Question 1

器物損壊で逮捕された場合、必ず前科がついてしまいますか？

Accepted Answer

前科は起訴されて裁判で有罪となった場合につくものです。器物損壊は、起訴するにあたって被害者の告訴を必要とする親告罪です。そこで、告訴が取り下げられた場合は起訴されることがありません。つまり前科はつきません。器物損壊は財産を対象とする犯罪ですから、多くの被害者の方は損壊された財産の弁償がなされれば、それ以上に加害者が罰せられることを望まず、告訴を取り下げてくれるのが現状です。

Question 2

器物損壊で逮捕された場合、警察から勤めている会社に連絡がいくことは考えられますか？

Accepted Answer

勤め先が、事件の被害者や関係先でもない限りは、勤め先の会社に連絡がいくとは考えられません。しかし、一定期間身柄が拘束された場合には、勤め先もあなたの状況を怪しむでしょうから、警察が連絡をしなくとも勤め先にばれてしまうことは考えられます。

Question 3

器物損壊の被害者と示談をしたいと考えています。どのようにしたら被害者の連絡先を知ることができるでしょうか？

Accepted Answer

警察や検察は当然、被害者の連絡先を知っています。しかし、一般に加害者に対し感情のわだかまりを持つ被害者は、加害者本人からの連絡を望みません。また、証拠隠滅などのおそれから、警察や検察が被害者の連絡先を加害者に知らせるということもほとんどありません。一方で弁護士については、被害者が拒否をしなければ、検察や警察は被害者の連絡先を教えてくれるのが現状です。

Question 4

器物損壊で逮捕をされてしまっても不起訴にしてもらえることはありますか？

Accepted Answer

器物損壊は、検察官が被疑者を起訴するのに被害者の告訴を必要とする親告罪です。被害者が告訴を取り下げた場合は、検察官は起訴できません。よって器物損壊で逮捕されてしまっても、早期に被害者に弁償をし、告訴を取り下げてもらうことで不起訴処分を得ることは十分に可能です。

Question 5

器物損壊で逮捕され、警察での取り調べを受けた後、帰宅することを許されました。警察から後日連絡がいくと言われました。今後はどのような事態になることが想定されますか？

Accepted Answer

帰宅することを許されたことをもって事件が終了したわけではありません。身柄を拘束しない状態で捜査、取り調べを続けるということになったにすぎません。よって、警察から呼び出しを受けた際は、しっかりと呼び出しに応じる必要があります。呼び出しに応じず、警察が取り調べをすることができない場合、再度逮捕をされてしまう可能性もあります。

Question 6

夫が器物損壊で逮捕されてしまいました。当事者ではなく家族が弁護を依頼することはできますか？

Accepted Answer

逮捕されたご本人でなくご家族の方であっても弁護士を依頼することはできます。ご本人が弁護士を依頼していないようであれば、ご本人のためにもご家族が弁護士を依頼することを強くおすすめします。

Question 7

器物損壊で逮捕され大変反省しています。示談金以外で被害者の方に反省の意を伝える方法はありますか？

Accepted Answer

直接被害者の方とお会いして謝罪するという方法があります。しかし、被害者の方は加害者に感情面のわだかまりを持っている場合がほとんどですから、加害者とは会いたがらないというのが実情です。そこで、弁護士が加害者の書いた謝罪文を示談交渉の際に被害者に届けるということがよく行われています。

Question 8

落書きやビラ張りも器物損壊罪に当たるのですか？

Accepted Answer

多くの方は、財産的価値のあるものを壊した場合を思い浮かべられると思います。しかし、器物損壊は物を「壊した」場合だけが対象となるわけではありません。判例は、損壊とは「物の本来の効用を失わしめる行為」としています。つまり度を超えた落書きやビラを張るような行為も「損壊」に該当する場合があるということです。
　また、器物には、飼い犬なども含まれるため、飼い犬を傷つける行為は器物損壊罪に該当します。

Question 9

以前、人の車を破壊してしまい、被害者から警察に届けるつもりだといわれてしまいました。私は逮捕されてしまうのでしょうか。

Accepted Answer

警察が捜査を開始していない段階においても、弁護士が、被害者の方と接触して示談交渉を行い、被害届の警察への提出を防ぐことが可能です。被害者の方の連絡先が分かっているのであれば、早急に弁護士に相談をし、被害者との示談をすることをおすすめします。

Question 10

示談交渉というものはうまくいくものなのですか？

Accepted Answer

これは被害者によるというのが正直なところです。ただ、器物損壊の場合、損害が財産的損害ですので、弁償さえなされればそれでいいという被害者が多いのは実情です。注意がいるのは、被害者が国や地方公共団体、大きな会社であるような場合です。このような相手方はいわゆる示談というものにそもそも応じない場合があります。酔っぱらって建物のガラスを割ったとしてそれが個人の家のガラスか役所の建物のガラスかによってその後の対応に差がでることがあるということです。

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