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家族が公然わいせつ罪で現行犯逮捕! 逮捕後の流れと家族ができること
家族を公然わいせつ罪で現行犯逮捕したと警察から連絡を受けると、「まさか」という思いで動揺してしまう人がほとんどでしょう。
その反面、逮捕後、家族はどうなってしまうのか、いつ釈放されるのだろうかなど、不安な気持ちになるものです。前科が付かないためにはどうすればよいのか、学校や仕事を休むことの連絡をどうすればよいのかも悩んでしまうことでしょう。
今回は公然わいせつ罪で家族が現行犯逮捕されてしまったケースに着目し、どのような行為をした場合に逮捕されてしまうのか、また逮捕後の流れについて詳しく解説します。前科を付けないために残されたご家族ができることについても、あわせて紹介します。参考にしてください。
1、公然わいせつ罪で現行犯逮捕されるケースとは
公然わいせつ罪とは、公然とわいせつな行為をすることで成立する犯罪です。刑法第174条に規定されています。
ここでいう「公然」は、不特定又は多数の人が認識することができる状態をいいますが、これは公共の場だけに限りません。自宅であっても外部から丸見えの状態であれば公然性の要件を満たすことはありますし、インターネット上であっても同様です。
「わいせつな行為」とは、「いたずらに性欲を興奮又は刺激させ、かつ、普通人の正常な性的羞恥心を害し、善良な性的道義観念に反するものをいう」とされています。自分の性器を露出したり、性行為を見せつけるような行為が該当します。
公然わいせつ罪が成立する構成要件は以下の2点があげられます。
- 公然わいせつに相当する行為があった
- 上記の行為を故意に行った
「故意に公然とわいせつ行為をした」時点で、公然わいせつ罪は成立するため、未遂はありません。また、たとえ目撃者がいなくても逮捕される可能性がある点に注意が必要です。なぜなら、社会の性的道徳秩序の維持を目的として罪に問われることになるためです。
また、公然わいせつ罪で逮捕される場合は、高い確率で現行犯逮捕となります。行為を目撃した通行人などが通報し、現場に駆け付けた警察官が逮捕するケースが一般的です。他方、犯行後日逮捕されるときは、公然わいせつ行為を繰り返し行っており、監視カメラなどで行為と本人が確認されたようなケースや、わいせつ行為をインターネット上で配信していたケースが該当するでしょう。
具体的には、以下のような行為で現行犯逮捕される可能性があるといえます。
- 人目につく場所で性的行為をしていたところを目撃され、通報により駆け付けた警察官に逮捕された
- 路上や公園など公共の場で全裸になってフラフラ歩いていた
- 性器を通行人に見せつけていたところを私人に取りおさえられた
- ネットカフェなどで恋人と性交類似行為をしており、利用客を通じて店員によって通報された
- ハプニングバーなどに警察のガサ入れ捜査が入った際に、店内で性的な行為をしており、現場をおさえられ逮捕された
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2、公然わいせつ罪で現行犯逮捕された後の流れ
公然わいせつ罪で現行犯逮捕されると、まずは警察によって、容疑に関する取り調べが行われます。警察は、逮捕から48時間以内に検察に送致するか否かを判断します。
警察に逮捕された後は、これ以上被疑者を留置する必要がないと判断された場合は、在宅事件扱いとして処理されます。在宅事件扱いとなった場合は、取り調べが必要な場合に呼び出されますが、通常通りの生活が可能です。
事件とともに身柄も検察に送致された場合は、そこからさらに24時間以内に勾留の必要性が判断されます。必要と判断されると裁判官に勾留請求が行われ、請求が認められると10日間、必要であればさらにプラス10日間の勾留延長が認められます。
つまり公然わいせつ罪で逮捕されると、警察や検察による取り調べのために72時間、勾留されるとそれに加えて20日間、合計23日間は自宅に戻ることができなくなることもあります。
通常、最大23日間の勾留期間満了までに、検察が起訴にするか不起訴にするかの判断を下します。不起訴となれば身柄の拘束は解かれ、これ以上罪に問われることもありません。前科はつきませんが、逮捕されたという前歴は残ります。
他方、起訴となった場合は、後日刑事裁判が行われ有罪か無罪の判決が下されます。有罪の場合は、「6ヶ月以下の懲役刑もしくは30万円以下の罰金刑または拘留もしくは科料」に処されることになります。
なお、逮捕から72時間の間は、ご家族は面会をすることができません。被疑者との面会が許される者は、弁護士のみに限られます。したがって、弁護士でない限りは本人の様子を知ることができません。勾留段階に入ると、通常は弁護士だけでなくご家族も面会が可能となります。
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3、身内に前科を付けないためには弁護士事務所への相談がベスト
逮捕後に起訴され有罪判決を受けると、前科が付いてしまいます。前科が付くと、検察庁に記録が残る、一定の職業に就けなくなるなどのデメリットが生じます。学生であれば退学を余儀なくされたり、勤めている会社を解雇されてしまったりする可能性は否定できません。これらのリスクを避けるためには早めに弁護士事務所に相談することをおすすめします。
前述した通り、逮捕後の72時間は弁護士にしか本人との面会が許されていません。残されたご家族としても、弁護士に依頼しておけば本人の様子を知ることができるので安心です。弁護士を通じて差し入れや伝言を頼むこともできます。
また、逮捕された本人は、警察や検察での取り調べでどのような対応をすればよいのか分からず、自身に不利になる発言をしてしまうおそれもあります。しかし弁護士がついていれば適切なアドバイスを行えるため、安心して取り調べに応じることができるでしょう。被害者がいる場合は示談を行う、いない場合は贖罪(しょくざい)寄付をするなどの積極的な弁護活動により、早期に身柄を解放してもらえる可能性もあります。
さらに、減刑にも期待できます。悪質なケースを除けば、公然わいせつ罪は起訴されたとしても公判手続きは行わず略式命令請求として罰金を科す割合が多くなっています。ただしこれは被疑者の態度によっても大きく左右されます。かたくなな態度を取っていると裁判官の心証を悪くさせ、逆に刑罰が重くなるリスクがあることも知っておきましょう。
逮捕され、長期間勾留されると会社を休まなくてはいけません。また懲役刑が科されるとその後の職場復帰は困難を極めます。しかし、減刑してもらう、早期に釈放されるといったことがあれば、その後の職場などへの社会復帰もスムーズとなるでしょう。こうした点を踏まえ、弁護士に相談して動いてもらうのが得策です。
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4、その他に家族ができること
公然わいせつ罪で逮捕されてしまったとき、早期釈放や減刑のためにご家族ができるのは真っ先に弁護士に相談することでしょう。しかしそれだけでなく、今後の再発防止策を講じることも大切です。
公然わいせつ事件は多くの場合、「お酒を飲んで気が大きくなって」、「魔がさして」という理由で起こしてしまいがちです。しかし、露出症や性依存症などの病気にかかっている可能性も否定できません。本人やご家族としても病気であるとは認めたくないという気持ちもあるでしょうが、再発させないためには、対処法や治療法について一緒になって考えていく必要があります。再犯をしてしまうと、次は処分がさらに重くなるリスクがあります。
また、目撃者などの実質的な被害者が存在する場合、被害者に真摯に謝罪を行い、示談交渉を行うことも大切です。謝罪を行うとともに賠償金なども支払い、被害者から許してもらえるように努めたいものです。示談が成立することで、不起訴になる可能性が高まる、万が一起訴されたとしても減刑が期待できるなどのメリットがあります。
ただし、特に性犯罪の場合、被害者心理としては加害者や加害者の家族と直接接触したくないというケースが多く見られます。悪質なケースであれば厳しく処罰してほしいと、処罰感情が強く傾くことも予想されます。
そこで弁護士に間に入ってもらい、示談交渉をしてもらうことをおすすめします。第三者が間に入ることで双方が冷静になり、かつ弁護士であれば事件に応じた適切な交渉ができるため、スムーズに話が進む傾向にあります。
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5、まとめ
公然わいせつ罪は、誰もが目にする可能性がある場で、性行為や類似する行為、性器の露出などをすることで罪に問われ、また多くの場合が現行犯逮捕されます。逮捕後72時間はご家族と面会ができないばかりか、最長23日間身柄が拘束されるリスクもあります。逮捕後や起訴後もできるだけスムーズに社会復帰するためには、弁護士による示談交渉や、早期釈放および減刑を求める弁護活動が欠かせません。さらにご家族は本人とともに再発防止策について話し合う必要があるでしょう。
もし大切なご家族が公然わいせつ罪で逮捕されてしまった場合、できるだけ早い対処を行うためにベリーベスト法律事務所にご相談ください。加害者弁護の実績豊富な弁護士が力を尽くします。
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