弁護士であれば不起訴処分や減刑に何が必要なのかを理解していますので、適切な示談書を作成してくれるはずです。

5、まとめ

脅迫罪は初犯であれば罰金刑や執行猶予つき判決となるケースが多いものの、悪質な場合に実刑となる可能性は否定できません。もし脅迫罪で逮捕されてしまったら、十分に反省し、取調べに素直に応じる必要があります。処分や量刑の決定に際して重要な材料となる示談の成立も目指すべきでしょう。
しかし、刑事事件は時間との勝負ですので、早期の解決のためには弁護士の力が不可欠です。ベリーベスト法律事務所の弁護士が力を尽くしますので、脅迫事件を起こしてしまった方はご連絡ください。

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