2度目の酒気帯び運転で起訴。執行猶予付き判決を勝ち取りました。
事件発生の経緯
Aさんは、外出先でお酒を飲んでしまい、酔いがさめない間に自動車を運転して、自宅付近で事故を起こしてしまいました。Aさんは、お酒を飲んだこと、運転したことを認めていたものの、正式起訴となりました。
相談~解決の流れ
Aさんは、事実関係を特に争っていませんでしたが、道路交通法違反(酒気帯び運転)の前科があったことから、正式起訴されてしまったようでした。
当事務所には、起訴された後に来所されました。
自損事故ということで被害者は特にいらっしゃいませんでしたが、二度目の酒気帯び運転であること等に鑑み、Aさんと相談の上でアルコール依存の治療等を行っていただくこととなりました。
Aさんは当初通院や互助会での活動を考えていました。裁判に向けての打ち合わせについては、できる限り、Aさんの配偶者であるBさんも同席していただき、状況確認や情報共有を行うようにしていました。
打ち合わせの中で、Bさんにも素直な気持ちを吐露していただきました。そしてその度、Aさんは反省を深めている様子でした。
最終的には、Bさんやご家族の後押しもあって、Aさんは入院を含めた本格的な治療に励む決心がついたようでした。
公判期日においては、今後のBさんの監督の予定、Aさんの治療の方針等を証人尋問、被告人質問で話してもらいました。
判決期日では、Aさんが入院の決心を固めて治療に本格的に励む意向を示したことなどから、執行猶予の判決が下りました。
Aさんは、当方に対し、判決確定後、入院してこれから家族のために頑張っていきたいと決意を語ってくださいました。
解決のポイント
依存症については、周囲の理解と協力が必要です。
本人が、心配事が先だって決心がつかなかったり、問題から目を背けたりしてしまうことでは、更生の道は遠ざかってしまいます。
当方だけでなく、家族であるBさんやお子さんが理解を示し、後押しをしたことで「家族のために頑張ろう」という決心がつき、本格的な治療に向けて一歩を踏み出せたのだと思われます。
そうした家族の協力体制や本人の覚悟を引き出すことができ、これらの事情をしっかりと裁判所に伝えることができたことが、執行猶予の獲得につながったと感じていますし、Aさんの更生という観点からも極めて重要であったと感じています。
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