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弁護士コラム

2022年04月28日
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交通事故事件で保釈されるには? 保釈までの流れや保釈金の支払い方法とは

交通事故事件で保釈されるには? 保釈までの流れや保釈金の支払い方法とは
交通事故事件で保釈されるには? 保釈までの流れや保釈金の支払い方法とは

令和3年版の犯罪白書によると、令和2年中に不注意による人身事故を起こして警察に「過失運転致死傷」の罪で検挙された人の数は、全国で30万830人でした。テレビのニュースや新聞などの報道に目を向けると、数日に一度は「交通事故を起こして逮捕」といった見出しが世間をにぎわせます。

逮捕されると「そのまま刑務所に入れられてしまう」とイメージしている方もいるようですが、実際には所定の手続きを経ることになり、厳しい結果となる場合でも途中の段階で「保釈」が認められるケースも少なくありません。

本コラムでは、交通事故を起こして身柄拘束を受けた際の「保釈」について、保釈の流れや請求方法などを解説します。

1、交通事故で問われる責任とは

人の死傷が生じた交通事故を「人身事故」といいます。人身事故を起こしてしまうと、さまざまな責任が発生します。

  1. (1)刑事責任

    人身事故を起こした場合、自動車運転処罰法に定められている「危険運転致死傷罪」や「過失運転致死傷罪」に問われます。

    罪を犯すと、刑事責任として刑罰を受けます。危険運転によって人を死亡させれば1年以上の有期懲役、負傷させれば15年以下の懲役です。不注意の事故でも、7年以下の懲役もしくは禁錮または100万円以下の罰金が科せられます。

    刑罰を受けた経歴を「前科」といいます。前科は「刑務所に収容されたことがある」という経歴を指すものではないので、たとえ罰金で済まされても前科になるという点には注意が必要です。

  2. (2)民事責任

    人身事故を起こした当事者は、被害者が受けた損害について賠償する責任を負います。けがの治療費や入院費用、治療・リハビリに取り組んでいる間の収入の補償、後遺障害や死亡によって失われた将来の収入の補償、これらの精神的苦痛に対する慰謝料などを、被害者に対して金銭で支払わなければなりません。

    民事責任と刑事責任はまったく別のものです。金銭で賠償しても罪は消えず、刑罰を受けても民事責任は消えません。

  3. (3)行政責任

    罪を犯すと刑事責任・民事責任の両方を負うのが基本ですが、人身事故の場合はさらに行政責任を負うことになります。

    人身事故を起こすと、違反行為に対する基礎点数と被害者の死傷程度に応じた付加点数が加算されます。点数の累積によって免許取り消しや免許停止といった処分を受けることになりますが、人身事故の場合は最低でも4点が加算されるため、直近で交通違反があると免許停止を受けるおそれが高いでしょう。重傷事故・死亡事故では免許取り消しを受ける危険も高まります。

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2、交通事故で逮捕されても保釈を目指せる

刑事手続きのなかには「保釈」という制度があります。ニュースなどでも耳にする機会が多いので、保釈という言葉を聞いたことがある方も多いでしょう。

  1. (1)「保釈」とは

    「保釈」とは、刑事被告人について、一時的に「勾留」による身柄拘束を解く制度です

    保釈が認められるのは刑事裁判の被告人として勾留による身柄拘束を受けている人に限られるため、逮捕直後や逮捕後の捜査段階における勾留を受けている人は利用できません。また、保釈の際には、保証金として「保釈金」の納付が必要です。

  2. (2)「釈放」との違い

    「釈放」とは、身柄拘束から解放されることを意味する一般的な用語です。このように考えると、保釈は釈放の一種といえますが、保釈が一時的に身柄拘束を解くものであるのに対して、釈放はより広い範囲での身柄拘束からの解放を指すものといえるでしょう。

    刑事手続きのなかでは、何度か釈放を期待できるタイミングが存在しています。

    • 警察が検察官に送致する前に誤認逮捕だったと判明して釈放される
    • 検察官が証拠不十分などを理由に不起訴とし、釈放される
    • 公判で無罪判決を受けて釈放される


    ここで挙げた例は事件が終了するタイミングの釈放ですが、釈放されても事件が終了しないこともあります。

    • 警察による逮捕後、検察官が「身柄拘束は必要ない」と指揮して釈放された
    • 検察官が勾留を請求したが裁判官が許可しなかったため釈放された


    これらのケースでは、釈放されたあとでも身柄拘束を伴わない在宅事件として捜査を受けます。必ずしも「釈放=事件の解決」ではないとおぼえておきましょう。

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3、保釈されるメリットとは

被告人が、勾留による身柄拘束から解放されることで、精神的な苦痛が大幅に軽減されるのは確実です。さらに、保釈がもたらす利益はそれだけではありません。

  1. (1)公判に向けた準備を整えることができる

    刑事事件の被告人には、検察官からの攻撃に対して自分を守るための「防御権」が認められています。しかし、身柄を拘束されたままでは、十分に防御権を行使できません。保釈されることで、弁護士との綿密な打ち合わせや事故の目撃者探しなどのアクションが可能になります。

    刑事裁判に向けた準備を整えるための時間的な余裕を確保するためには、保釈を受けることが極めて重要です

  2. (2)素早い社会復帰が期待できる

    交通事故の場合、犯罪の容疑をかけられて逮捕・勾留されると、起訴までの間に最長23日にわたる身柄拘束を受けます。さらに起訴されれば公判が終結するまで勾留が続くので、会社の仕事や学校の単位取得などに多大な悪影響を及ぼすでしょう。

    保釈されれば起訴後の身柄拘束から一時的に解かれるので、素早い社会復帰が可能です。逮捕前のように会社や学校に通うことも可能なので、仕事や学業への影響を最小限に抑えられます。特に自身が会社を経営している、大切な就職試験や受験を控えているといった状況なら、積極的に保釈を考えるべきです

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4、交通事故における保釈の流れ

交通事故を起こして警察に逮捕されると、直ちに警察署へと連行されて取り調べを受けることになります。警察署の留置場に身柄を置かれるため、自宅へ帰ることも会社や学校へ行くことも許されません。

逮捕から48時間以内に、逮捕された被疑者の身柄は検察官へと引き継がれます。この手続きが「送致」です。送致を受けた検察官は、自らも被疑者を取り調べたうえで、24時間以内に釈放するか、勾留を請求するかあるいは起訴しなければなりません。検察官が勾留を請求し、裁判官がこれを許可すると、10日間、延長でさらに最長10日間、合計で最長20日間にわたる身柄拘束を受けます。

勾留が満期を迎える日までに検察官が起訴すると、被疑者は「被告人」としてさらに勾留され、公判を待つ立場となりますが、この段階から保釈の請求が可能です。請求を受けた裁判官は、検察官の意見を聞いたうえで保釈の可否を検討し、逃亡や証拠隠滅のおそれがないと判断した場合は保釈が認められます。

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5、交通事故で保釈を認めてもらうには

刑事事件の被告人には、保釈を請求する権利が与えられています。ただし、請求すれば必ず許可されるというものでもありません。保釈が認められるには、次に挙げるポイントをおさえておく必要があります。

  1. (1)身柄拘束の必要がないことを主張する

    保釈が認められるためには、身柄を拘束していないと公判が進行している間に逃亡したり、証拠隠滅を図ったり、被害者・事件関係者などに接触したりするといった行動を起こす相当な理由があってはいけません。

  2. (2)保釈中の身元引受人を確保する

    明文上の要件ではありませんが、逃亡や証拠隠滅などのおそれを否定する重要な要素となるのが「身元引受人」の存在です。保釈中の被告人を厳しく監督し、必ず公判に出頭させるという責任を負う身元引受人がいなければ、保釈は認められにくいでしょう。家族・親族のほかにも、職場の上司などの協力を得られれば、保釈が許可される可能性が高まります。

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6、交通事故の保釈金はどうやって決まる?

裁判官が保釈を認めた場合は「保釈金」を納める必要があります。たとえ裁判官が許可を決定していても、保釈金を納めなければ保釈されません。

刑事訴訟法第93条2項によると、保釈金の金額は犯罪の性質・情状、証拠の証明力、被告人の性格および資産を考慮して「被告人の出頭を保証するに足りる相当な金額」とされています。これを交通事故に照らすと、事故の態様や悪質性、被害者が負った死傷の程度、さらに被告人自身の経済状況が大きな判断材料となるでしょう。

保釈金は刑事事件が進行している間に逃亡・証拠隠滅などを図ると没取されてしまうため、保証とするためには「没取されると困る程度の金額」が設定されるのが一般的です。そのため、一律の金額や相場といったものは存在しません。

有名人や著名人が刑事事件の被告人となった場合は数千万円単位の高額な保釈金を支払った旨が報道されることがありますが、一般の人なら桁外れに高額な保釈金を求められることはないでしょう。

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7、保釈金の支払い方法とは

保釈金の納付にはいくつかの方法があります。

  1. (1)本人・家族が用意する

    もっとも一般的なのが、被告人本人やその家族がお金を用意して納付する方法です。たとえ本人に十分な資力があったとしても、身柄を拘束されていれば銀行口座からお金を引き出したり、財産を処分したりするといった手続きを取ることができないので、実際には家族がすべてを代行するようになるでしょう。

  2. (2)親類・友人・知人などにお願いをして支払ってもらう

    刑事訴訟法第94条2項は「保釈請求者でない者」による保釈金の納付も認める旨を明記しています。たとえば同居の家族ではない親類や会社の同僚、友人・知人といった立場の人でも、保釈金の納付は可能です。

    被告人本人や家族に資力がない場合は、親類や友人・知人などの力を頼って保釈金を用立てるケースもめずらしくありません。条件を守って公判に出頭すれば、公判が終わったあとで全額返還されるので、必ず条件を守ることを誓ったうえで協力を依頼することになるでしょう。

  3. (3)日本保釈支援協会の立て替え制度を利用する

    自らの資力では保釈金を用意できない人を支援するのが「日本保釈支援協会」です。被告人本人ではない人からの申請によって、最大500万円までの保釈金を立て替えてくれます。

    立て替えの期限は2カ月ですが、公判の進行によって延長も可能です。2カ月ごとに手数料がかかりますが、200万円までの立て替えで4万9000円、300万円まででも7万2000円なので、家族などが全額を工面することを考えれば負担は軽いでしょう。

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8、まとめ

たとえ不注意が原因でも、交通事故で人を死傷させてしまうと逮捕され、公判が終結するまで身柄拘束が続くおそれがあります。起訴されて被告人になった段階からは「保釈」の申請が可能ですが、保釈を実現するには、身柄拘束の必要がないことを裁判官に主張し、許可を得なければなりません。

保釈が認められる可能性の判断や、実際の保釈請求にかかる手続き、予想される保釈金の額や保釈金の工面などでお悩みなら、刑事事件の解決実績が豊富なベリーベスト法律事務所にご相談ください。

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監修者
萩原 達也
弁護士会:
第一東京弁護士会
登録番号:
29985

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