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弁護士コラム

2019年10月30日
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窃盗罪の慰謝料相場はある? 示談の意味や交渉の進め方

窃盗罪の慰謝料相場はある? 示談の意味や交渉の進め方
窃盗罪の慰謝料相場はある? 示談の意味や交渉の進め方

窃盗罪の加害者側の立場になった場合、もっとも望むであろうことはやはり「なんとか被害者に許しをもらって、処罰を避けられないか」ということでしょう。

そのためには、被害者との示談成立は必須だといえます。示談といえば示談金は欠かせず、実際のところどのくらいのお金がかかるのかが気になる方もいるかもしれません。

たとえわずかな被害であっても、莫大な慰謝料の支払いを求められるのではないかと不安を抱えている方は少なくないはずです。ここでは、窃盗事件における「慰謝料」について解説します。

1、窃盗罪で捕まったら慰謝料を払わなければならない?

窃盗罪で逮捕されてしまった場合は、被害者との示談を進めるのが量刑の軽減を期待できるもっとも有効な方策だといえます。示談が成立していなければ、刑法第235条の規定に従い、10年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられるおそれがあります。したがって、示談成立は何を差し置いてでも早急に対処すべき事項となるでしょう。

窃盗事件における示談の成立を目指すうえで避けて通れないのが「示談金の交渉」です。
示談金とは、次の2つを合算した金銭を指します。

  • 損害賠償金······商品代金や物品の時価など、窃盗による実質的な損害に相当する賠償金
  • 慰謝料······窃盗被害による精神的な苦痛の補填(ほてん)


また、示談金の中には、窃盗の際に壊してしまった設備・機材・備品などの弁償や、被害者が精神的な負担によって通院した際の治療費なども含まれます。加害者側には一方的に金銭の支払い責任が発生するので、負担が大きいように感じるかもしれません。しかし、犯してしまった罪を償うために必要な行動だともいえます。

なにより、示談金を支払うことで、加害者側も一定のメリットを享受できます。

  • 検察官や裁判所は被害者の処罰感情を重視するので、示談が成立していれば不起訴や刑罰の軽減が期待できる
  • 加害者には不法行為に対する賠償責任があるので、話し合いで解決できれば民事訴訟を回避できる


刑事事件において示談成立を目指すのは、慰謝料を含めた示談金を支払い、被害者に許しを得るかわりに、重すぎる刑罰が科されることを回避したいという目的があるのです。

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2、窃盗罪の慰謝料の相場は? 金額はどのように決まるの?

多くの方が「窃盗事件の慰謝料の相場を知りたい」とお望みでしょう。しかし、窃盗事件の慰謝料には相場は存在しません。なぜなら、単純に窃盗事件といっても、被害の程度や事件の悪質性、被害者の処罰感情などは個々の事件によって大きな差があるからです。

慰謝料を含む示談金の金額は「この場合はこれだけを支払うこと」といった法律の定めも、ガイドラインのようなものも存在しません。高額になることもありますし、加害者側と被害者側が話し合った結果お互いが納得できれば、たとえ少額であっても認められるのです。

ただし、次のようなケースの窃盗事件では、慰謝料が高額になりやすいといえます。

  • 盗んだ金品が高額の場合

    実質的な損害を補償する賠償金が高額になることに伴い、高額な金品を盗んだことを謝罪する意図で慰謝料が高くなる可能性があります。

  • 窃盗被害を受けたことで、被害者が精神的に強い苦痛を感じた場合

    自らが犯罪被害に巻き込まれたというショックから、精神的に強い苦痛を感じる被害者は少なくありません。精神的な被害に金額をつけることはできませんが、被害者が精神的なケアのために医療機関で治療やカウンセリングを受ける事態になれば、慰謝料は高額になるでしょう。

  • 被害者が、加害者への処罰を強く望んでいる場合

    被害者が「どうしても犯人が許せない」とかたくなに処罰を望んで譲らないケースでは、被害者を納得させるためにも、慰謝料が高くなりがちです。

  • 加害者が窃盗の常習犯である場合

    窃盗罪の常習犯による被害であれば、被害者としても悪い印象を抱くのが必至であり、わずかな慰謝料では納得してもらえないことがあります。

  • 加害者の社会的地位が高い、高収入であるという場合

    窃盗事件の被害者としては「加害者側もそれ相応の痛手は甘んじて受け入れてほしい」と感じるものです。一流企業の社員や企業の役員、公務員などの社会的地位が高い人、事業の成功などで高収入を得ている人が加害者であれば、一般的な収入の人よりも高額な慰謝料を請求されるおそれがあります。

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3、当事者間で金額の感覚にズレがあるときはどうする?

慰謝料や示談金の金額は、加害者側から提案することがあれば、被害者側から請求するかたちで提示されることもあります。そして、加害者側の立場からみると、明らかに事案の内容から考慮すれば「高すぎる」と感じる金額が提示されることもあるでしょう。

慰謝料や示談金の金額が、加害者と被害者との間で大きくズレている場合は、次のような対処法が考えられます。

  • 高額であっても支払う意思はあるが、すぐにはお金を用意できない場合

    「毎月いくらずつ支払う」といった分割支払いの約束を提案して了承を得られれば、時間はかかりますが負担は軽減できます。

  • 提示された慰謝料や示談金が高額すぎて支払えない場合

    裁判所に申し立てを行い、支払額を確定してもらう訴訟を提起することで、総合的な事情から判断して裁判所が金額を決定してくれます。ただし、窃盗事件は長くても逮捕から23日後には起訴・不起訴が決定します。短期間で民事訴訟がスムーズに決着するとは考え難いので、急を要する状況では現実的ではない方法でしょう。また、基本的に加害者は不法行為に対する賠償義務があるため、裁判所に対しては「一切支払わない」という姿勢をとるべきではありません。いくらなら支払えるのか、支払いの原資はどこから捻出するのかなど、裁判所が判断するための材料を加害者側が用意する必要があります。


これらの方法は、いずれも加害者が個人で対応するのは難しい面があります。そもそも感覚にずれがある場合は特に、加害者と被害者が直接会って話し合うと冷静になれずかえって溝が深まってしまうおそれがあります。そうなれば、適切なタイミングで示談を成立させることが困難になります。そこで、刑事事件に対応した経験が豊富な弁護士を代理人として指定し、話し合いを進めていくことを強くおすすめします。

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4、慰謝料などの相談を弁護士事務所に依頼するメリット

窃盗事件における慰謝料の支払いについては、ご自身だけで決めてしまうことは非常に危険です。弁護士に相談し、交渉を一任することをおすすめします。

慰謝料の支払いについて弁護士に相談・依頼することで、次のようなメリットが得られます。

  • 適切な慰謝料額におさめることができる

    窃盗事件にまつわる慰謝料に相場はありません。しかし、刑事事件に関する知見が豊富な弁護士であれば、類似の事案でどの程度の慰謝料請求を裁判所が認めたのかというデータが蓄積されています。法外に高額な慰謝料を請求されても、事案の内容や被害の程度などに照らして適切な慰謝料額に落ち着けるようはたらきかけることができるでしょう。

  • 示談交渉の経過を検察官に伝えてもらえる

    被害者側が過度に多額の慰謝料を求め、示談交渉が難航または破断に陥ったとしても、弁護士に依頼していれば悲観することはありません。なぜなら、弁護士であれば、過剰な要求をされているという事実を検察官に伝えて考慮を求めるはたらきかけができるためです。

    検察官によっては被害者に対して和解に水を向けてくれることもあるでしょう。早期の事件解決に向けた強力なサポートとなるはずです。

  • 証拠を集めて最適なかたちで示談交渉ができる

    弁護士に任せることで、加害者側に有利な証拠をスムーズに収集して、最適なかたちで示談交渉を進められることが期待できます。

    窃盗は当然に責めを受ける行為ではありますが、酌量の余地がないわけでもありません。加害者本人の反省文や家族による嘆願書など、情状酌量に役立つ証拠を収集して示談交渉に臨むことで、加害者の同意を得て慰謝料額も適切な範囲に落ち着かせることが期待できます。

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5、まとめ

窃盗事件は、相手に怪我を負わせたなどの重大な悪質性がない事件であると考えられます。ある意味では「お金で弁済し、許しを乞うことができる」ともいえる犯罪です。もちろん、お金を支払えば何でも許されるというわけではありませんが、加害者が真摯な反省をしているという姿勢は、慰謝料を含めた示談金に反映させることができます。その結果、実質的な損害だけでなく被害者の気持ちも落ち着かせることが可能だといえます。

慰謝料の相場についてはケース・バイ・ケースなので、弁護士に一任して適切な金額での交渉を望みしましょう。

窃盗事件の加害者側となり、慰謝料の相場・金額や示談交渉の進め方にお悩みの方は、ベリーベスト法律事務所までご相談ください。窃盗事件の対応経験が豊富な弁護士が、過去の知見から適切な相場を提示し、弁済分や慰謝料を含めた示談交渉を行います。

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本コラムを監修した弁護士
萩原 達也
ベリーベスト法律事務所
代表弁護士
弁護士会:
第一東京弁護士会

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※本コラムは公開日当時の内容です。
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