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弁護士コラム

2021年08月30日
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架空請求詐欺で逮捕! 弁護士に相談すべき? 家族が取るべき対応

架空請求詐欺で逮捕! 弁護士に相談すべき? 家族が取るべき対応
架空請求詐欺で逮捕! 弁護士に相談すべき? 家族が取るべき対応

架空請求詐欺をはじめとした特殊詐欺については、全国警察が取り締まりを強化している現状があります。広告・CMのほか、防犯講話などの機会でも情報提供が呼びかけられているので、犯行に関与すれば逮捕され、厳しい刑罰が科せられるおそれも高いでしょう。

本コラムでは「架空請求詐欺」がどのような犯罪なのか、成立要件や罰則、逮捕された場合の流れを弁護士が解説します。

1、架空請求詐欺の概要

まずは架空請求詐欺がどのような犯罪なのかを確認しましょう。

  1. (1)「架空請求詐欺」とは?

    架空請求詐欺とは、未払いがあるなど架空の事実を口実として金銭をだまし取る犯罪です。警察庁が定める特殊詐欺10類型のうちのひとつで、振り込め詐欺と呼ばれていたころから典型的な手口として知られています。

    警察庁の定義によると、正しくは「架空料金請求詐欺」と呼ばれており、さまざまな名目での架空請求が用いられています。警察庁が公開しているデータによると、令和2年中に発生した被害の形態別内訳は次のとおりです。

    • 有料サイト利用料金などの名目……1046件
    • 名義貸しトラブルなどの名目……137件
    • 情報買取抹消料金などの名目……12件
    • 訴訟関係費用などの名目……134件
    • そのほか各種サービス利用料金などの名目……681件


    もっとも典型的なのが、アダルトサイトなどを中心とした有料サイト利用料金を名目とした手口です。また少数ながらも、探偵業者を名乗って浮気調査など個人情報の買取や登録データの抹消手続き費用を請求するケースも発生しています。

  2. (2)適用されるのは刑法の詐欺罪

    架空請求詐欺には刑法第246条の「詐欺罪」が適用されます。

    詐欺罪が成立する要件は以下の4つです。

    • 欺罔行為(ぎもうこうい)
      相手をだます行為を指します。架空請求詐欺では「未払い料金がある」などと虚偽を申し向ける行為が欺罔行為にあたります。
    • 錯誤
      相手がウソにだまされて信じ込んだ状態に陥ることを指します。
    • 処分行為
      錯誤に陥った相手が自ら金銭を差し出す行為等をいいます。架空請求詐欺では、指定口座にお金を振り込む、レターパックなどで現金を送付するといった行為が該当します。
    • 財産の移転
      相手の処分行為によって、財産等が犯人の手に渡った状態です。口座にお金が振り込まれた、レターパックが指定住所に配達されたといった時点をもって財産の移転が成立します。


    被害者がウソを見抜いてお金の振り込みを思いとどまった、あるいはレターパックの配達を差し止めたといった場合は、処分行為や財産の移転が生じません。そのため、詐欺罪にはならないだろうと思う方もいるかもしれませんが、刑法第250条の規定によって、詐欺罪は未遂であっても罰せられます。

    つまり架空請求詐欺では、実害が発生していなくても「架空請求をした」という時点ですでに逮捕・刑罰を受ける危険が生じていることになります。

  3. (3)実行犯でなくても罪に問われることがある

    架空請求詐欺をはじめとした特殊詐欺は、単独ではなくグループで犯行をはたらくケースが多数です。実行犯ではない場合でも、架空請求のハガキ作成を手伝った、問い合わせの電話に対応した、振り込まれた被害金をATMで引き出したなど、犯行を手助けすれば共同正犯・幇助犯(ほうじょはん)といった共犯者として罪を問われるおそれがあります

    「割のいいアルバイトだ」などと軽率にも加担してしまえば、大変な事態を招く結果となるでしょう。

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2、詐欺罪の量刑判断

刑事事件の犯人として刑罰を科せられる場合、どの程度の刑罰になるのかは法律によってその範囲が定められています。

  1. (1)詐欺罪で科せられる刑罰

    架空請求詐欺には刑法の詐欺罪が適用されるので、罪を問われた場合は詐欺罪の犯人として刑罰を受けます。

    詐欺罪の法定刑は10年以下の懲役です。また、未遂であっても前述のとおり同様の刑罰が科せられる可能性があります。なお、罰金刑は設けられていないので、刑事裁判で有罪となれば必ず懲役が科せられることになるでしょう。

  2. (2)実際の量刑判断の基準

    詐欺罪の法定刑は10年以下の懲役なので、実際の刑事裁判では1か月以上10年以下の懲役の範囲内で判決が言い渡されます。ここで実際に言い渡される刑罰を「量刑」といい、さまざまな事情や要素を考慮して裁判官が適当な刑罰を言い渡すことになります。

    詐欺罪の量刑判断において次のような点が重視される可能性があるでしょう。

    • だまし取った被害金の額
    • 犯行の悪質性や計画性
    • 組織的犯罪かどうか
    • 余罪の有無
    • 前科前歴の有無
    • 本人の反省の有無
    • 被害者への謝罪・賠償の有無


    さらに、架空請求詐欺では次のような点も重視されると考えられます。

    • 特殊詐欺であることの認識
    • 特殊詐欺グループのなかでの立場
    • 犯行に関わった積極度
    • 犯行によって得た報酬額


    たとえば、以下のようなケースでは、過去に前科前歴がない初犯でも執行猶予がつかず、実刑判決を受けて刑務所に収監されてしまう可能性が高いといえるでしょう。

    • 特殊詐欺グループのなかでもより中心に近い立場で犯行に加担していた
    • 架空請求詐欺だと認識したうえで積極的に協力し高額な報酬を得ていた
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3、架空請求詐欺の逮捕の流れ

刑事事件の捜査は「任意」が原則です。逮捕という措置を行う理由と必要性がない限り、逮捕されず在宅のままで捜査が進められるものです。

では、架空請求詐欺をはたらくと逮捕されるのか、逮捕されるとその後はどうなるのかを確認していきましょう。

  1. (1)詐欺事件の逮捕率は高い

    架空請求詐欺は特に悪質性が高いと判断されやすく、逮捕の危険は極めて高いでしょう。

    令和2年版の犯罪白書によると、令和元(平成31)年中に検察庁が取り扱った詐欺罪の被疑者のうち、逮捕によって身柄拘束を受けた者の割合は57.9%でした。刑法犯全体の平均は36.5%、凶悪犯罪のひとつである殺人罪でも43.8%であることに照らすと、いかに詐欺罪が「逮捕されやすい犯罪」であるのかがわかるでしょう。

    詐欺罪は多数の手口に分類されています。寸借詐欺・結婚詐欺・不動産詐欺・無銭飲食・無賃乗車といったさまざまな態様があるなかで、特殊詐欺に含まれる架空請求詐欺は特に悪質だと判断されやすい手口です。発覚すれば逮捕を避けるのは困難でしょう

  2. (2)逮捕・勾留による身柄拘束を受ける

    警察に逮捕されると、まず48時間を上限とした身柄拘束を受けます。この期間は警察官による取り調べが続き、期限内に検察官へと送致されます。

    送致を受けた検察官には被疑者を起訴するか、不起訴とするかを判断する権限が与えられています。ただし、この段階では逮捕からわずか2日程度しか経過していないため、起訴・不起訴という重大な判断を下すための材料が足りません。

    そこで、検察官は裁判官に対して被疑者の身柄拘束の延長を求めます。これが勾留請求という手続きです。検察官は、送致から24時間以内に勾留を請求するか、被疑者を釈放しなければなりません。

    裁判官が勾留を認めると、初回で原則10日間以内、延長請求が認められればさらに10日間以内、合計すると20日間を上限として身柄拘束が延長されます。

  3. (3)起訴されると刑事裁判になる

    勾留が満期を迎える日までに、検察官は起訴・不起訴についての最終判断を下すことになります。検察官が起訴に踏み切ると、被疑者の立場は被告人へと変わり、刑事裁判を待つ身としてさらに勾留を受けます。

    起訴から1~2か月程度で初公判が開かれ、事案の内容によって1回で審理が終結するか、数回にわたって続行されるかは変わります。最終的には判決が言い渡され、期限内に異議を申し立てない場合は、刑罰が確定します。

  4. (4)不起訴になると裁判が開かれず釈放される

    検察官が不起訴とした場合は、刑事裁判が開かれません。直ちに身柄は釈放され、その後は罪を問われることなく日常生活へと復帰できます。逮捕された事実は前歴と呼ばれる形で残るものの、刑罰を受けてはいないので前科がつくことはありません

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4、家族が逮捕されたときに取るべき対応

家族のひとりが架空請求詐欺への関与で逮捕されてしまった場合、残された家族としてはどのような対応を取るべきなのでしょうか?

  1. (1)まずは冷静に事実確認

    「家族のひとりが逮捕された」という情報を聞くと、誰もが激しく動揺してしまうでしょう。しかし、まずは冷静に事実を確認してください

    警察官からの連絡が入る可能性があるほか、本人と接見した当番弁護士がメッセージを伝えてくることもあるでしょう。

  2. (2)直ちに弁護士に相談する

    逮捕されていることを確認できたら、残された家族としては「まずは本人との面会を」と求めたくなると考えられます。しかし、勾留が決定するまでの72時間はたとえ家族であっても面会が認められません逮捕などの面会に制限を受けている期間中であっても自由な接見(面会のこと)が許されているのは、弁護士に限られるためです。

    そのため、逮捕されたことが確認できたら、直ちに弁護士に相談してサポートを求めることをおすすめします。刑事事件の弁護は逮捕直後の72時間が勝負です。この段階での弁護活動が、早期釈放や処分の軽減に大きな影響を与えるケースが多いため、刑事事件の弁護実績を豊富にもつ弁護士に相談することを最優先させましょう。

  3. (3)学校や職場に連絡を入れる

    逮捕・勾留されると最長で23日間の身柄拘束を受けるため、学校や会社に通うことができません。無断欠席・無断欠勤として扱われ、不利益を受けないためにも連絡を入れましょう

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5、家族が逮捕されたときに弁護士に相談すべき理由

家族が逮捕されたとき、弁護士に相談すべき理由を挙げていきましょう。

  1. (1)逮捕直後でも接見が可能

    前述のとおり、警察に逮捕された被疑者が家族との面会を許されるようになるのは、検察官からの請求によって裁判官が勾留を決定した段階からです。逮捕直後の72時間は、家族であっても面会が認められません。

    この期間に被疑者との接見を許されるのは弁護士だけです。逮捕直後の72時間は、検察官が勾留を請求するか、裁判官が勾留を認めるのかを判断する重要な期間であるため、早期釈放を願うなら弁護士のサポートは欠かせません。さらに、勾留後であっても、事件の内容によっては弁護士以外の者との面会が認められないケースがあります。

  2. (2)被害者との示談交渉が可能

    弁護士に依頼すれば、被疑者の弁護人として被害者との示談交渉を進めることが可能です。被害者に謝罪の意思を伝えたうえで、賠償を尽くして金銭被害を回復させれば、被害届の取り下げが期待できるでしょう

    被害者との示談成立の有無は、刑事事件の処分に大きな影響を与えます。とはいえ、逮捕されている本人が示談交渉を進めるのは物理的に不可能であり、残された家族では被害者から向けられた怒りや嫌悪の感情に耐えられず交渉が難航するでしょう。

    示談交渉を円滑に進めて穏便な決着を得るには、公平な第三者である弁護士に一任するのが最善策です。

  3. (3)不起訴などの有利な処分が期待できる

    刑事事件の弁護実績が豊富な弁護士に相談すれば、被害者との示談成立や本人が深い反省を示しているといった有利な事情を検察官・裁判官にはたらきかけることが可能です。検察官による不起訴、刑事裁判における執行猶予つき判決など、被疑者・被告人にとって有利な処分を得るには、弁護士のサポートが不可欠です。

    早期釈放や処分の軽減を期待するなら、直ちに弁護士に相談して弁護活動を依頼しましょう

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6、まとめ

架空請求詐欺は、詐欺罪の手口のなかでも特に悪質と判断されやすいため、厳しい刑罰が科せられやすい危険な犯罪です。逮捕されれば長期の身柄拘束を余儀なくされるだけでなく、重大な被害が生じていれば初犯でも実刑判決が言い渡されるおそれもあります。

架空請求詐欺に加担してしまった場合は、弁護士のサポートが欠かせません。逮捕・勾留からの身柄釈放や厳しい刑罰からの回避を目指すなら、刑事事件の解決実績が豊富なベリーベスト法律事務所にお任せください。

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監修者
萩原 達也
弁護士会:
第一東京弁護士会
登録番号:
29985

ベリーベスト法律事務所は、北海道から沖縄まで展開する大規模法律事務所です。
当事務所では、元検事を中心とした刑事専門チームを組成しております。財産事件、性犯罪事件、暴力事件、少年事件など、刑事事件でお困りの場合はぜひご相談ください。

※本コラムは公開日当時の内容です。
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