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弁護士コラム

2023年03月23日
  • 性・風俗事件
  • ストーカー
  • 禁止命令

ストーカー規制法の禁止命令とは? 違反するとどうなる?

ストーカー規制法の禁止命令とは? 違反するとどうなる?
ストーカー規制法の禁止命令とは? 違反するとどうなる?

令和5年1月、福岡県の博多駅前の路上で女性が男に刺殺される事件が起きました。加害者は被害者の元交際相手で、別れ話をきっかけにストーカー化し、被害者を刺殺するという凶行に走ってしまったとのことです。加害者は、令和4年11月に被害者に対するストーカー行為について「禁止命令」を受けており、禁止命令が発出された約50日後に事件が発生しました。

ストーカーに関するニュースなどでは、たびたび「禁止命令」という用語が報じられます。しかし、実際にはどのような内容なのか、そもそも誰が何を命令するのか、詳しく知らない方も多いはずです。

本コラムでは、ストーカー規制法における「禁止命令」について、その意味や命令に違反した場合の罰則などを、ベリーベスト法律事務所の弁護士が解説します。

1、ストーカー規制法の概要

ストーカーと呼ばれる行為は「ストーカー規制法」という法律による規制を受けます。
ストーカー規制法とはどのような法律なのでしょうか?

  1. (1)ストーカー規制法とは

    ストーカー規制法は、正式には「ストーカー行為等の規制等に関する法律」という名称の法律です
    平成11年に発生した、通称「桶川ストーカー殺人事件」がきっかけとなって制定されたもので、禁止行為を定めてストーカーを規制するとともに、法整備によって被害者保護を図る目的をもっています。

  2. (2)つきまとい等とは?

    ストーカー規制法において規制される行為のひとつが「つきまとい等」です。

    つきまとい等とは、特定の者への恋愛感情や好意の感情、またはそれが満たされなかったことに対して怨恨(えんこん)の感情を満たす目的で、その相手本人や家族、恋人など密接な関係にある者に対して、たとえば以下の行為をはたらくことを指します。


    • つきまとい・待ち伏せ・尾行など
    • 行動を監視しているような事項を告げる
    • 面会や交際など義務のないことを要求する
    • 著しく粗野・乱暴な言動
    • 無言電話や連続した電話、連続したメール送信など
    • 汚物や動物の死骸など著しく不快・嫌悪の情を催させる物を送りつける
    • 名誉を害する事項を告げたり、広めたりする
    • 性的羞恥心を害する事項を告げたり、広めたりする
    • 相手の承諾なしでGPS機器などによって位置情報を取得する
    • 相手の承諾なしで相手の所持する物にGPS機器などを取り付ける
  3. (3)ストーカー行為とは?

    つきまとい等にあたる各行為は、それ単体ではストーカー行為とは呼びません。
    一般的には、たとえば「誰かに尾行されている」という状況をストーカー行為と呼ぶイメージが強いかもしれませんが、ストーカー規制法においては間違いです。

    ストーカー規制法における「ストーカー行為」とは、各つきまとい等にあたる行為を同一の者に対して反復しておこなうことを指します

    この点は、禁止命令の内容や違反した場合の罰則を理解するうえで重要なので覚えておきましょう。

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2、ストーカー規制法における「禁止命令」とは?

ストーカー規制法にもとづく警察の対応は、段階的におこなわれます。
そのひとつとして設けられているのが「禁止命令」です。

  1. (1)ストーカー規制法にもとづく警察の対応

    被害者が警察にストーカー被害を申告した場合、警察はまず「相談」として受理して、被害者の意向を確認します。
    この段階で被害者が特段の措置を望まなければ、危険防止などの防犯指導にとどまります。ただし、被害者が加害者の処罰を強く望んだり、被害者の身に危険が及ぶ状況があると判断されたりする場合は、警察が直ちに事件化する例もないわけではありません。

    被害者が「法的な措置までは要しないが相手に注意してつきまとい等やストーカー行為をやめさせてほしい」と望んだ場合に実施されるのが「警告」です。警告は、警察署などに加害者を呼び出して事実を確認し、つきまとい等やストーカー行為をはたらかないように厳しく注意・指導します。

    加害者が警告を無視してつきまとい等を繰り返していたり、被害者が法的な措置を望んだりした場合は、法的措置が取られます。これが、公安委員会による「禁止命令」です

  2. (2)禁止命令とは?

    禁止命令とは、つきまとい等やストーカー行為について「さらに反復して当該行為をしてはならない」と命じる法的措置です

    通常は「禁止命令書」などの文書によって伝えられますが、緊急時は先に口頭で告げられることもあります。命令発出にあたっては、必ず加害者の意見を聞く「聴聞」がおこなわれるので、被害者の申告だけをうのみにして一方的に命令が発出されることはありません。

    たとえば、連続した無言電話などがつきまとい等やストーカー行為にあたった場合は「さらに連続した無言電話などをしてはならない」という命令が下されます。
    この場合、禁止されるのは連続した無言電話などであり、ほかのつきまとい等にあたる待ち伏せなどには効果が及びません。

    なお禁止命令の効果は1年間です。
    ただし、必要に応じて1年ごとの更新が可能であり回数の制限もないので、危険な状態が続いていると判断される限り実質無期限で延長されます。

  3. (3)禁止命令の現状

    令和4年版の犯罪白書によると、令和3年中に発出された禁止命令の件数は1671件、うち緊急の禁止命令は808件でした。
    平成28年の法改正までは警告を経ないと禁止命令が発出できませんでしたが、改正によって緊急禁止命令の発出が可能になったため、同年を境に禁止命令が発出される事例が急増しています。

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3、禁止命令違反など、ストーカー規制法にもとづく罰則

禁止命令に違反するとどのような罰を受けるのでしょうか?
ストーカー規制法にもとづく罰則を解説します。

  1. (1)つきまとい等への罰則

    つきまとい等だけにとどまる場合は処罰の対象外です。
    警告や禁止命令を受けたとしても刑事罰は受けないので前科はつきません。
    ただし、ストーカー加害者であることは警察に把握されるので、その後の行動には注意する必要があります。

  2. (2)ストーカー行為に対する罰則

    反復してつきまとい等をおこない、ストーカー行為をはたらいた場合、ストーカー規制法第18条の規定によって、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられます。
    被害者が事件化を望んだ場合は、警告や禁止命令を経ることなく事件化されて刑罰を科せられる事態になるかもしれません。

  3. (3)禁止命令に違反したストーカー行為に対する罰則

    上記のストーカー行為を、禁止命令に違反して行うと、ストーカー規制法においてもっとも厳しく処罰されます。
    ストーカー規制法第19条1項の定めによって、2年以下の懲役または200万円以下の罰金が科せられます。

    なお同条2項によると、禁止命令を受けた行為ではないほかのつきまとい等と合わせて評価してストーカー行為が成立する場合も、禁止命令違反の上でのストーカー行為として処罰されます。また、禁止命令を受けたうえでつきまとい等があったものの、反復せずストーカー行為に該当しない場合は同法第20条が適用され、6か月以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられます。

  4. (4)そのほかの違法行為に対する処罰

    ストーカー規制法にもとづく処罰のほか、刑法などに触れる行為がある場合はそちらが適用されることもあります。

    暴力的な行為があれば刑法第208条の「暴行罪」が適用される可能性があり、その場合は2年以下の懲役もしくは30万円以下の罰金または拘留もしくは科料が科せられます。名誉を害する行為があれば第230条の「名誉毀損(きそん)罪」が適用され、3年以下の懲役もしくは禁錮または50万円以下の罰金が科せられます。軽犯罪法1条28号にも、路上のつきまといを問題にする規定があります。

    ほかにも、殺人・傷害・脅迫・住居侵入・器物損壊など、ストーカーに起因するあらゆる違法行為が処罰の対象です。

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4、禁止命令に違反すると逮捕される? 逮捕後の流れ

禁止命令を受けてしまった方にとって、これからどうなってしまうのか、禁止命令に背いたと判断されると逮捕されてしまうのかといった点は強く不安に感じることでしょう。

禁止命令と逮捕の関係に触れながら、逮捕されてしまった場合の流れを解説します。

  1. (1)禁止命令違反は逮捕の可能性が高い

    禁止命令を受けた場合は、警察が「今後も被害者に接触する可能性が高い」と判断している状況だと考えられます。そして、その命令に背いてつきまとい等やストーカー行為をはたらいたという状況は、接触による危険が増大している状態です。

    被害者を保護する必要があるという観点からも、逮捕される可能性は極めて高いでしょう

  2. (2)禁止命令を守っていれば逮捕される可能性は低い

    禁止命令は、法律に従って国民の権利を制限する行政処分のひとつです。
    つまり、禁止命令そのものには罰・ペナルティーといった性質はありません。

    禁止命令が下された状況は、被害者が「法的措置によってつきまとい等やストーカー行為をやめさせてほしい」という意向であると考えられます。
    禁止命令を守ってつきまとい等やストーカー行為をやめれば被害者の安全は保護されるので、事件化や逮捕は回避できる可能性が高いでしょう

  3. (3)逮捕後の流れ

    警察に逮捕されると、警察の段階で48時間以内、送致されて検察官の段階で24時間以内の身柄拘束を受けます。この期間は警察官や検察官による取り調べがおこなわれ、自宅に帰ることも、会社や学校へ行くことも許されません。

    さらに、検察官の請求によって勾留が許可されると初回で10日間、延長請求があればさらに最大10日間、合計すると最長で20日以内にわたって身柄を拘束されます。
    勾留が始まると家族などによる面会が可能になりますが、警察署の留置場に収容されるので、引き続き社会から隔離された状態が続きます。

    勾留が満期を迎えるまでに検察官が起訴すると刑事裁判が開かれます。その後、刑事裁判で有罪判決を受けるとストーカー規制法や刑法といった法律が定める範囲内で刑罰が科せられます。

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5、ストーカーの疑いをかけられたら弁護士に相談を

ニュースなどの報道でも耳にする機会が多いストーカーは、悪質な犯罪であり、残虐な犯行に至るケースもあるので、社会的にも許されるものではありません。
とはいえ、すでに禁止命令を受けて深く反省していたり、禁止命令は受けたものの事情があって相手と連絡を取る必要があったりなど、厳しい処分を要しないケースも存在します。

ストーカーの疑いをかけられてしまい、逮捕や刑罰に不安を感じているなら、弁護士に相談してサポートを求めましょう。

  1. (1)逮捕を避けるための弁護活動が期待できる

    全国の警察はストーカー事件について厳しい姿勢をとっています。
    被害者への危害防止を理由に、逮捕されてしまうケースも多数です。

    しかし早い段階で弁護士に相談すれば、逮捕を避けるために取るべき行動のアドバイスが得られます。

    弁護士が警察にはたらきかけて、逃亡や証拠隠滅などを図る意思はなく取り調べや事情聴取にも素直に応じる意向があることを主張すれば、事件化を回避できたり、逮捕を避けて任意の在宅事件として処理されたりする可能性も高まるでしょう

    特に禁止命令が発出されている状況では、今後の行動などに悩むケースも多いはずです。
    たとえば元交際相手へのストーカー被疑であれば「相手方の自宅に置いている私物を取り戻したい」、元配偶者が相手なら「親族の死去を報(しら)せたい」といった状況も考えられます。
    不用意な接触は禁止命令違反の疑いをかけられて逮捕される可能性があるので、弁護士を代理人として対応を任せたほうが安全です。

  2. (2)厳しい処罰を避けるための弁護活動が期待できる

    ストーカー行為や禁止命令違反には厳しい罰則が設けられています。
    とはいえ、すでに反省してつきまとい等やストーカー行為をはたらく意思がない、被害者に対して真摯(しんし)に謝罪する意思があるといった状況なら、処分が軽くなる可能性も高まるでしょう。

    弁護士が検察官に対して深い反省と社会復帰に向けた取り組みを示せば、不起訴が期待できます。不起訴になれば刑事裁判は開かれないので、刑罰を受けることはありません。

    刑事裁判に発展した場合であっても、弁護士を通じた示談によって情状酌量が認められれば、罰金や執行猶予といった有利な判決が得られる可能性があります。

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6、まとめ

恋愛感情やこれを受け入れてもらえないことへの恨みからつきまとい等をはたらくと、ストーカー規制法にもとづく「禁止命令」が発出されることがあります。
禁止命令に従わなかった場合は逮捕・刑罰の可能性が極めて高くなるので、不用意な接触は禁物です。直ちに信頼できる弁護士に相談してアドバイスやサポートを依頼しましょう。

ストーカーの疑いをかけられてしまい困っている、禁止命令を受けたがどのように行動すればいいのかわからないといったお悩みがあるなら、ストーカー事件の経験実績が豊富なベリーベスト法律事務所にご相談ください。

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監修者
萩原 達也
弁護士会:
第一東京弁護士会
登録番号:
29985

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