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犯罪予告をしてしまった! 証拠がない場合でも罪に問われるの?

2020年11月12日
犯罪予告をしてしまった! 証拠がない場合でも罪に問われるの?
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犯罪予告をしてしまった! 証拠がない場合でも罪に問われるの?

犯罪予告をしたことで事件に発展する事例は昨今めずらしくなくなりました。
令和2年中だけでも、出版社に「編集部の全員を刺し殺す」と殺人予告をした事件や、警察に「これから女子高生や小さい子どもに危害を加える」とメールを送った事件など、例を挙げればきりがないほどです。

しかし、ちょっとしたうっぷんばらしやイタズラのつもりで犯罪予告をしても、警察の捜査によって被疑者として特定され、逮捕や起訴をされるおそれがあります。

本記事では、犯罪予告をした場合に問われる罪や刑罰について解説します。

1、犯罪予告によって問われる罪

犯罪予告は「社会の注目を集めてみたい」といった好奇心や「相手を驚かせてやりたい」といったいたずら心からおこなわれるケースが多数です。しかし、犯罪予告によって生命や身体の安全を脅かされる人が存在する以上は「イタズラでした」では済まされないのが現実です。

犯罪予告は、状況に応じてここで挙げるさまざまな犯罪が成立するおそれがあります。

  1. (1)威力業務妨害罪

    威力を示して相手の業務を妨害すると、刑法第234条の「威力業務妨害罪」が成立します。
    「デパートに爆弾をしかけた」などの爆破予告や「◯◯駅で人を殺します」といった無差別殺人の予告などは、会社や店舗の営業活動を妨害する行為です。
    実際に犯行に及んでいなくても、臨時休業や警戒態勢の強化などを余儀なくされるため、犯罪が成立します

    威力業務妨害罪の刑罰は3年以下の懲役または50万円以下の罰金です。

  2. (2)公務執行妨害

    暴行・脅迫によって公務員の職務を妨害すると、刑法第95条1項の「公務執行妨害罪」が成立します。

    犯罪予告の対象が役所などの公的機関であれば、行政手続きなどの公務が一時的にストップしてしまうおそれがあるため「公務が妨害された」とみなされます。
    公務執行妨害罪の刑罰は3年以下の懲役もしくは禁錮または50万円以下の罰金です。

    また、犯罪予告によって大量の警察官を動員して警備体制の強化を余儀なくされたなどのケースでは、公務執行妨害罪のほかにも刑法第233条の「偽計業務妨害罪」が適用されることがあります。

  3. (3)脅迫罪

    犯罪予告の対象が特定の個人であれば、刑法第222条の「脅迫罪」が成立する可能性があります。
    「お前の自宅に爆弾をしかけた」「お前の家族を殺す」と予告すれば、実際に犯行に及ばなくても対象者が畏怖の感情を抱くことになるため犯罪が成立します
    脅迫罪の刑罰は2年以下の懲役または30万円以下の罰金です。

  4. (4)強要罪

    犯罪予告によって人に義務のないことをおこなわせ、または権利の行使を妨害した場合は、刑法第223条の「強要罪」が成立します

    • 生命・身体・自由・名誉・財産への危害を告げること
    • 暴行・脅迫をもちいること
    • 義務ではないことの強要や権利行使を妨害すること

    以上の3点を満たした場合に強要罪が成立するので、たとえば「要求をのまなければお前の自宅を爆破する」といった爆破予告などが該当します。

    強要罪の罰則は3年以下の懲役です。

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2、インターネットへの書き込みでも犯罪は成立しうる

旧来、犯罪予告といえば電話や手紙でおこなわれるものが主流でした。
古い刑事ドラマなどをみると、新聞や雑誌の切り抜きをつかって文字を並べたコラージュ文による犯罪予告が描写されていますが、現代ではその方法がインターネットに移行しています。

  1. (1)罪に問われる犯罪予告の手段とは

    犯罪予告の手段は、相手に伝わる方法であれば形態を問いません。
    電話・手紙のように相手に直接伝える方法に限らず、インターネットを利用したあらゆる発信が脅迫罪や業務妨害罪などに問われます
    多用されているのは、5ちゃんねるなどのインターネット掲示板や、Twitterのように拡散力の高いSNSです。
    また、特定の相手に対する犯罪予告では、ホームページ・ブログサイト・Facebookなども悪用されています。

  2. (2)加害対象の有無によって成立する犯罪が異なる

    犯罪予告の対象が特定されている場合と特定されていない場合によって成立する犯罪が異なります。
    爆破予告・殺害予告などが加害対象を特定している場合は脅迫罪が、特定していない場合は業務妨害罪が成立します。ブログサイトやFacebookへのコメントによる犯罪予告は、加害対象を特定しているとみなされ脅迫罪が成立する可能性があります。

  3. (3)名誉毀損(きそん)罪との違いについて

    インターネット上での書き込みが問題となるケースとして、刑法第230条の「名誉毀損罪」にあたるものも挙げられます。
    誹謗中傷によって相手の社会的な信用を害するおそれがある場合は名誉毀損罪が成立しますが、危害を予告する内容であれば脅迫罪や業務妨害罪が成立するでしょう。

    名誉毀損罪は被害者の告訴がないと検察官が起訴できない「親告罪」にあたるため、被害者が積極的に処罰を求めない限り罪に問われることはありません
    ところが、脅迫罪や業務妨害罪は親告罪にあたらない「非親告罪」です。加害対象からの届け出がない場合でも、警察による逮捕や刑罰を受けるおそれがあります。

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3、警察がインターネットの犯罪予告対策を強化する背景

急速なインターネットの普及に伴い、インターネットを利用した犯罪は増加の一途をたどっています。このような状況から、警察はインターネットを利用した犯罪の取り締まり強化に取り組んでいます。

令和元年版の「警察白書」によると、平成30年中におけるサイバー犯罪の摘発数は9040件で過去最多でした。
不正アクセスや児童ポルノといった犯罪行為の取り締まりと同時に、多数の人や企業・団体の安全を脅かす犯罪予告への取り締まりも強化されており、各都道府県にはサイバー犯罪相談窓口が設置されています

犯罪予告を発見した場合は窓口への通報をうながす広報活動を展開しているほか、緊急性が高い場合は110番通報を求めています。犯罪予告が他人の目に触れれば、警察に通報されて罪に問われる事態に発展するでしょう。

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4、犯罪予告の証拠がない場合は?

犯罪を予告する場合、ほんのイタズラのつもりであっても発信者として特定されないために証拠が残らない手段を取るのが一般的です。
もし犯行予告の加害者として容疑がかけられてしまったとしても、その証拠がなければ検察官が嫌疑不十分として不起訴処分を下したり、裁判にかけられてしまっても無罪判決が下されたりする可能性があります。

犯罪予告の証拠とは、電話による場合は発信記録、手紙による場合は指紋やDNA、インターネットによる場合はIPアドレスやアクセスログが挙げられるでしょう。
特に、インターネットは匿名性が高いので「バレないだろう」と思いがちですが、サイトやインターネットプロバイダにはしっかりと証拠が残っています
緊急性が認められる場合は、インターネットプロバイダから緊急的に情報開示を受けて、発信者が特定される可能性が高く、証拠を残していないつもりでも警察に逮捕されてしまう事態は十分に考えられます。

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5、犯罪予告をしてしまったときの対応

本来あってはなりませんが、万が一、犯罪予告をしてしまった場合の正しい対応についてみていきましょう。

まずは、加害対象や警察が対応をはじめる前に自ら進んで犯行の告白することが大切です。加害対象に連絡して自身によるものであることを謝罪する、警察に自首するといった方法で、その後の混乱を最小限にできる可能性があります。
混乱を最小限にできれば、被害届・告訴状の提出も取り下げる可能性もあるでしょう。また、警察への自首は、刑事裁判へと進んだ場合に刑の減軽の可能性もあります。

すでに犯罪予告によって相手を不安に陥れていたり、会社などの業務を妨害してしまったりといった事態に発展していれば、被害者との示談交渉も大切です。真剣に謝罪したうえで、慰謝料や損害賠償を含めた示談金を支払うことで許しを請います。

示談が成立すれば、当事者の間でトラブルが解決したとみなされ、検察官が不起訴処分を下したり、刑事裁判での処分が軽くなったりする可能性があります。

警察への自首や被害者との示談交渉は、弁護士に相談してサポートを受けながら進めるのが賢明です。自首が成立するのかの判断に関するアドバイスや警察署への同伴を依頼できるほか、代理人として被害者との交渉を進めてもらえます。
特に、被害者との示談交渉では、被害者が強い処罰感情を抱いているおそれが高いため、公平中立な立場で話し合いができる弁護士に依頼することで警戒心を和らげるべきでしょう。

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6、まとめ

インターネットが普及した現代では、誰もが犯罪予告を広く社会に発信してしまう可能性があります。自分では証拠を残していないつもりでも、警察はさまざまな証跡をたどって発信者を特定します。騒ぎを起こしてしまえば、厳しい処罰を受けるおそれがあります。

犯罪予告をしてしまい罪に問われる事態に発展した場合には、刑事事件の弁護実績を豊富にもつベリーベスト法律事務所にお任せください。捜査機関へのはたらきかけや被害者との示談交渉によって、不起訴処分や刑の減軽を目指し全力でサポートします。

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監修者

  • 萩原 達也
    弁護士萩原 達也

※本コラムは公開日当時の内容です。
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