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不同意わいせつ罪の示談金相場は? 示談のメリットや方法も解説
不同意わいせつ罪を犯してしまったら、被害者との示談を目指しましょう。示談が成立すれば、不起訴になる可能性が高まります。仮に起訴されたとしても、情状酌量によって量刑が軽くなりやすいです。
不同意わいせつ罪に関する示談交渉は、弁護士を通じて行いましょう。適正な金額でスムーズに示談が成立する可能性が高まります。
本記事では、不同意わいせつ罪の示談について、ベリーベスト法律事務所の弁護士が解説します。
1、不同意わいせつ罪と強制わいせつ罪の違い
不同意わいせつ罪は、2023年7月13日に施行された改正刑法によって新設された新しい犯罪類型です。
従来の「強制わいせつ罪」と「準強制わいせつ罪」が統合・拡大される形で、不同意わいせつ罪が新設されました。
不同意わいせつ罪に該当する8つの行為・事由は、こちらで解説しています。
改正された理由
従来の強制わいせつ罪は、暴行または脅迫を用いて、被害者の反抗を著しく困難にすることが要件とされていました。
これに対して不同意わいせつ罪は、暴行または脅迫を用いていなくても、被害者が拒否できない状態にさせ、またはその状態にあることに乗じてわいせつ行為をした場合には成立するものとされました。
つまり、多様な性犯罪を幅広くカバーし、重く処罰することを目的とした改正です。
現行の不同意わいせつ罪は、従来の強制わいせつ罪よりも幅広い行為について成立することを理解しておきましょう。
2、不同意わいせつ罪を犯してしまったら、被害者との示談を目指すべき
不同意わいせつ罪を犯してしまった場合、被害者に対して真摯に謝罪をして、示談を提案しましょう。
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(1)示談とは?
示談とは、紛争の当事者同士が互いに合意して、争いをやめることをいい、一般的には、加害者が被害者に対して金銭を支払う形で解決が図られます。
刑事事件に関しても、被害者と加害者の間で示談が行われることがあります。
有罪・無罪や量刑を決める刑事手続きは別途行われますが、加害者と被害者の間の民事的な損害賠償については、示談をもって解決となります。 -
(2)被害者との示談を目指すべき理由
犯罪を疑われている被疑者は、被疑事実を認めている場合には被害者との示談を目指すことが推奨されます。
被疑者としては、被害者に対して真摯に謝罪するとともに、適切な形で被害弁償を行うべきです。そのためには、示談を成立させることが必要になります。
また、被害者との示談が成立すれば、その事実が被疑者にとって良い情状として考慮されます。その結果、起訴を回避できたり、量刑が軽くなったりすることもあります。
被害者に対して罪を償うとともに、重い刑事処分を回避するためにも、被害者との示談を目指しましょう。
- ※お電話は事務員が弁護士にお取次ぎいたします。
- ※被害者からのご相談は有料となる場合があります。
3、不同意わいせつ罪の示談金
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(1)示談金は不同意わいせつの状況により変わる
交渉を通じて示談金額を決める際には、どのような金額で合意しても構いませんが、民事訴訟(裁判)で認められると見込まれる金額が一定の目安になります。
具体的な示談金額は、以下の要素などによって左右されます。- わいせつな行為の内容、回数、場所
- 被害者が受けた精神的損害の大きさ(精神疾患を発症したかどうかなど)
- 示談を急ぐかどうか
これらの状況によって、示談金額は変わりますので、具体的にいくら示談金が必要になりそうな知りたい場合は、弁護士に相談いただくことをお勧めします。
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(2)被害者が未成年者の場合は、示談のハードルが高い
被害者が未成年者であった場合、示談交渉は被害者の親族を通じて行われるのが一般的です。
未成年の家族が強制わいせつの被害にあったということで、親族の処罰感情が高まり、交渉が難航し示談が成立しないおそれや、高額の慰謝料を請求されるケースもあります。
4、不同意わいせつ罪の示談交渉の流れ
不同意わいせつ罪の加害者が、被害者との示談成立を目指すに当たり、示談交渉を行う際の流れを紹介します。
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(1)捜査機関に被害者の連絡先を聞く
警察官や検察官は、被害者の意向を確認した上で、許可が得られれば加害者に対して被害者の連絡先を教えます。
被害者の連絡先を教えてもらえない場合は、別の方法によって調査できることもありますが、強引な方法を用いることは避けるべきです。
特に不同意わいせつ罪のような性犯罪においては、被害者の加害者に対する拒絶感が強いことから、加害者に直接連絡先を教えることは拒絶されることも多いです。
早期の示談を目指しつつ、慎重に示談交渉を進めることが必要ですから、示談交渉の方針については弁護士に相談しながら、弁護士限りで連絡先を教えてもらう等、具体的な方法を検討しましょう。 -
(2)弁護士を通じて示談交渉をする
被害者の連絡先が分かったら、弁護士が実際に被害者へ連絡をして示談交渉を行います。
示談交渉では、被害者に対して真摯に謝罪しつつ、示談金額を提示して被害者に同意を求めます。
ただし、示談交渉は、加害者本人が行うのではなく、弁護士を通じて行いましょう。
被害者の被害感情を緩和し、示談に関する話し合いができるようにするためです。
不同意わいせつ罪の被害者は、加害者を拒否する気持ちを強く持っていることが多いです。加害者本人が示談交渉を申し出ても、門前払いされてしまう可能性が高いでしょう。
第三者である弁護士が間に入り、被害者の話を受け止めることにより、徐々に冷静な話し合いができるようになります。 -
(3)法的な観点から、示談金の適正額を検討する
被害者側は、被害感情の強さなどが影響して、適正額よりも高い金額の示談金の支払いを求めてくることがあります。
ですが、高額な示談金を請求された際に、被害者を責め立てるような言動をすることは、示談の成立を遠のかせてしまうので避けるべきです。
被害者から非常に高額な示談金額が提示された場合、弁護士に相談して、提示する示談金は、被害者の被害感情に配慮しつつ、法的な観点から適正な額とすることが大切です。
不同意わいせつに関する示談金の適正額は、以下の事情などによって決まります。- わいせつな行為の内容、回数、場所
- 被害者が受けた精神的損害の大きさ(精神疾患を発症したかどうかなど)
弁護士は、過去の裁判例などを参考にしながら、示談金の適正額がどのくらいかを検討し、被害者に対して提示します。
仮に被害者から法外な額の慰謝料を提示されても、弁護士が被害感情を受け止めつつ説得することにより、適正な条件での示談成立が近づきます。
このように、示談金の額について、法的な根拠を踏まえながら話し合いができる点も、弁護士を通じて交渉することの利点のひとつです。 -
(4)合意が得られたら、示談書を作成する
被害者側との間で示談の合意が得られたら、その内容をまとめた示談書を作成し、双方が署名捺印をして締結しましょう。
示談書には、主に以下の内容を記載します。- わいせつな行為をしたことについて謝罪する旨
- 加害者を許す(宥恕する)
- 示談金の額、支払方法、支払期限
- 示談書に記載された内容のほか、当事者間に債権債務関係が一切存在しない旨
示談金を一括で支払うのが難しい場合は、分割払いをお願いすることも考えられます。
ただし、被害者が受け入れてくれるとは限りません。真摯な謝罪の意思を表現するためにも、できる限り一括で支払うことができるように努めましょう。 -
(5)示談金を支払う
示談書を締結したら、その内容に従って示談金を支払いましょう。
約束した支払期限に遅れることは厳禁です。示談書が解除されてしまい、重い処罰のリスクが高まるおそれがあります。
支払期限に遅れないように、示談書を締結する前の段階で、お金を準備するめどを立てておきましょう。
5、不同意わいせつ罪の示談を目指すなら、罪を尽くす
示談のもっとも大切な目的は、被害者に対して真摯に謝罪を尽くし、被害弁償を行うことです。この点を履き違えると、示談の成立は遠のいてしまいます。
示談の成立を急ぐあまり、被害者に対して、金額についての同意や示談書へのサインを急かしてはいけません。
まずは言葉を尽くして謝罪を行い、それを被害者にある程度受け入れてもらってから、金額面での交渉などを行いましょう。
謝罪の方法についても、直接の謝罪には消極的な被害者も多いことから、弁護士を通じて被害者が受け入れられる謝罪の方法や条件について検討することが必要です。
6、慰謝料が支払えない場合の対処法
もし、経済的な事情などで請求された慰謝料が払えない場合はどうすればよいのでしょうか。
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(1)高額な金額を請求された場合
まず、請求された慰謝料額が適正かどうかを確認する必要があります。
不同意わいせつ事件では、被害者の処罰感情が高まり、相場よりも高額な慰謝料を請求するケースも少なくありません。
弁護士へ相談し、事件の内容などを考慮した適正な金額を被害者に提示し、減額交渉をしましょう。 -
(2)一括で支払えない場合
請求された慰謝料額が適正だったとしても、加害者の経済事情によっては一括で支払うことが難しいケースもあるでしょう。
この場合、弁護士を介して、被害者に分割での支払いを承諾してもらうよう交渉されることをおすすめいたします。
交渉の際は、加害者側には全額支払う意思があることを認め、収入の安定性を示すこと、保証人や担保をつけるなどをして、被害者に納得してもらう必要があります。
7、不同意わいせつの示談は、弁護士に相談を
不同意わいせつ罪を犯してしまったら、被害者との示談を試みましょう。
示談を通じて、被害者に対して謝罪を尽くして被害弁償を行うことが、罪を償うための第一歩です。示談が成立すれば、重い刑事処分を回避することにもつながります。
不同意わいせつ罪に関する示談交渉は、弁護士を通じて行いましょう。
弁護士が被害感情を受け止めながら、バランス感覚をもって適切に交渉を進めることにより、示談の成立が近づきます。
ベリーベスト法律事務所は、刑事事件の被疑者・被告人やご家族からのご相談を随時受け付けております。被害者との示談交渉や、刑事手続きにおける弁護活動などを通じて、できる限り重い刑事処分を回避できるように尽力いたします。
相手の同意なくわいせつな行為をしてしまい、示談交渉や刑事弁護を任せられる弁護士を探している方は、早い段階で弁護士にご相談ください。
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