わいせつ行為とはどのような行為をさしますか？

性欲を刺激、興奮または満足させ、かつ、普通人の性的羞恥心を害し、善良な性的道義観念に反する行為をいいます。詳しくは、弁護士コラム【「わいせつ行為」の意味とは？罪に問われる行為や罪名・刑罰】で解説しておりますので、合わせてご参照ください。

示談が大切な理由を教えてください。

不同意わいせつ罪には罰金刑がないため、有罪の場合、少なくとも執行猶予が取れないと刑務所に入ることになります。この意味で、起訴不起訴や、執行猶予かの判断に大きな影響のある示談は大切です。

不同意わいせつ事件で示談となる場合、どのような内容になるのでしょうか？

示談をするタイミングによって目指す内容が変わってきます。起訴前であれば告訴を取り下げる内容の示談を目指すことになります。起訴後であれば、加害者を許すという内容の示談を目指すことになります。

不同意わいせつ事件で示談をする場合、どのタイミングでの示談が一番良いのでしょうか？

起訴前に示談できるのがベストです。起訴前であれば、ほぼ確実に不起訴になります。起訴されてしまうと、被害者は自由に告訴を取り下げることができなくなりますので、示談のメリットは少し下がります。起訴後は、執行猶予を目指して示談を行うことになります。

不同意わいせつ事件で示談できない場合もあるのでしょうか？

あります。被害者の被害意識が極めて強い場合、謝罪を受け入れてもらえない場合もあります。われわれは、何度も反省の意思を伝え、示談に応じてもらえるよう最大限の努力をします。

未成年に対してわいせつ行為をしてしまいました。このような場合、誰と示談すれば良いのでしょうか？

未成年者と示談をした場合、後に示談契約が取り消される可能性が残ります。そのため、原則的に親権者と示談交渉をすることになります。

わいせつな行為をした相手が16歳未満とは知らなかった場合も罪に問われるのでしょうか？

不同意わいせつ罪は、相手が16歳未満の場合、同意の有無にかかわらず犯罪が成立し処罰されます。ただし、相手が13歳以上16歳未満の場合、行為者が5歳以上年長の場合に限って処罰されます。 16歳未満と知らなかった場合には、故意がないため犯罪が成立しない可能性があります。そのため16歳未満と知らなかったことを裏付ける弁護活動を行うことになります。

不同意性交等罪との違いを教えてください。

不同意性交等罪は、暴行や脅迫、アルコール、薬物摂取など刑法が定める8つの行為によって、相手が同意しない意思を形成し、表明、全うすることが困難な状態で、性交や性交類似行為（性器を挿入することまたは肛門性交や口腔性交、膣や肛門に手指、性具などを挿入）をすることで成立します。一方、不同意わいせつ罪は、その行為が、性交や性交類似行為以外のわいせつな行為であった場合に成立します。