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盗撮の再犯率は高い? 防止策や初犯の刑罰との違いとは

2021年01月28日
盗撮の再犯率は高い? 防止策や初犯の刑罰との違いとは
  • 性・風俗事件
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盗撮の再犯率は高い? 防止策や初犯の刑罰との違いとは

性犯罪は常習性が高く、徐々にエスカレートする傾向があります。なかでも盗撮は、性犯罪の「入り口犯罪」と位置づけられることもあり、下着泥棒、痴漢、強制わいせつ、強制性交等へとつながるおそれもあることから、再犯事件となれば厳しい処分を受ける可能性があります。

もしも家族や知人が盗撮の疑いで逮捕されたとき、厳しい処分をできるだけ回避しつつ更生の助けになりたいと考えるなら、覚悟を決めて尽力しなくてはなりません。また、弁護士の働きかけによって、たとえ再犯であっても不利益な処分を回避できる可能性があります。

このコラムでは、盗撮で問われる罪や、再犯でどのような処罰を受けるのかを解説しながら、逮捕された場合にご家族ができることを弁護士が解説します。

1、盗撮は再犯や常習犯が多い

性犯罪の再犯に関する研究として、平成27年版の犯罪白書にデータが掲出されています。この調査では、性犯罪において刑事裁判を受けた人について、その後の再犯率を明らかにしました。

盗撮型に分類された人の再犯率は36.4%で、そのうち1.3%は刑法犯に分類される別の性犯罪に、27.3%は条例違反などの性犯罪に、7.8%は性犯罪以外の再犯に至ったという結果です。ほかの性犯罪として、強姦型・強制わいせつ型・小児わいせつ型・小児強姦型・痴漢型もデータが集計されていますが、痴漢型と盗撮型の再犯率は突出して高くなっています。

再犯調査対象者 再犯率(平成27年版 犯罪白書)
  • 強姦型(単独):再犯率3.6%
  • 強姦型(集団):1.9%
  • 強制わいせつ型:16.0%
  • 小児わいせつ型:16.2%
  • 小児強姦型:5.9%
  • 痴漢型:44.7%
  • 盗撮型:36.4%


ほかの類型では再犯率が1桁~10%台であるのに対して、盗撮型は36.4%、痴漢型は44.7%という高い数値を示しています。

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2、盗撮行為で問われる罪と刑罰

日本の処罰法令には「盗撮罪」という犯罪はありません。盗撮行為は以下の法令の違反行為として処罰される可能性があります。

  1. (1)軽犯罪法違反

    軽犯罪法は、比較的軽微な秩序違反行為を罰する目的で整備された法令で、33の行為が犯罪として定められています。

    第1条23号の定めにより「正当な理由がなくて人の住居・浴場・更衣場・便所その他人が通常衣服をつけないでいるような場所をひそかにのぞき見た者」が処罰の対象です。盗撮行為そのものを罰するわけではなく、広く「のぞき行為」を罰することで盗撮もあわせて禁じています

    法定刑は、拘留または科料で、日本の処罰法令ではもっとも軽い刑罰が規定されています。拘留とは、30日未満の期間にわたり刑事施設において身柄を拘束される自由刑です。作業義務のある懲役より軽微な処罰となります。また、科料とは1000円以上1万円未満の罰金刑です。

  2. (2)迷惑防止条例違反

    盗撮行為は、各都道府県が定める「迷惑防止条例」違反となる可能性があります。

    東京都の「公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例」では、第5条1項2号において盗撮行為が禁止されています。この条例では、住居・便所・浴場・更衣室など人が通常衣服の全部または一部をつけないでいるような場所に加えて、公共の場所・公共の乗物・学校・事務所・タクシーなど不特定または多数の者が利用または出入りする場所や乗物における盗撮行為が処罰対象です

    また、東京都の場合、違反者には1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられるほか、常習として違反行為に及べば2年以下の懲役または100万円以下の罰金となります。

    なお、自治体によって運用に若干の差があり、不特定または多数が利用・出入りする場所や乗物における盗撮は処罰対象に含まれていないこともあります。

  3. (3)児童ポルノ規制法違反

    盗撮の対象が18歳未満の場合は、「児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律」(児童ポルノ規制法)違反になる可能性があります。児童の裸を盗撮するなどして児童ポルノを製造した場合は3年以下の懲役または300万円以下の罰金に、盗撮などで作成された児童ポルノを所持していた場合は1年以下の懲役または100万円以下の罰金に処せられます(児童ポルノ規制法第7条1項、5項)。

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3、盗撮行為の再犯で逮捕された場合の刑罰

過去に盗撮の罪で服役していた人が、再び盗撮行為に及べば「再犯」の扱いとなる可能性があります。再犯の場合、初犯のときと比べると重い刑罰が科せられることになるでしょう。

  1. (1)「再犯」とは

    再犯といえば、「以前に逮捕されたことがある人が再び罪を犯すこと」といった理解をしている方も多いでしょう。しかし、法的にみた場合の「再犯」には厳格な定義があります(刑法第56条)。

    再犯とは、正しくは「累犯(るいはん)」と呼ばれます。累犯の要件は、主に次の3つです。

    • 以前の犯罪で実刑に処されて刑務所に服役していた
    • 懲役刑の執行を終えて5年以内に新たに罪を犯した
    • 新たに犯した罪の判決が有期懲役である


    以前の犯罪が懲役の実刑で刑務所に服役していたことが要件になっているので、執行猶予つきの懲役刑や罰金刑の場合は累犯にはなりません。また、「懲役刑の執行を終えて5年」とは、釈放された日の翌日を起算点にします。さらに「新たに犯した罪の判決が有期懲役」なので、再び犯した罪の判決が拘留や禁錮・罰金にとどまった場合は累犯になりません。

    したがって、単に「以前にも罪を犯し、さらに再び罪を犯した」というだけでは法的には再犯としては扱われない可能性があるといえるでしょう。

  2. (2)再犯は刑罰が加重される

    前述した「累犯(再犯)」として扱われる場合、法定刑の懲役の上限が2倍に加重されます(刑法第56条)

    たとえば、盗撮行為が東京都の迷惑防止条例違反となった場合は以下の通りです。

    • (初犯)1年以下の懲役または100万円以下の罰金
    • (累犯/再犯)2年以下の懲役または100万円以下の罰金


    ただし、東京都の迷惑防止条例違反においては「常習」と認められた場合に累犯同様の加重を受けるので注意が必要です。

  3. (3)執行猶予中の再犯

    以前の犯罪に対する判決が執行猶予つきの懲役刑だった場合、再犯に及べば執行猶予の取り消しを受けるおそれがあります。

    執行猶予の取り消しには2つの種類があります。

    • 必要的取り消し(刑法第26条)
    • 裁量的取り消し(刑法第26条の2)


    必要的取り消しは「必ず取り消される」もので、裁量的取り消しは「必要に応じて取り消される」ものです。必要的取り消しを受けるのは、新たに罪を犯し禁錮以上の刑に処されて執行猶予の言い渡しがないとき、裁量的取り消しは、新たな犯罪が罰金に処されたときに適用されます。

    執行猶予中の再犯は、裁判官に「反省していない」と評価される可能性が高いでしょう。そのため、新たに下される刑罰が執行猶予なしの実刑といった厳しい処罰になるケースも少なくありません。つまり、執行猶予の取り消しを受けたうえで、さらに加重された厳しい実刑を受けるおそれが高いということです。

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4、盗撮の再犯で逮捕された場合早急に弁護士に相談すべき理由

もし家族が盗撮事件の再犯として逮捕されてしまった場合、直ちに弁護士に相談してサポートを求めましょう。

逮捕後、72時間の間に警察や検察の取り調べが行われますが、この間に家族や知人が面会することは原則として許されません勾留が決定するまでの期間に本人と接見できるのは弁護士だけです。残された家族が事件の詳しい状況や本人の言い分を知るためには、弁護士を介する必要があります。

また、弁護士に依頼すれば、弁護士は、逮捕された本人に対して取り調べに際してどのような供述をすべきかのアドバイスを与えられるほか、不当な取り調べや身柄措置を防ぐための対抗策も伝えられます。さらに、被害者との示談交渉や、本人にとって有利となる証拠をそろえて捜査機関・裁判官に働きかけるなど、不起訴処分の獲得や刑の減軽、執行猶予の獲得を目指した弁護活動も期待できるでしょう。

再犯の場合は、累犯規定によって刑罰が加重されるおそれがありますしかし不起訴処分になれば刑事裁判に進まないため、厳しい刑罰や前科がついてしまう事態を回避できる可能性が高まるでしょう

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5、盗撮再犯防止に向けて家族にできること

家族が盗撮事件を起こしてしまった場合、事件解決のために働きかけることも重要ですが、あわせて再犯に及ばないためのサポートも心がけなくてはなりません。

再犯を防ぐためには、家庭のなかで本人を孤立させないことが大切です。本人とのコミュニケーションを深めて、意識が盗撮へと向いてしまわないように働きかけましょう。ひとりで外出させない、会社への通勤や学校への通学を送迎する、家庭用の防犯カメラなどで外出状況をチェックするなど、監督体制も強化していくべきです。

とはいえ、家族だけのサポートでは難しいこともあるでしょう。性犯罪加害者をサポートする組織や公的なサポートもあります。性犯罪の再犯防止プログラムに参加する、精神的な依存症の治療に向けて専門医の診察やカウンセリングを受けるなどの対策も有効です。

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6、まとめ

盗撮は、比較的軽微の犯罪ととらえる向きもありますが、れっきとした犯罪行為です。被害者の人権を犯しているという点を考えれば、容易に許されるべきものではありません。しかし、なかには「やめたいのにやめられない」と悩みながら、再び盗撮行為に走り再犯として逮捕されてしまう事例も存在します。

家族が盗撮の再犯で逮捕されてしまい、本人の早期釈放や刑罰の軽減を目指したい、社会復帰に向けたサポートについて相談したいとお悩みなら、盗撮などの刑事事件の解決実績が豊富なベリーベスト法律事務所にお任せください。本人とご家族に真摯に向き合い、迅速な解決に向けて全力を尽くします。

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監修者

  • 萩原 達也
    弁護士萩原 達也

※本コラムは公開日当時の内容です。
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