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交通事故で過失致死の加害者になってしまった際に課せられる処罰は?

2020年11月12日
交通事故で過失致死の加害者になってしまった際に課せられる処罰は?
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交通事故で過失致死の加害者になってしまった際に課せられる処罰は?

過失(不注意)により人を死亡させる「過失致死」事件は、日常生活上のさまざまな場面で発生する可能性があります。犯罪とは無縁のごく普通の人が、ある日突然加害者になってしまうケースです。
過失致死の加害者になると、罪を犯したとして刑事責任を追及され、被害者の遺族から損害賠償を請求される可能性があります。
本コラムでは、過失致死の加害者が問われる罪と遺族から請求される損害賠償の種類、加害者になった場合の対応について解説します。特に、もっとも身近に起こり得る交通事故による過失致死について重点的に見ていきましょう。

1、交通事故による過失致死で問われる刑事責任

交通事故による過失致死とは、自動車やバイク、自転車などを運転する際に通常必要とされる注意をせず、人を死亡させてしまうことです。死亡事故を起こした加害者は、刑事責任を問われます。

  1. (1)交通事故の刑事責任とは

    交通事故の刑事責任とは、犯罪として扱われ、刑罰を受ける責任をいいます。
    刑罰の種類は複数ありますが、交通事故の場合は以下が主な刑罰です。

    ●懲役:刑事施設に拘置され、労役を課される刑罰
    ●禁錮:刑事施設に拘置される刑罰
    ●罰金:強制的に金銭を徴収される刑罰

    刑事裁判にかけられ、有罪判決が言い渡された場合には、これらの刑罰を科されると同時に前科がつくことになります。
    どの刑罰が選択されるのか、またどれくらいの重さになるのか(量刑)は、適用される罪名と事故の内容によって変わります。

    なお、交通事故の加害者には刑事責任のほかに、被害者の遺族へ慰謝料などを支払う民事責任や、運転免許取り消し処分などの行政上の責任があります。それぞれは別の責任なので、刑事責任を負ったからといってほかの責任を免れるわけではありません。

  2. (2)死亡事故の場合は刑事責任を問われるケースが多い

    死亡事故では死亡という重大な結果が生じていることから、刑事責任を問われるケースが多くあります。近年はあおり運転や飲酒運転などの悪質な運転による死亡事故への社会的な非難の高まりから、交通事故の厳罰化が進んでいます。初犯などの事情があっても懲役の実刑を言い渡される可能性はあるでしょう。

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2、過失致死で問われる罪は? 交通事故関連は厳罰化している?

刑法第210条には「過失により人を死亡させた者は、50万円以下の罰金に処する」とあります。これが過失致死の規定ですが、過失の度合いや行為の内容によって別の罪に問われる場合があります。

  1. (1)過失致死と殺人の違いとは

    「致死」と聞くと、殺人にあたるのではないかと疑問に感じる方もいるかもしれません。そこでまずは、過失致死と殺人の違いを確認しましょう。

    過失致死と殺人は、人の死亡結果が生じている点で共通していますが、「殺意の有無」によって明確に区別されています
    過失致死は、一般的な注意義務を怠ったことにより、人を死亡させることをいいます。一般的な注意義務とは、人の生命や身体の安全に配慮する義務です。
    一方、殺人は「相手を殺してやろう」「相手が死んでもかまわない」といった殺意(故意)をもって人を死亡させる犯罪です(刑法第199条)。

  2. (2)重過失致死罪

    重大な過失によって人を死亡させる罪です(刑法第211条後段)。

    重大な過失とは、人の死亡結果が容易に予見できるのにそれを怠った場合、人の死亡結果を予見しながらそれを回避するための措置を怠った場合を指します。たとえば「スマートフォンをいじりながら自転車を運転し、歩行中の人にぶつかり死亡させた」などのケースが該当するでしょう。

    重過失致死罪の法定刑は「5年以下の懲役もしくは禁錮または100万円以下の罰金」です。

  3. (3)業務上過失致死罪

    業務上必要な注意を怠り、人を死亡させる罪です(刑法第211条前段)。

    「業務」とは、社会生活上の地位にもとづき反復継続しておこなわれ、かつ他人の生命や身体に危害を与えるおそれがあるものをいいます。
    建設現場の労災事故や宿泊施設の火災事故、医療事故など、人為ミスや管理上の過失によって死亡事故を引き起こすケースが代表的でしょう。

    法定刑は「5年以下の懲役もしくは禁錮または100万円以下の罰金」です。

  4. (4)過失運転致死罪

    自動車の運転に必要な注意を怠り、人を死亡させる犯罪です(自動車運転処罰法第5条)。

    以前、自動車運転による過失致死は刑法の業務上過失致死罪で処罰されていたため、刑罰は最長で5年の懲役でした。
    しかし、過失とはいえない悪質な運転による死亡事故が相次いだことから、平成19年には業務上過失致死罪から独立するかたちで「自動車運転過失致死罪」が新設され、法定刑も「7年以下の懲役もしくは禁錮または100万円以下の罰金」と、最長で7年の懲役に引き上げられました

    その後、平成26年に施行された自動車運転処罰法へ移行し、名称も「過失運転致死罪」となっています。

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3、死亡事故の場合に請求される損害賠償の種類

死亡事故の加害者に課される民事責任として、被害者の遺族から損害賠償請求される可能性があります。死亡事故における損害賠償の種類を確認しましょう。

  1. (1)死亡慰謝料

    慰謝料とは、精神的苦痛に対する償いとして支払う金銭を指します。死亡事故の場合は、亡くなった「本人の慰謝料」と、「遺族固有の慰謝料」があります

    被害者本人は亡くなっていますが、その精神的苦痛は存在したものと考えられているため、被害者本人の慰謝料請求が認められています。本人がもつ請求権は相続人に相続され、相続人である遺族が本人に代わって慰謝料を請求することになるのです。

    遺族固有の慰謝料とは、遺族自身に対する慰謝料です。遺族はごく近しい人である被害者を失って精神的な苦痛を被っていますので、その苦痛に対する慰謝料ということになります。
    遺族固有の慰謝料の請求権があるのは、原則として被害者の父母、配偶者、子どもです(民法第711条)
    これらの請求権者となる遺族が何人いるのか、また事故の様態や加害者の対応によって精神的苦痛の度合いが変わるため、慰謝料の金額は一様ではありません。

  2. (2)葬儀費用

    葬儀費用とは、遺族が被害者の葬儀を執りおこなう際にかかる費用です。
    葬儀社へ支払う費用や火葬にかかる費用のほか、墓地・墓石の費用やお寺に支払う戒名・読経料、法要の費用なども含まれます

  3. (3)逸失利益

    逸失利益とは、被害者が死亡しなければ将来にわたって得られるはずだった利益を指します。金額は原則として被害者の基礎収入(生前に得ていた収入)をもとに計算されますので、被害者が就いていた職業や身分によって変わってきます。
    被害者が無職や学生、専業主婦など現実的な収入はなかった場合でも、賃金センサス(性別や年齢、学歴などごとに平均収入をまとめたもの)が基礎収入として用いられる場合があるため、逸失利益を請求される可能性があります。

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4、交通事故による過失致死の加害者になった際にすべき対応は?

交通事故による過失致死は、人が亡くなっている以上、重大な事故として扱われます。
早急に弁護士へ相談し、サポートを受けましょう。弁護士を介した適切な対応が、遺族へ誠意を示し、少しでも悲しみを癒やしてもらうことにつながります。

刑事責任に関しては、弁護士が早期に今後の見通しを立て、捜査機関による取り調べへの対応や反省・謝罪の示し方、再犯防止策などについてアドバイスをおこないます。
事件によっては遺族と示談をし、寛大な心で許してもらうことで不起訴処分となるケースや刑が減軽されるケースがあります。検察官や裁判官は処分・量刑の決定に際し、遺族の処罰感情を重視するためです。
ただし、死亡事故において遺族の無念は大きく、示談金の額も高額になるため、示談交渉は困難を極める可能性があります。弁護士の介入は不可欠となりますので、早い段階で一任するのが賢明です。

民事責任としては、損害賠償の問題があります。どのくらいの損害賠償をするべきなのか、いつどうやって示談金額を提示すればよいのかなど、分からない点が多くあるはずなので、弁護士と相談して賠償額の算定や提示をおこなうのがよいでしょう。
また道義的責任として、遺族への対応もあります。深刻な結果が生じているため、謝罪はいつ、どのようにすればよいのか、葬儀への参列やお香典はどうするのかなど、ありとあらゆる点に繊細な配慮が必要です。この点も弁護士に相談しながら誠心誠意を尽くしましょう。

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5、まとめ

過失致死の加害者になると、人が亡くなっているという重大性から刑事責任を問われる可能性が高いでしょう。とりわけ自動車の運転による死亡事故は厳罰化の傾向にあるため、厳しい処分も覚悟しなくてはなりません。同時に、遺族への損害賠償責任や道義的責任も果たしていく必要があります。
とはいえ故意がない点を考慮し、不相応に厳しい処分を回避することを加害者の家族としては望まれることもあるでしょう。そのような場合は弁護士のサポートを受け、適切に対応してもらいましょう。刑事事件の解決実績が豊富なベリーベスト法律事務所が力を尽くしますので、まずはご相談ください。

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監修者

  • 萩原 達也
    弁護士萩原 達也

※本コラムは公開日当時の内容です。
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