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弁護士コラム

2022年09月12日
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児童ポルノ所持の時効は何年? 時効の考え方と逮捕について解説

児童ポルノ所持の時効は何年? 時効の考え方と逮捕について解説
児童ポルノ所持の時効は何年? 時効の考え方と逮捕について解説

性犯罪は警察によって厳しく取り締まりを受けますが、中でも子どもを性の対象とする行為には厳しい処罰が待ち受けています。令和3年版の犯罪白書によると、令和2年中に「児童ポルノ」に関連して摘発された件数は1438件でした。過去5年間の推移をみると1300~1500件台で上下を繰り返しており、依然として取り締まり体制が強化されている状況がうかがえます。

社会の批判が高まったことを背景に児童ポルノに関する規制が強化されているため、違法にあたるという自覚がないまま罪を犯している方は少なくないでしょう。あとから罪を犯したことに気づいても、「時効」が成立するまでは逮捕・処罰の危険があるため安心してはいけません。

本コラムでは「児童ポルノ」について、特に「所持」という行為に注目し、どのような規制が設けられているのか、罰則の重さ、時効の期間やいつを起算点に時効を計算すればよいのかなどを解説します。

目次

  1. 1、児童ポルノは所持しただけで犯罪になる
    1. (1)「児童ポルノ」とは?
    2. (2)児童ポルノに関する規制
    3. (3)営利目的ではない「単純所持」も処罰の対象になる
  2. 2、児童ポルノ所持の罰則
    1. (1)児童ポルノ単純所持の罰則
    2. (2)執行猶予や罰金で済まされても前科がつく
  3. 3、児童ポルノ所持の時効は何年? いつを基準にスタートするのか?
    1. (1)「公訴時効」とは?
    2. (2)児童ポルノ単純所持の時効は3年
    3. (3)時効が進み始めるのは「所持が終了した日」から
  4. 4、児童ポルノ所持は逮捕される? 刑事手続きの流れ
    1. (1)児童ポルノ所持で逮捕された実例
    2. (2)逮捕されたあとの刑事手続きの流れ
  5. 5、児童ポルノ所持で容疑をかけられたら弁護士に相談を
    1. (1)身柄拘束の回避や早期釈放の実現に向けた弁護活動
    2. (2)不起訴を目指した弁護活動
    3. (3)有罪を避けられない状況での処分軽減を目指した弁護活動
  6. 6、児童ポルノの時効成立を待つよりも、早期に弁護士に相談することが大切

1、児童ポルノは所持しただけで犯罪になる

児童ポルノについては、法律によってあらゆる行為が規制されています。
個人的な趣味で画像や動画を所持していただけでも犯罪になってしまうので注意が必要です。

  1. (1)「児童ポルノ」とは?

    児童ポルノとは、次のような写真・画像・動画やこれらが記録されたDVDなどの記録媒体を指します


    • 児童を相手方とする、または児童による性交または性交類似行為にかかる児童の姿態
    • 他人が児童の性器などを触る、または児童が他人の性器などを触る行為にかかる児童の姿態で、性欲を興奮・刺激するもの
    • 衣服の全部または一部を着けない児童の姿態で、ことさらに児童の性的な部位が露出・強調されており、かつ性欲を興奮・刺激するもの


    ここでいう「児童」とは18歳未満の者であり、男女の区別はありません
    一般的には児童の裸体を撮影した画像などが該当するというイメージですが「ことさらに児童の性的な部位が露出・強調されており、かつ性欲を興奮・刺激するもの」という条件があるので、たとえば児童の成長記録として入浴している姿などを撮影したものは通常規制対象外です。

    また、マンガ・アニメ・イラストといった二次元作品の場合は、児童が性交する姿など過激なものであっても児童ポルノには該当しません。ただし、二次元作品も内容によっては、不特定多数に公開すると刑法第175条の「わいせつ物頒布罪」に問われるおそれがあるので注意が必要です。

  2. (2)児童ポルノに関する規制

    児童ポルノに関する規制は「児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制および処罰ならびに児童の保護等に関する法律」という法律に定められています。

    この法律は児童ポルノとともに児童買春に関する規制も定められているので、問題となる行為をとらえて「児童ポルノ禁止法」や「児童ポルノ規制法」、あるいは「児童買春禁止法」というかたちに省略されます。

    児童ポルノに関して規制されるのは次の行為です。


    • 所持(第7条1項)
    • 提供(同条2項)
    • 提供目的の製造・所持・運搬・輸出入(同条3項)
    • 製造(同条4項)
    • 盗撮による製造(同条5項)
    • 不特定多数への提供・陳列(同条6項)
    • 不特定多数への提供・陳列を目的とした製造・所持・運搬・輸出入(同条2項)
    • 不特定多数への提供・陳列を目的とした日本人による外国への輸入・外国からの輸出(同条2項)


    このように、児童ポルノに関する行為はあらゆる面で強い規制を受けるのだと理解しておくべきです。

  3. (3)営利目的ではない「単純所持」も処罰の対象になる

    児童ポルノ禁止法第7条1項は「自己の性的好奇心を満たす目的で、児童ポルノを所持した者」について処罰する旨を明記しています。この規制は、有償で販売するために所持する行為と区別するために「単純所持」と呼ばれており、平成26年の法改正によって新たに加えられたものです。

    「所持」とは、実際に手にもっている状態だけを指すのではなく、自分の支配下に置いた状態も含まれます。たとえば、インターネット上で児童ポルノ画像をみつけてスマートフォンや自宅のパソコンなどの端末にダウンロードした場合も「所持」となります。

    営利の目的はなく、単に個人で楽しむためだったと言い訳をしても、単純所持の罪は免れられません。

2、児童ポルノ所持の罰則

児童ポルノに関する規制に反する行為があった場合は、法律が定める範囲で刑罰を受けます。

  1. (1)児童ポルノ単純所持の罰則

    児童ポルノの単純所持に対する罰則は「1年以下の懲役または100万円以下の罰金」です
    あわせて、ほかの規制に対する罰則も確認しておきましょう。
    イメージとしては、新しく存在させたり、他人に広めたりと、世界に児童ポルノを増やすものほど重く処罰する作りになっています。


    • 提供、製造、提供目的の製造・所持・運搬・輸出入、盗撮による製造
      3年以下の懲役または300万円以下の罰金

    • 不特定多数への提供・陳列、同目的での製造・所持・運搬・輸出入
      5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金、またはこれらを併科
  2. (2)執行猶予や罰金で済まされても前科がつく

    各規制行為への罰則と比べると、単純所持の罰則は軽いものです。児童ポルノを含めて性犯罪の前科がなく、営利の目的で反復して所持を繰り返していたといった状況もなければ、懲役に執行猶予がつく場合や、罰金刑になる可能性もあるでしょう。

    ただし、懲役に執行猶予がついたり、罰金刑になったりしても、有罪として刑罰が科せられたことに変わりはないので「前科」がついてしまいます。前科がつくことで、資格や職業の制限を受けてしまうおそれがあるので、立場によっては職を失ってしまうかもしれません。

    また、前科は極めて重要な個人情報なので、個人や会社などが調べようとしても明かされるものではありませんが、ニュースや新聞で実名報道されてしまうと世間に前科が知られてしまいます。会社や学校の規則によっては解雇・退学といった厳しい処分を受ける可能性があります。

  3. 児童ポルノで前科をつけないためにできることについて詳しくはこちらをご覧ください。
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3、児童ポルノ所持の時効は何年? いつを基準にスタートするのか?

一部の重大なものを除き、犯罪には「時効」が存在します。もちろん、児童ポルノの単純所持にも時効があり、時効が成立すれば処罰を受けません。

  1. (1)「公訴時効」とは?

    刑事事件における時効とは、正しくは「公訴時効」といいます。
    ほかにも「刑の時効」が存在しますが、時効といえば公訴時効を指すと考えるのが一般的でしょう。

    公訴時効とは、検察官が公訴を提起できるまでの時効を指し、公訴時効が過ぎてしまうと検察官は起訴できないので、刑事裁判を起こせなくなります。刑事裁判を経なければ刑罰は科せられないので、時効が成立すれば処罰は受けないという仕組みです。

  2. (2)児童ポルノ単純所持の時効は3年

    公訴時効の期間は刑事訴訟法という法律に定められています。
    同法第250条2項6号によると「長期5年未満の懲役、禁錮、罰金にあたる罪」の時効は3年です。
    また、同項7号より、時効がより短い1年になるのは「拘留または科料にあたる罪」だけです。

    児童ポルノの単純所持に対する罰則は「1年以下の懲役または100万円以下の罰金」なので、最長で1年の懲役となり、「長期5年未満」に含まれます。つまり、児童ポルノの単純所持の時効は「3年」となるのです

  3. (3)時効が進み始めるのは「所持が終了した日」から

    児童ポルノの単純所持の時効は3年ですが、問題となるのは「いつから3年なのか?」という点です。刑事訴訟法第253条1項は、時効について「犯罪が終わったときから進行する」と明記しています。児童ポルノの単純所持は、所持が続いている限り犯罪が継続し、所持が終わった時点で犯罪が終了するため、児童ポルノを所持したままだと時効のカウントが進みません。

    たとえば、3年前に児童ポルノ画像をスマートフォンにダウンロードしてそのまま削除していなければ、何度も見返したりしていなくても、1日たりとも時効が進行していないことになります。

    法律の考え方に従えば、児童ポルノを所持した事実があると、「廃棄・削除した日から3年間」は処罰の可能性があるのです

4、児童ポルノ所持は逮捕される? 刑事手続きの流れ

現に児童ポルノを所持していたり、以前に所持していた事実があったりすると「逮捕されるのではないか?」と不安になるでしょう。
一方で「個人で楽しむくらいならそんなに悪いわけではないし、そもそもバレないのでは?」と考える方がいるかもしれません。

児童ポルノの所持で逮捕されることはあるのでしょうか?

  1. (1)児童ポルノ所持で逮捕された実例

    令和4年7月、児童ポルノの単純所持の容疑でアルバイト従業員の男が現行犯逮捕されました。
    男はSNSで知り合った、18歳未満の女性のわいせつな画像を自身のスマートフォンに保存・所持しており、被害者女性の関係者が警察に相談していたことが逮捕につながりました。

    この事例は被害関係者からの相談といった経緯から児童ポルノの単純所持が発覚していますが、街頭での職務質問でも発覚する可能性があることは否定できません。児童ポルノは、覚醒剤や拳銃、刃物のように「もっているだけで罪になる」ということを強く認識しておきましょう。

  2. (2)逮捕されたあとの刑事手続きの流れ

    警察に逮捕されると、その後は次のように刑事手続きが進みます。

    • 逮捕による身柄拘束
    • 警察署の留置場に収容され、48時間を限度に身柄を拘束されて取り調べを受けます。この期間はたとえ家族であっても面会が許されません。

    • 検察官への送致
    • 逮捕された被疑者の身柄と書類が検察官へと引き継がれます。ニュースなどでは「送検」と呼ばれる手続きです。

    • 検察官による勾留請求
    • 送致を受理した検察官による取り調べがおこなわれ、送致受理から24時間以内に「勾留」か「釈放」のいずれかが判断されます。さらに身柄を拘束して取り調べをおこなう必要があると判断された場合は勾留が請求され、裁判官がその可否を審査します。

    • 勾留による身柄拘束
    • 裁判官が勾留を許可すると、初回で10日間にわたる身柄拘束を受けます。家族などによる面会が許されるようになるのはこの段階からです。勾留は一度に限り10日以内の延長が可能なので、最長で20日間となります

    • 検察官による起訴・不起訴
    • 勾留が満期を迎える日までに、検察官が「起訴」または「不起訴」を決定します。起訴されると被疑者の立場は「被告人」へと変わり、刑事裁判が開かれる日を待つことになります。不起訴になると刑事裁判が開かれないので、身柄拘束の必要もなくなり、釈放されます。

    • 被告人としての勾留
    • 逮捕・勾留を受けたうえで起訴されると、被告人としての勾留を受けます。警察署の留置場から拘置所へと移され、以後は刑事裁判が終わるまで勾留が続くので、捜査中の間よりも身柄拘束が長期化することになるでしょう。この段階からは「保釈」の請求が可能なので、社会復帰を容易にするためにも保釈申請を積極的に検討するべきです

    • 刑事裁判
    • 起訴からおよそ1~2か月後に初回の公判が開かれます。以後、おおむね1か月に一度のペースで公判が開かれ、通常は2~3回程度の審理を経て判決が言い渡されます。

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  • ※被害者からのご相談は有料となる場合があります。

5、児童ポルノ所持で容疑をかけられたら弁護士に相談を

児童ポルノ所持の容疑をかけられてしまった場合は素早い弁護活動が必要です。早急に弁護士に相談してサポートを受けましょう。

  1. (1)身柄拘束の回避や早期釈放の実現に向けた弁護活動

    児童ポルノに関して法律の規制対象となる行為は、いずれも社会的な批判が強く、発覚すれば事件化を免れるのは困難でしょう。警察が逮捕に踏み切る可能性も高いので、穏便に解決したいと考えるなら「発覚するよりも前」の対策が欠かせません。
    迅速に被害者との示談交渉を進めて謝罪・弁済を尽くし、事件化を回避するのが賢明でしょう。

    また、すでに事件化されてしまい逮捕・勾留による身柄拘束を受けている場合は、社会生活への悪影響を抑えるためにも早期釈放を目指すべきです。定まった住居で家族とともに生活しており定職にもついているといった状況があり、すでに犯罪に関する証拠もすべて押収されているなら、捜査機関や裁判所にその旨を主張することで身柄拘束が解かれる可能性があります。

    被害者との示談交渉や捜査機関などへのはたらきかけには、弁護士のサポートが必須です。個人で対応しようと試みても、被害者が相手にしてくれなかったり、捜査機関などが聞き入れてくれなかったりするケースが多いので、弁護士に対応を一任しましょう

  2. 示談交渉について詳しくはこちらをご覧ください。
  3. (2)不起訴を目指した弁護活動

    たとえ逮捕・勾留されたとしても、それだけで刑罰が科せられて前科がつくわけではありません。刑罰を受けて前科がつくのは「刑事裁判で有罪判決が言い渡されたとき」です。

    すでに事件化されている状況なら、刑罰・前科を回避するためには不起訴を目指すのが現実的だといえます。被害者への謝罪・弁済を尽くす、被疑者に有利な事情を客観的に示すなどの対応が求められるので、弁護士のサポートは欠かせないでしょう。

  4. (3)有罪を避けられない状況での処分軽減を目指した弁護活動

    実際に児童ポルノを所持していた事実があり、起訴を免れられない状況なら、有罪判決は避けられないでしょう。ただし、有罪だからといって必ず最大限の刑罰が科せられるわけではありません。

    裁判官は事件の内容や被害の程度、被告人の事情などを総合的に考慮して量刑を決めるので、被告人にとって有利となる事情がある場合は積極的に示す必要があります。また、深い反省を示す方法として、公的な団体に「贖罪(しょくざい)寄付」をするという対策も効果的です。

    どのような事情が被告人にとって有利にはたらくのかを個人で判断するのは難しいうえに、証拠や資料を集めるのも簡単ではないので、弁護士に相談するとよいでしょう。

6、児童ポルノの時効成立を待つよりも、早期に弁護士に相談することが大切

「児童ポルノ」にあたる写真・画像・動画などは、販売や頒布などの目的がなく単に個人の趣味としてでも所持が許されません。児童ポルノの「単純所持」は犯罪であり、実際に多くの人が警察に摘発されています。

時効は3年ですが、児童ポルノを所持している限りは時効が進行しないうえに、たとえ廃棄・削除しても時効成立まで捜査の手を逃れ続けるのは困難です。
児童ポルノの単純所持は、児童買春や盗撮などの余罪として、あるいは職務質問などの警察活動から発覚する可能性があります。逮捕や厳しい刑罰を避けたいと考えているなら、弁護士に相談してアドバイスを受けましょう。

児童ポルノの単純所持に関するトラブルやお悩みは、ベリーベスト法律事務所にご相談ください。刑事事件の解決実績を豊富にもつ弁護士が、解決に向けて全力でサポートします。

本コラムを監修した弁護士
萩原 達也
ベリーベスト法律事務所
代表弁護士
弁護士会:
第一東京弁護士会

ベリーベスト法律事務所は、北海道から沖縄まで展開する大規模法律事務所です。
当事務所では、元検事を中心とした刑事専門チームを組成しております。財産事件、性犯罪事件、暴力事件、少年事件など、刑事事件でお困りの場合はぜひご相談ください。

※本コラムは公開日当時の内容です。
刑事事件問題でお困りの場合は、ベリーベスト法律事務所へお気軽にお問い合わせください。

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