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陳述書に書くべき内容とは? 書き方のポイントについて解説
家族や親しい友人・知人などが犯罪の容疑をかけられると、刑事手続きが進むなかで「陳述書」の作成を依頼されることがあります。
本人がおかれた状況を少しでも有利にしたいと考えるなら、陳述書の仕上がりはとても大切です。
本コラムでは「陳述書」の意味や効果、陳述書が必要となるシーンや記載すべき内容を解説します。
1、陳述書とは
陳述書とは、訴訟において本人やその訴訟で扱う事件について事情を知る者が、自分の知っていることを文章に記した書面です。民事訴訟でも登場しますが、特に刑事事件においては容疑をかけられている本人についてよく知っている家族・友人・知人・同僚などが裁判官に対して本人に有利な事情などを立証するときに用いられます。
また、事件の被害者が被害状況や加害者に対する処罰の意思を示したり、目撃者がその状況を説明したりといった場合に用いられることもあるので「誰がどのような内容を記すもの」と定まっているものではありません。広い意味で「裁判官に対する報告書」と解釈しておけばよいでしょう。
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2、刑事事件で陳述書が必要な場面
刑事事件においては、次のような場面で陳述書が必要となります。
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(1)証人が裁判に出頭できない場合
刑事事件の証人として出頭を求められているものの、遠方に住んでいるため指定された期日に裁判所へと出頭できない、病気やけがの治療のために裁判所に出向くことができないといったケースでは、陳述書を作成し、裁判官に提出します。傍聴人の目に触れたくない、加害者の姿を見るだけでつらい事件を想起してしまうといった被害者が出頭を避ける場合に利用するケースもあります。
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(2)勾留決定に対する準抗告や保釈請求をする場合
逮捕後、検察官が「さらに身柄拘束を継続する必要がある」と判断した場合は「勾留」が請求されますが、勾留の可否を決定するのは裁判官です。
裁判官による勾留決定に対して不服を申し立てる手続きを「準抗告」といい、その際は本人や証人の意見を聞く機会がないので陳述書によって意見を述べることになります。また、刑事事件の被告人として起訴された後に一時的に身柄拘束を解かれることを「保釈」といいますが、保釈請求の場合も同様の理由で陳述書を提出する場合があります。 -
(3)身元引受人になった場合
事件後に本人を監督する立場として身元引受人になることを承認した場合は、どのような監督をすることができるのか等を裁判官に明らかにするために陳述書を作成し、提出します。事前に陳述書を作成・提出しておくことで裁判官が処分の方針を決めやすくなります。
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3、良くない陳述書の特徴
陳述書の仕上がりは、容疑をかけられている本人の処分内容を大きく左右することがあります。ここで挙げるような内容の陳述書では、有利な処分への影響を期待できません。
感情ばかりが優先して主観的な文章になっていると、大切な内容が裁判官に伝わりにくいため、陳述書としての効果を発揮できません。事実のみに注目しながら、客観的な内容に終始する必要があります。
● 内容にまとまりや正確性がない
陳述書は刑事裁判における証拠として扱われます。日時があっていないなど、内容にまとまりや正確性がないと、証拠としての信用性も欠けてしまうでしょう。感情や記憶に頼った記述は失敗のもとです。
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4、陳述書を書く際の注意点
容疑をかけられた本人にとって有利にはたらく陳述書を作成するために注目すべきポイントは次の通りです。
陳述書は、作成者が認識している事実を裁判官に示すための書面です。抽象的な表現では内容が正確に伝わらないので、具体的な記述を徹底しましょう。
● 時系列に沿って記述する
説明における時間の流れが前後すると裁判官が正確な情報を把握できません。事件の経緯や本人の生い立ち・経歴などを説明する際は、古い情報から新しい情報へと流れるように時系列に沿って記述しましょう。
● 簡潔で読みやすい文章を記述するよう心がける
説明したい事実とは関係のない情報を盛り込んでしまうと、文章が冗長になります。裁判官に伝えたい事実のみをピックアップし、簡潔な文章にするよう心がけましょう。上手な文章を作る必要はありません。ひとつひとつの文章を短く区切り、難しい表現を使わない平易な文章を目指せば簡潔な文章を作ることができるはずです。
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5、まとめ
家族や友人・知人などが事件を起こして証人や身元引受人として陳述書の作成を求められた際は、簡潔で客観的な文章を作成するよう心がけましょう。陳述書の作成が難しいと感じたときは、弁護士への相談をおすすめします。
効果的な陳述書の作成に向けたアドバイスやサポートをお求めなら、刑事事件の解決実績が豊富なベリーベスト法律事務所にご相談ください。
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※本コラムは公開日当時の内容です。
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