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弁護士コラム

2019年12月26日
  • 性・風俗事件
  • 児童買春
  • 自首

児童買春をしてしまい後悔 ······。自首した場合と逮捕された場合の違いは?

児童買春をしてしまい後悔 ······。自首した場合と逮捕された場合の違いは?
児童買春をしてしまい後悔 ······。自首した場合と逮捕された場合の違いは?

「児童買春事件を起こして逮捕された」という報道は決して珍しいものではありません。

児童買春事件で逮捕されれば、多くのケースで実名報道されてしまうため、大損害を被ってしまうおそれがあります。近年では、ニュースがインターネット上に掲載されることから、犯行が事実かどうかに関係なく、逮捕された時点で長期にわたりあなたが逮捕されたという情報が残ってしまう可能性が高いでしょう。

児童買春をしてしまったものの後悔されているのであれば、考えられる手段がいくつかあります。そのひとつが「自首」です。本コラムでは、児童買春事件と自首の関係をはじめ、児童買春事件を起こしてしまった場合の解決方法を、ベリーベスト法律事務所の弁護士が解説します。

1、児童買春とは? 罰則や事件が発覚する経緯

まずはどのような行為が「児童買春」にあたるのかを確認しておきましょう。児童買春に対する罰則もあわせて解説します。

  1. (1)児童買春の定義

    児童買春とは「児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律(以下、略称である「児童ポルノ規制法」)」によって規制されている行為です。同法第2条において、そもそも「児童」とは18歳に満たない者を指すことが定義され、さらには児童買春とはどのような行為が該当するのかという定義が明記されています。

    具体的には以下のとおりです。

    児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律 第2条2項
    この法律において「児童買春」とは、次の各号に掲げる者に対し、対償を供与し、またはその供与の約束をして、当該児童に対し、性交等をすることをいう。


    • 児童
    • 児童に対する性交等の周旋をした者
    • 児童の保護者または児童をその支配下に置いている者
  2. (2)児童買春の構成要件

    児童買春が成立するには、対象が児童であることが求められます。「児童」とは、児童ポルノ規制法第2条に明示されているとおり、18歳に満たない者を指し、男女の区別はありません。

    前項で紹介した、同法第2条2項における「対償の供与または供与の約束」とは、端的には「お金を支払ったのか? またはお金を支払う約束があったのか?」ということです。また、現金の支払いではなくても「食事をおごる」「寝泊まりをさせてあげる」などは、対償の供与に該当します。

    さらに「性交等」とは、性交もしくは性交類似行為を指します。性交そのものだけでなく、肛門性交や口腔性交などの類似行為のほか、児童の性器や乳首などを触る、自分の性器を触らせるなどの行為も該当することになります。

    さらには、同法第9条において、相手の年齢を知らないことを理由にして処罰を免れることができないことが規定されています。ただし、あなたが、相手が未成年者であることを知らなかったことに過失がないと認められれば、児童買春の故意が否定される可能性があるでしょう。具体的には、相手から18歳以上であることが記載された書面を見せられていたなどのケースが該当すると考えられます。

  3. (3)児童買春の罰則

    児童買春の罰則は、5年以下の懲役または300万円以下の罰金です。

    懲役とは、刑務所に服役する処罰です。なお、執行猶予は3年以内の懲役刑でなければつられることはありません。つまり、有罪になれば直ちに刑務所に入ることになる可能性が高いということです。軽微な刑法犯罪などと比べると、懲役の年数や罰金の額が大きい重罪だといえます。

  4. (4)児童買春が発覚する経緯

    児童買春が発覚する経緯としては、次のようなケースが考えられます。


    • 補導された児童が売春行為を自供する
    • 売春した児童が家族や学校などに相談して発覚する
    • サイバーパトロールがインターネット上で売春行為を発見する

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2、児童買春で自首したら得られる可能性がある効果

刑事ドラマなどでもよく描かれる「自首」ですが、単に犯人自らが警察署に出向くことを指すものではありません。

自首とは、刑法第42条に定められている、刑事手続きにおいて厳格に定められている行為です。いまだ捜査機関が認知していない犯罪について自らが犯人であることを明かした場合にのみ成立します。つまり、すでに警察などの捜査機関が、児童買春した被疑者としてあなたのことを認識していた場合は、たとえ逮捕される前に警察へ足を運んだとしても、自首は成立しません。

自首が成立した場合は、刑法第42条1項の規定に従って、裁判で刑罰が軽減される可能性があります。ただし、自首したからといって必ずしも軽減されるわけではありません。自首以外にも情状酌量を求める材料を探しておいたほうがよいでしょう。深く反省している心情や再犯のおそれはないと真摯に伝えて、警察や検察官や裁判官によい心証を与えることが不可欠です。

児童買春における自首で得られる効果としては、刑罰の軽減がもっとも大きなものではあります。しかし、さらには「逮捕を防ぐ」という効果も期待できるでしょう。もし、相手が18歳以上であると認識して買春に至ったとしても、実は相手が18歳未満であれば、後日になって逮捕されるおそれがあります。そのようなとき、先んじて警察に相談し、具体的な証拠を明示しておけば「18歳以上と認識していた」と証明されるため「実は18歳未満だと知っていたのではないか?」という理由での逮捕は避けられることもあります。

また、18歳未満の児童に対して買春したと認識していた場合でも、相手が判明しない場合は犯罪の存在が証明できないため、警察は立件不能で逮捕できません。もし児童が特定されたとしても、その時点で相談した事実が自首として扱われます。自ら犯行を申し出た以上は逃亡の危険性がないと判断され、逮捕という身柄の拘束を受ける措置はなされず、在宅事件扱いとして捜査が進められる可能性は十分に期待できます。

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3、児童買春をしたとき、容疑をかけられたときにすべきこと

児童買春にあたる行為をしてしまった場合や、容疑をかけられた場合はどのように対処すべきなのでしょうか?

  1. (1)自首する

    実際に児童買春をしてしまい、いまだ逮捕に至っていない場合は、自首を検討することがひとつの手です。

    自首に対して、刑事ドラマのようにその場で手錠をかけられてしまうようなイメージを抱いている方も少なくありませんが、実際にはその場で逮捕されるケースはまれです。自首を端緒に捜査が始まるのであれば、捜査に協力的である姿勢を高く評価されるため、逮捕されず在宅のまま在宅事件として扱われる可能性が高まります。

    自首を適法なものにするためには、弁護士に相談したうえで、同行を依頼することをおすすめします。あらかじめ相談しておくことで、あなたの状況に適した対応方法についてあらかじめ知ることができます。また、自首する際に弁護士が同行することで、事案の内容を整理して説明できるだけでなく、警察に対して厳格な刑事手続きを求める牽制にもなります。

  2. (2)児童側との示談を進める

    児童買春の事実があって逮捕された場合は、速やかに児童側との示談を進めて不起訴や刑罰の軽減を目指しましょう。不起訴になれば刑事裁判は開かれず前科もつきません。

    たとえ起訴されても、罰金刑になれば身柄の拘束は受けないため、社会生活への復帰も比較的容易になります。また、示談の成立によって情状酌量されて求刑が3年以内になれば執行猶予がつく可能性を高めることができるでしょう。

    児童買春における示談は、児童本人とではなく児童の法定代理人である親権者と話し合いを進めることになります。交渉が難航するおそれが高いため、弁護士へ代理人として示談交渉を委任することを強くおすすめします。

  3. (3)無罪を主張する

    もし相手が18歳以上だと認識していた場合や、そもそも買春の事実もないのに逮捕されてしまった場合は、安易に犯行を認める供述をしてはいけません。無実の罪であることを主張し、疑いを晴らすために明らかな証拠や具体的な証言を提示する必要があります。

    その場合は特に、弁護士が不可欠となります。依頼を受けた弁護士は、必要な証拠を集めたり、相手側による証言の信ぴょう性を検討したり、警察や検察に無罪を主張するなどの弁護活動を行います。もちろん、裁判を通じて戦うための準備を進めることも可能です。

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4、万が一逮捕された場合、逮捕から判決までの流れについて

児童買春の疑いで逮捕されてしまった場合、どのような流れになるのでしょうか? 逮捕されてしまった場合に弁護士ができるサポートについても解説します。

  1. (1)児童買春における逮捕のパターン

    逮捕には大きく分けて2つのパターンがあります。犯行の直後にその場で逮捕される現行犯逮捕と、犯行の後日、逮捕状に基づいて逮捕される通常逮捕の2パターンです。

    いずれの場合も、逮捕は捜査上必要でなければ認められない特別な措置であるため、悪質な犯行である、逃亡の危険性がある、証拠隠滅の可能性があるなどの状況下でなければ行われません。

    児童買春のその場で逮捕されるケースでは、常習的に児童買春が行われており、警察にマークされているような場合に限られるでしょう。通常逮捕では、自宅などに捜査員が訪れて逮捕状を示されます。

    その場で逮捕されることもありますが、警察署に連行されて取り調べで事実確認をしてから逮捕というケースも少なくありません。また、逮捕状とともに捜索差押許可状が発付されている場合には、自宅内の捜索が行われて証拠品が押収されます。

  2. (2)児童買春の疑いで逮捕された場合の流れ

    児童買春の疑いで逮捕された場合は、次の流れで刑事手続きが進みます。


    ① 逮捕
    警察に逮捕された時点で、外部との連絡はできなくなります。警察の留置場に収容され、逮捕から48時間以内に検察庁へと身柄が引き継がれます。

    ② 送致
    警察から検察へ、事件や身柄の引き継ぎが行われる手続きを送致といいます。送致を受けた検察官は、24時間以内に起訴または釈放を判断します。

    ③ 勾留
    送致後の24時間で起訴または釈放が判断できない場合、検察官は裁判所に勾留を請求します。勾留が認められた場合、原則10日間、最長で20日間までの身柄拘束の延長が認められます。なお、逮捕から勾留が決定するまでの72時間のあいだは、家族はもちろん知人との面会や連絡を取り合うことを禁じられます。

    ④ 起訴
    勾留が満期になった時点で、再び起訴または不起訴が判断されます。在宅事件扱いになっていたときは、取り調べが終わり次第起訴か不起訴化が決定されます。刑事裁判で罪を問う必要がある場合、検察官は起訴して訴訟を提起します。

    ⑤ 公判
    起訴されると、公開による刑事裁判が行われます。通常、数回の公判で結審しますが、事実を争う場合は長引くこともあります。

    ⑥ 判決
    公判の最終回で、判決が下されます。判決に不服がある場合は、控訴・上告によってさらに上級の裁判所に判断を求めることができます。

  3. (3)弁護士を依頼したほうがよい理由

    児童買春の疑いで逮捕されたら、すぐに弁護士に相談しましょう。

    弁護士に依頼することで、逮捕直後は家族であっても面会ができませんが、弁護士なら接見が認められています。取り調べに対するアドバイスなどを受けられるので、この段階での接見は非常に重要です。

    特に、故意の児童買春ではないなど、無実を主張する場合には具体的な証拠の提示が必要となります。弁護士のサポートがあれば、有効な証拠の収集や提示のサポートが受けられるので、非常に心強いものとなるでしょう。

    児童買春の事実がある場合は、児童側との示談を進める必要があります。児童の保護者などは、加害者の立場となる相手との面会を避ける傾向があるので、公平中正な第三者である弁護士が示談交渉を進めるのが賢明です。

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5、まとめ

わいせつ犯罪や少年の福祉を害する犯罪への規制が強化されるなか、児童買春は非常に厳しく取り締まりを受ける犯罪です。事件が発覚する前に自首をして、不起訴や刑罰の軽減を目指すのも有効策のひとつだといえるでしょう。

児童買春事件を解決するには示談が重要ですが、示談交渉の相手は親権者なので難航は必至です。早急に弁護士に相談し、適切なサポートを受けましょう。

ベリーベスト法律事務所は、児童買春事件に対応した知見が豊富な弁護士が全力でサポートを行います。児童買春の疑いにお悩みの方、児童買春事件を起こして自首を検討している方は、まずはお気軽にご相談ください。

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本コラムを監修した弁護士
萩原 達也
ベリーベスト法律事務所
代表弁護士
弁護士会:
第一東京弁護士会

ベリーベスト法律事務所は、北海道から沖縄まで展開する大規模法律事務所です。
当事務所では、元検事を中心とした刑事専門チームを組成しております。財産事件、性犯罪事件、暴力事件、少年事件など、刑事事件でお困りの場合はぜひご相談ください。

※本コラムは公開日当時の内容です。
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